馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

体罰、シゴキ(2)

2013-02-04 17:39:10 | 日記

体罰、虐めが報道される度に、不愉快で

思い出したくない私自身の受けた屈辱を振り返ることになる。

 

居酒屋あんこうで訊ねられた体罰経験は

憎悪、怨念、が渦巻き苦しんだ。

今 正に恩讐を越えて考えた。

 

私が46年前過ごした 大学体育会山岳部は

山岳全集にもイニシャルで大学名が記される程

シゴキで有名な山岳部だった。

大学山岳部は各年度の集大成は厳冬期積雪の冬山を

団体で縦走、登頂することだ。

 

そのため、厳冬期以外の登山は過酷な訓練の場になる。

 

登山の団体行動の基本は最も体力、気力、技術力が

下位の部員に合わせて登山する。

 

厳冬猛吹雪で気温マイナス26度の稜線で

登山隊員が「僕動けません」と停まってしまったら

一人を吹雪に残すことは出来ない。

登山隊員全員が遭難に巻き込まれる。

 

冬山での落伍者は全員の死を意味する。

そのためには あらゆる訓練をする。

上級生が叱咤激励の行動がシゴキと呼ばれる。

 

だが、実際にはシゴキではない

明らかに、体罰、虐めも存在する。

私も1学年先輩の部員から、陰湿な虐めを受けた。

体力的には問題なかったのだが、精神的攻撃を受けた。

後に転落死した同期が言った。

http://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/3e7962c811b71213e7526db4cae52a3f

O先輩は 「お前を見るとムカツイテ、苛めたくなる」と言っていた。

私は遅れて入学したのでその上級生は同じ年だった。

互いに高校は名門校と言われた。

苛烈な嫉妬心から理不尽な言いがかりをつけられた。

陰湿な虐めに対処するため同期部員達は、上級生に媚びた。

私は一切しなかった。

金を盗まれ、ロッククライミングのパートナーになると

危険な登攀で、ザイル確保無しでトップで登らせる命令をした。

転落死の可能性があった。

その上級生の陰湿な虐めは3年生になると

益々過酷になった、1年部員が全員退部したのだ。

2年部員も私を含め二人になった時期が生じた。

 

私が3年生になると新入部員が4人入った。

皆優秀だった。

一人私と似た新入部員がいた。

後にエベレスト登頂もした頑張りやだ。

 

食い物に当たり、体調が悪く、夏の北アルプスで吐いていた。

口から黄色の唾液出し、四つん這いで登っていた。

O先輩は、両手を使わないと握れない丸たん棒で

背中 腰、ふくらはぎを大上段に構え打ち下ろした。

その打撃で倒れこむと、登山靴で背中を踏んづけ

倒れた1年部員は、口から泡を吹いた。

それでも叩くことを止めない。

私が庇うと私も連帯責任だとして

丸太棒で殴る。

目は異常な狂気を帯び、人間性の限度を超えた。

体罰、シゴキではなかった。

単に 嫉妬心から1年部員を潰そうとしたのだ。

後年 OB会で当時のしごかれた部員は

O先輩はキチガイだと語ったが

それを聞いていた私の同期は

「お前にしたシゴキの方がもっとひどかったな」とつぶやいた。

狂気先輩は卒業後OB会にも呼ばれず、誰も近づかなかった。

他にもシゴキをする上級生はいたが

そのような上級生は1年部員の頃、激しい暴力シゴキ体験をしていた。

 

私が感じたことは上下の絶対服従関係を使っての

狭量な精神で自分にされた暴力シゴキを絶対服従の下級生に

復讐しているだけだと感じた。

 

一般登山者が8ミリカメラでシゴキを撮影すると

罵倒してフイルムを抜かす。

見るな!と怒鳴る。

 

人間的度量が大きく、体力、能力がある上級生は

叱咤激励はするが、殴る蹴るの行為はしなかった。

 

絶対服従の立場を暴力を持ってしか上下関係を保てない

人格として魅力のない輩だった。

 

http://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/eac760a533ca74af98b1de3523a36161

 

私を含めて4年生は3人になり3年部員はいなく2年部員4名。

私達4年部員は、力によるシゴキはしなかった。

4年皆、シゴキへの嫌悪が強かった。

 

南アルプス夏合宿で2年部員が意識失いかけた。

他の隊員は先行させ、残雪の荒川岳稜線に寝かせた。

足の下にリュックを敷いた。

顔には雪を溶かした濡れタオルを被せた。

20分程その状態で休ませた。

意識回復すると、ゆっくり当人のペースで歩かせた。

しかし重い荷物はそのまま持たせた。

幕営地には90分以上遅れて着いた。

着くなり、飯作りをさせた。

深夜 皆が疲労で眠るテントで

その下級生はロウソクの明かりの下

トランジスタラジオ短波放送で天気図の作成をさせた。

私も寝ずに待っていた。

私は天気図を見て「OK」!寝ろと言った。

「明日は他の下級生が飯当番だから5時まで寝ていいぞ」!

その時の時刻は午前1時半過ぎ

飯当番は午前3時半起床なのだ。

 

これがシゴキなのだ。

体罰など一切無し、しかし与えられた役割責任は

怪我、体調不良がない限り免れることはない。

 

猛吹雪の絶体絶命の場では、空身の上級生が

下級生を安全に確保する。

それが暗黙のルールなのだ。

 

無頼の輩に理不尽な言いがかりをつけられたとき、人はどうしたらいいのか。

相手のレベルに合わせて戦いを挑み、圧倒すべきなのか。

韓信のように身をかがめ股をくぐるべきなのか。

神崎与五郎のように、侘び証文まで書いて、その場を取り繕うべきなのか。

時われにあらずと見て逃げ出すべきなのか。

忍耐は無事長久の基。

自分を責めて人を攻めるなという。

ならぬ堪忍、するが堪忍ともいう。

 

あなたならどうする?

 


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