まんまる笑顔の真ん中で

~いろんなことがあっても いつも
笑顔で 前を向いて 生きて行きたい~

五感の記憶

2009-10-17 16:06:09 | 介護
この前の旅行で・・当たり前のことだけど 気がついたことがある。

人は いろんなところに 記憶のスイッチがあって
目で見た記憶
耳で聞いた記憶
鼻で嗅いだ記憶
手で触った記憶
食べた記憶(笑)

五感の記憶は 幾度も年を越えても変わらない

当たり前?・・かぁ。
でも 私はすごくそれがすごく不思議だった

その記憶を思いだしたり 
それをまた誰かと共有してることに気がつくと嬉しかったりする
・・・

なんでこんなとりとめもないことを書こうと思ったかというと
前にも書いているけれど・・

私の母は認知症で 
新しいことの記憶が残らない

日々新しい物を見ても
新しいことをしても 時間がたてばその記憶がスーッと消えている・・
昔むかしの遠い記憶は鮮明に残っているのだけど。


せっかく美味しいものを食べても 忘れちゃう母に
せっかく連れて行ってあげた 綺麗な花がいっぱいの公園も
帰ってきて10分もすれば
どこに行ってきたか忘れちゃうし・・(笑)

今でこそ
その母を愛しいと思っているし 
理解も昔より出来るから怒ることはしないけど
さっき
見たばかりなのに・・・と正直 さみしい時はある

この前の旅行の時

天地人博のあと 前から行く予定だった
雲洞庵は
私は行ったことがない初めて行く場所・・だと思っていた

でも
雲洞庵に着いて・・
その入り口で 私は気がついた

そのお寺の
ひんやりとした空気と 
緑が落ちてくるような深い木々の匂い
ずっと続く 境内までの一本道を歩きながら

・・・私はここに一度来たことがある・・と思い出したんだ

それは私がまだ小さな時。
若いころの父。
そして もちろん病気になる前のちゃきちゃきした若い母

私は二人の間に入って
その入り口の門をまたいだ。
ちょっと段差があって母が 「○ちゃん、気をつけてね」って
その声も 思いだしてしまった。

景色に・・記憶があるということ?。
デジャブ?じゃないよぉ(笑)
だってそのあと お地蔵さんが並んでる場所はその道にあるって知ってたし(笑)

なんで 父と母が その時
新潟に私と来たんだろう?って素朴に疑問もあったけど(覚えてないから

また
歳月を経て・・ 

訪れた偶然にちょっと驚いたけど嬉しかった
ちょっと不思議だったよ。

五感の記憶はずっとずっと
変わらずにその人に残るってこと

美味しいものって絶対(笑)記憶に残ってるし
いやなにおいだったって記憶もずっと残る

悲しい時に 聞いた曲や歌も残ってるから 
その曲を聞くとその瞬間を その時を思いだす
好きな人と見た景色は 忘れないし 覚えてる
たとえ 他に好きな人が出来ても(笑)

だから・・
家族や恋人や友達と

共通する記憶があるほど
それは懐かしいし 愛しくて。・・・だからこそ せつない時もあるけど。

みんなもきっと 日々あるのでしょう。
覚えているはずがなかったのに
五感が覚えてるってこと。

忘れない自分だけの記憶


母に・・

今度逢ったら
新潟の雲洞庵の話をしてみようかなぁ。昔の記憶は鮮明だから。
写真をもって行こうと思う。

見せてあげたかったよ。紅葉がきれいだったよって
目で見た記憶を
たどって 母と思い出話をしに

週末帰ろうと思います 明日1日のお休みだけどね(笑)