映画全盛時代の映画館は、１週間毎に、新しい映画を上映していました。
新作を上映するので封切り館と呼んでいます。
東映の封切り上映館は毎週、二本立ての新しい作品に変わりました。
映画は一本作るのに、２週間からひと月は掛かります。
毎週新作がいる封切り映画館は作品が足りません。
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京都市右京区太秦の広隆寺の裏の東映撮影所は数多くあるスタジオをフル回転して制作していました。
しかし、毎週二本立ての新作上映は、作る方が間に合いません。
映画制作班を何組も作りました。東映撮影所の隣にスタジオを増築して、
第２東映を作ります。広隆寺の裏から国鉄山陰線の近くまでの広い場所が東映の撮影所でした。
(映画制作が落ち着いてから、広い場所は「東映映画村」になります。
これが大ヒットで京都の名所に仲間入りです。
これにならって大阪にUSJ-ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが出来ました)
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主演のスターさんは、出演する作品は一本ですが、
脇役のとくに敵役(かたきやく・悪役)の俳優さんは、第１東映、第２東映と掛け持ちで大変です。
東映では、敵役 の俳優さんは決まっていたようで、山形勲さん、進藤英太郎さん …
映画の前半は善人の役で出ていて後半にガラッと敵役になります。
映画を見ている私は、
「この人はやっぱり悪人だった…」
と妙に納得したものでした。
八名信夫がリーダーの悪役商会の俳優さんは、敵役の立ち回りのシーンでは大活躍でした。
封切り映画館のプログラムは
●次週公開の予告編
●日映新社のニュース映画 (新日本ニュース?、ユナイテッドニュース?)
●軽い予算の新作映画
●新作映画の本編
ニュース映画は、１週間は同じものでした。
市内の映画館の上映開始時間は少しずらしてあります。
従って、ニュース映画の上映開始時間も少しずれてきます。
袋に入れたニュース映画を運搬係は自転車でA映画館、B映画館、C映画館と
順番に運んでいました。
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