碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『週刊現代』の「決定!日本のいい俳優ベスト20〈男優篇〉」に寄稿

2010年11月17日 | メディアでのコメント・論評

発売中の『週刊現代』最新(11月27日)号に、先日寄稿した「いい俳優」の特集記事が掲載されている。


記事見出し:

2010年版ランキング〈男優篇〉
 
香川照之・浅野忠信・加瀬亮・高良健吾・堺雅人・向井理らが
上位争い

決定!日本のいい俳優ベスト20


いま日本でもっとも輝いている「いい俳優」とは誰なのだろうか。人気だけ、知名度だけの力なき俳優は無視。目利き総勢50人が選んだNo.1の男は、今年も断トツであの名バイプレイヤーだった。


この記事における50人というのは、たとえば・・・・

●映画監督 大林宣彦
1位 三浦友和
 「友和の老け待ち」と若い頃から言っていた。
 老けて良い役者になった。
 「モニターに頼らず現場で演じたい」とは立派。
2位 筧利夫
 『龍馬伝』に於いて、
 あの小躯で見事剣豪(三吉慎蔵)を演じ切った。
 卓抜な体技を持つ役者。
 ストイックなところが情感を噴出させる。
3位 香川照之
 アイドルにもタレントにもならず、ただ役者一筋。
 まことに多忙だがドラマ『坂の上の雲』の
 正岡子規の哀切さに感服。

●放送作家 高田文夫
1位 香川照之
 この10年の大衆芸能で一番芝居がうまいのでは。
2位 阿部サダヲ
 芝居とはこの気合、このテンション。
 植木等のあとを継げる喜劇スター。
3位 笹野高史
 私と大学の同期なのにあれだけの老け方はまさに芸の域。
 イッセー尾形が演じる1000種以上の市井の人物ができる。
 すごい。


・・・・その他、とにかく50人の“目利き”と、その人が選んだ役者を見比べながら読むと、なかなか味わいがある。

私は、イラストレーターの安西水丸さんと、コラムニストの中野翠さんの間に挟まれていました(笑)。


●上智大学文学部新聞学科教授 碓井広義
1位 香川照之
 何にでもなれる役者。
 しかも出演作にハズレなし。
 特にNHK「坂の上の雲」の正岡子規は絶品。
2位 渡辺謙
 映画館の大画面を一人で支えられるオーラを持つ。
 世界のスターにも自然体のままで負けない稀有な存在。
3位 浅野忠信
 テレビより断然映画が似合うところが嬉しい。
 目指すべきは大物俳優ではなく、
 “キング・オブ・単館ロードショー”



記事の最後に集計表が載っている。

1位3点、2位2点、3位1点という積算だそうです。

1位 香川照之 30点
2位 浅野忠信 14点
2位 岸部一徳 14点
4位 加瀬亮 12点
4位 高良健吾 12点
6位 役所広司 11点
7位 柄本明 10点
8位 堺雅人 9点
8位 渡辺謙 9点
10位 三浦友和 8点
11位 山田孝之 7点
12位 松山ケンイチ6点
12位 小栗旬 6点
14位 向井理 5点
14位 大滝秀治 5点
14位 ARATA 5点
14位 大森南朋 5点
14位 阿部寛 5点
14位 阿部サダヲ5点
20位 岡田将生 4点


私としては、選んだ3人の中に、しっかり1位と2位が入っていたので、大満足。

それに、記事の小見出し「香川出演作にハズレなし」は、私の言葉だし(笑)。


<女優編>は、来週です。

楽しみだ。



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