岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「認知機能・・」

2021-06-29 14:22:58 | いなか暮し

 二十四節気   夏至
     七十二候 次候 菖蒲 華さく(あやめ はなさく)  6/26~30頃
  艶やかな菖蒲、見ごろは僅かに 1、2日ほどと短い。

 75才を超すと、車の免許更新時「認知機能検査」「高齢者講習」は必ず受けさせられる。
 「認知機能検査」は何点かの簡単な検査のうち「見せられた絵を記憶する」は絵を記憶して回答する検査、これが油断できない。
 若い人の脳からしたら何でもない、虫や野菜、体の一部など計16ヶの絵を記憶して回答するが、問題も少々意地悪、16ヶの絵を慎重に記憶した後に、関係のない別の問題をさせられる、そのうちにすっかり忘れると言う事になる。
 3年前の更新時、この記憶問題、自分としてはふがいない成績だった、更新には支障なかったが自分の脳の低下に愕然とした。
 脳の老化は自覚しているし、脳に影響を与える持病を抱えている等々、末路はボケ?・・・
 近くの本屋で見たら「記憶機能検査」の対策、問題集がいっぱい並んでいた。
 「そうか、世の中には心配してる仲間がいっぱい、いるんだ」 と一安心。
 そして3年後、また例の検査の時期になり一抹の不安を胸に検査を受けた。
 席を並んで受けた方と二人「おめでとうございます。お二人とも百点です」
 よかった、胸の片隅にわだかまっていた雲がすーっと消えた思い。
 3年後の更新に向けて心がけたいこと、
  ①これは記憶できないと思わずに簡単なことは記憶する。
   家族の携帯番号、車のナンバー等々周囲には記憶するべき簡単なことがいっぱいある。 
  忘れ防止のメモをやめて記憶に頼るようにする。
  漢字、ごまかさないで正しく書こう・・・・・etc。

 今回の「認知機能・・」は合格したが、さて3年後は・・・・

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リヤカー

2021-06-19 15:59:26 | いなか暮し

 梅雨の今の時期、きまって思い出す。
 農家の屋敷回りに植えられた木に子供たちが群がってグミ(花巻地方ではシャゴミと言う)を食べたこと、そのグミの木も、昨今はほとんど見かけないから、昔、子供たちのおやつに植えられていたものだろう。
 「一人一日一個、日本中で一億個の捨てられる、おにぎり」 腹いっぱいの子供たちは、渋いグミの実なんかに目もくれない。
  今年、グミの実は大豊作、真っ赤なグミは昔懐かしい味がする。

数十年もの昔々、近くの小学校の講堂ではお年寄りがいっぱい集まって、何か楽しい催しが行われていた。
年老いたおばあちゃんは、仲間でも最高齢、話好きの人気おばあちゃん。
だが、家人は農作業に出かけてしまったし、一人で行くこともできない。
 自家用車なんて夢のようなこの時代、この家に嫁いだばかりの孫嫁が見かねてリヤカーを引いてきた。
 「おばあちゃん、学校に連れて行くからリヤカーに乗って・・・・」高台の小学校まで約2キロ、きつい上り坂をおばあちゃんをリヤカーで送り届けた。
20才を超えたばかりの、孫嫁に送ってもらった、おばあちゃんはよっぽどうれしかったんだろう、亡くなるまで「あの時、リヤカーで・・・・」思い出しては話していた。

 それから50有余年、おじいちゃんと、あの時リヤカーを引いたおばあちゃんと小学生の孫二人、夏休みを利用して海辺のキャンプに出かけた。
 キャンプ場入り口で寝具や明かり、バーベキュー道具や材料を受け取った。
 テントまでは、緩い上り坂が数百㍍、借りたリヤカーに荷物、おまけに足の痛いおばあちゃんも乗せて、2年の弟が背中を丸めて懸命に引っ張り、6年の姉が力いっぱい押す。
 美味しい魚や肉を焼きながら波の音をまじかに聞き、明日の海水浴を楽しみに、おじいちゃん、おばあちゃんと孫二人のキャンプ。

 力一杯、リヤカーを引く孫たちの写真は暮れの年賀状に印刷し大好評。

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今どきの停電

2021-06-11 15:41:51 | いなか暮し

 庭の糸ヒバの根元に、丈が50㌢ほどのスズランに似たような見慣れない花が咲いた。
  調べてみたらミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)らしい。時折胡四王山で見かけるというから鳥が運んで来たものらしい。
 いつもの、いたずらカラスが、花好きの老妻に「カラスの恩返しか・・・」

 夕食後、電気が消えた、雨でも風のせいでもない、いつものようにすぐに点くから・・・・・

 中々点かない、近所はどこも暗いが、遠くの家々の明かりは見えている。
  赤ちゃんのいる家では車のライトを家に向けて明かりを取っている。
 別棟に住む、孫たちが電燈、ランタンをもって外に出てきた。
 暗い空ではヘリコプターが飛んでいる、近くの空港を飛び立ち、空から停電の範囲を調べているんだろう。
 「向かいの、おばあちゃんは大丈夫かな?」孫に促されて声を掛けたら
 「大丈夫よ、電燈もろうそくもあるから・・・だけど、どうして向かいの家だけ明るいの?」 庭に灯ったソーラーライトの事らしい。
 「そろそろ点く頃だからローソクは使わないで・・・・」家に戻った。
 「明日、学校早いから」風呂を使わせてと高校生の孫も、ランタン片手にやって来た。
 そのうちに孫の提案、「停電、長引いたらアイスクリームが溶けるね」
 ランタンの明かりで、アイスクリームパーティが始まり、話は盛り上がり、思いがけない楽しい時間を過ごした。
 たまの停電もいいもんだ。

 停電はやがて解消、翌日のラジオで、かなり広範囲の昨夜の停電は感電死した蛇のせいだったとか。 

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ライラック

2021-06-04 09:52:35 | いなか暮し

 水田農家は4、5月が一番忙しい。6月に入って雨の一日、ホッと一息。
 今冬の厳しい寒さ、温暖な春が良かったのだろう今春の花木類はいっぱいの花を咲かせた。
 庭のライラックもいつもの年より花を多くつけた。

  このライラック、妻も植えた記憶がないという、花巻近辺ではあまり見かけないから鳥が勝手に運んだとも思えない・・・・
 もしかして50年もの昔、当時水田地帯で乳牛を飼う水田酪農が奨励され、酪農で現金収入を得て出稼ぎのない農業をしようといわれ、地区内でも多くの農家が取り組んだ。
 200戸余りの我が地区でも20戸ほどの農家が水田酪農に取り組み、組合を結成し勉強会も盛んで研究発表では全国大会で優秀な成績を納めていた。
 そのころ酪農婦人部が何かの催しの記念に、乳牛の故郷、北海道を代表する木として、ライラックの苗木を配布したことがあるが、もしかしてあの時の苗木だったろうか、

 そのころから出稼ぎが次第に減り、農業の傍ら会社勤めをする農家が増えて、水田酪農という言葉もなくなり、村に牛の姿はなくなった。
  50年余りも前に植えたと思われるライラックだが、幹は子供の腕くらい、丈も3㍍弱、長い年月を経ても大きくならない木なんだろうか?
 思えば自分も酪農を志ざし、60年もの昔、高校酪農科に学んだ。
 入学志願者が定員の2倍を超すほどの人気だったが、今、酪農をしてる同級生は皆無。 

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