岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「二宮金次郎」

2010-12-31 13:53:50 | いなか暮らし

Cimg7205  年末、日本海側の京都に住む知人から自分で釣上げたという大きな鯛が届いた。
 その大きさに孫たちもびっくり!良い正月が迎えられる。

「二宮金次郎」
 師走に入ってから体調を崩して、しばらく入院生活を送る羽目になったが痛いとか痒いとかではなく、ただひたすら絶食と点滴に耐える毎日は読み残しや気になる本をゆっくり読む機会にもなった。
 その中の一冊「二宮金次郎の一生」三戸岡道夫著 に感動した。

 折から2011年政府予算案が成立したとの報道。
 1兆円を10万円に置換えて”かん”さんの台所事情
 収入 ”かん”さんの来年度の年収(税収)       409万円
     奥さんをなだめてヘソクリ利用(税外収入)     72万円
     新たな
借金(新規国債)は収入を上回る    443万円
          収入合計は            924万円

一方の支出は家のリフォーム(公共事業費)と
     地方の大学に通う娘へ仕送り(地方交付税) 168万円
     年々増える同居家族の医療介護費と、子供と
     約束したお小遣いはやせ我慢して少々増やして
                 (社会補償費)(287万円)は
     生活費(一般歳出)    541万円の内から払われる。
 一方、過去に繰り越した
借金(国債残高)は6680万円
     
ローンの返済(国債費)だけで         215万円の支出
借金の山を減らすために収入を増す計画(新成長戦略)を立てたが難。
出費を減らさないといけないが家族の反対が怖くて決心がつかない”かん”さんである。  
 12/25 読売新聞 経済欄より

 江戸時代後期 相次ぐ飢饉などで喘ぐ人々や藩などに、収入に見合った限度(分度)を立てて生活の圧縮(自己の能力を知りそれに応じた生活の限度を定めること)を教え、厳しく守ることにより窮乏する多くの人たちを救った
「二宮金次郎(尊徳)」先生。
   この国の現状をどう見ることだろうか。
     もしかしたら「サジ」を投げる?

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「珪化木」

2010-12-11 17:36:47 | いなか暮らし

Cimg7196_3   知人の庭にあった珍しい石を貰った。
近くを通る釜石高速道の工事の時に見つかったものだという。
 季刊で発行される「タウンやさわ」に地元の清水氏珪化木について寄稿されている。

 我が里の「お山」胡四王山から高松、北上の展勝地を経て稲瀬に続く山並みは弟三紀中新世に属する稲瀬層と言い約1500万年前に始まった稲瀬火山の残丘である。
 因みにその西方、奥羽山脈はさらに100万年前の生成であるということは稲瀬火山は大分新しい。
 桜の名所の北上の展勝地付近が火口と言われ噴火は数次に渉り何万年か続いた。
 火山活動が収まって一万年もすると、火山岩も風化がすすみ表面には樹木が繁茂、そこに火山が再活動を始めて、飛んできた火山灰などに埋もれた樹木が珪酸化作用によってできたものが「珪化木」(メノウ)である。
 噴火口に近すぎず又遠すぎない特定の地域にのみ発見される。

 10年ほど前に開通した高速釜石道、花巻~東和間の駒板地区で山を切り開いた時に大量の「珪化木」が出たが発破を使っての工事で殆どが砕けたらしい。
 もっとも近所の人たちは昔から見つけては「木石」と称して庭に飾ったらしい。
 さらにその15年ほど前、胡四王山中腹の宮沢賢治記念館の工事の時も1~2メートル位の「珪化木」も数本発見されたが連絡を受けた当時の市役所や教育委員会が興味を示さず殆どが散逸したことを清水氏は残念がっている。
 我が里に古い地質時代の贈り物として「珪化木」が地下に眠っていることを忘れないで欲しいと清水氏は結んでいる。

 1500万年、1000万年、1万年・・・・・気の遠くなる昔々。人間の歴史のなんと短いことか、さらに80年や90年の人間の寿命なんて。
 金魚の水槽におさまった「珪化木」(メノウ)に想いを馳せる。

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「井戸草」

2010-12-06 07:07:57 | いなか暮らし

 Cimg7197 裏手にある古い井戸は大きな石を巧みに積んで作られ、おそらくは明治時代から水が湧き出ているから、もう100年以上もの長い間現役で活躍していることになる。
 市水道が入った今でも大量の水を必要とするハウス野菜や水稲苗の潅水に使っている。
 その井戸の辺りや土蔵の軒下には冬になっても枯れることなく「井戸草」が生え、目立たないが夏ごろにはひっそり、小さな花をつける。
 昔、その葉を祖母が天ぷらにした記憶がある。
Cimg7195 12月、緑の葉はどこにもないが「井戸草」だけは元気、枯れることはないがさすがに葉っぱが小さくなっている。

先日診療を待つ間の雑誌で「井戸草」は我が家だけの呼び名で本当は「ユキノシタ」と知った。
 食用はもちろん、薬草としての価値があるらしい。開花期の葉を乾燥したものは虎耳草(こじそう)という生薬になり、または煎じて飲めば利尿、消炎に効果がある。
 葉のしぼり汁は耳だれ、かぶれ、湿疹などに効く。

 そういえば幼い頃、おでこにできた腫れ物に祖母が「井戸草」を手で揉んで貼り付けてもらったことがある。
 今のように手軽に薬が買えない昔、冬でも育つ「井戸草」(ユキノシタ)を常備薬として井戸端や土蔵の辺りに植えつけた先祖の知恵に感謝する。
 

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