とても素晴らしいニュースです!
陶芸家 福島善三氏(朝高30回)が、
重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されることになりました。
県内の人間国宝は、福島氏が4人目で、陶芸の分野では初めてだそうです。
もちろん、朝倉高校OBでも初めてです。
傷残る被災地の力に
九州豪雨で被害に遭った福岡県東峰村を産地とし、300年以上の歴史があるとされる小石原焼の人間国宝に選ばれる福島善三さん(57)。村や近隣の同県朝倉市、大分県日田市の変わり果てた姿に心を痛めるなか、認定答申の報が届いた。「この時期だからこそ、認められたことで被災地の方々に少しでも力を与えられることができれば」。傷痕が残る古里の景色を見渡し、前を向く。
激しい雨が襲った5日、福嶋さんは自宅にいた。近くの道路が20㌢ほど冠水し、身動きが取れなくなった。ほどなく停電し、携帯電話も不通に。一夜明けた6日、状況を確認するため車で2㌔ほど走ると携帯が通じた。「大丈夫ですか」「けがはありませんか」。客や窯元関係者から30件以上のメールと着信履歴。「窯も家族も大丈夫です」と、一人一人の顔を思い浮かべながら返信した。
多くの犠牲者が出た。2週間が過ぎた今も不明者がいる。高取焼を含め約50件ある窯元でも、5軒が土砂の流入など大きな被害に遭った。濁水や流木が流れ込み寸断された道路の復旧が進む一方で、客足は遠のいている。「新たなブランドが生まれ、元気が良いと言われる小石原焼を停滞させたらいけない。小石原焼を作り続けないといけない」
小石原焼の地元で生まれ、大学卒業後、22歳から実家で作陶の道へ。その作品は、民陶として知られる小石原焼では異彩を放つ。代表作の一つ「中野月白瓷」は、乳白色に青みがかかる美しい色合いが特徴で、シンプルな中に力強さを備える。
「商品ではなくて全てオリジナルの作品だ」と言い、妥協はしない。ベースになっている粘土や釉薬の原料は、小石原の地で採れる物にこだわる。10年ほどかけて仕上げる釉薬は、その量をグラム単位で調整し、窯の温度も数度ずつ変える。失敗を繰り返し、作り上げていく。「偶然をいかに必然に変えるか。再現できて初めて作品となる」
伝統技法「飛びかんな」は80年ほど前に小石原に伝わったとされ、当時は最新技法だった。「伝統は変わっていくもので、伝承は受け継ぐもの。今後も挑戦を続け、次の人間国宝が認定されるよう、私の技術を若手に伝えていきたい」
高みをめざし後継者を育てることが、地域再生にもつながると信じる。
(西日本新聞より)
本当に、おめでとうございます。
復興への大きな励みになりますね。
これは、朝倉高校創立100周年記念の折に、福島氏に作っていただいた記念品の杯です!
素敵ですね~~