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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「サマープディング」

2007-07-02 23:32:24 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 アイルランドの家庭でつくられるお菓子の大半は、おとなりの英国から伝わったものです。そもそも昔は家庭料理の本も、英国製がほとんどでしたし。

ハンターズホテルの食後に登場したサマープティング。かわいいでしょ?
 クランブルやタルト、フルーツをたくさん使ったティーブレッドなどは、すでにアイルランドの伝統菓子として定着しており、どこが起源か問われなくなっています。

 そんななか、英国ではよく知られているのに、アイルランドであまりポピュラーでない、ある意味珍しいのが「サマープディング」。

 名前だけは知られているものの、なかなか出会う機会がありません。
 たぶん、私のリサーチ不足ってことではなかったと思うの。

 10年ほど前に、友人がホームパーティで、デザートにサマープディングをつくったという話をしたときに、聞いてた仲間が「珍しいねー。どうやってつくるの?」とたずねていました。

 当の友人は「カンタンさ。ラズベリーやブラックベリー、様々なベリーを赤ワインで煮てシロップをつくる。型の中にホワイトブレッドを並べて、ベリーのシロップを注ぎ、一晩置くだけ」え?それだけ?

 その当時、私は料理本の写真でしか見たことがなかったのですが、白いパンに染みこんだベリーは、赤というより濃いピンクで、すごく美しいお菓子です。これはパーティで、盛り上がるだろうなー。

 一般的にならなかった理由のひとつは、アイルランドの人たちが、それほど白い食パンに興味がなかったからなのではないかしら。

 材料を見て、「なにぃ~、食パンでつくるお菓子だってぇ~??」と、あまり食指が動かなかったのだと推測します。だって、私もそう思った。白いパンをシロップにひたすだけで、おいしいデザートになるなんて、信じられないって。

 それが最近、料理雑誌やレストランのメニューにのり始め、ようやく私もお味見することができました。またまた同じ河岸の話で恐縮ですが、ウィックロウのハンターズホテルでディナーしたときのこと。

 メインでお腹いっぱいだったのですが、デザートメニューに見つけた「サマープディング」を見逃すわけにはまいりません。

 いや~びっくり。これは、ひとり用サイズにつくられたもので、見た目もかわいらしかったけど、味に驚いた。これって、ほんとうに、ただの白パン??

 甘酸っぱくジューシーで、口の中でとろりととけてしまうデリケートなお菓子です。アイスクリームも合うだろうなぁ。お腹いっぱいでも、すいすいと食べられてしまう、さっぱりしたデザートです。

 詳しいつくり方の載っている、いい本も見つけました。日本で、です。
 「英国伝統のホームメイドお菓子」ジュリー・カレン著(河出書房新社刊)
 アイルランドのシーフードレストランに勤めていたのですって。どこでしょうね??

 彼女の本には、アイルランドでもおなじみのお菓子のつくりかたが、たくさん載っているので、すごく重宝です。

 ★mamakarinさんから、コメントをいただきました。カントリーバターの話を「おいしそう!」って、ほめてくださって、嬉しかったです。メッセージは、とっても励みになるので、お待ちしていまーす!! Yumiko (^o^)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
かわいいおかし (sa)
2007-07-04 20:05:31
甘いお菓子が大好きな私にはご馳走でしょうね!
食べてみたいです。
日本でも食べられますか?
色やかたちもかわいいんだろうな、と思います!
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はじめまして (えつこ)
2007-07-14 21:57:28
サマープティング大好きです
初めて食べたときには
「こんなに美味しいお菓子があるなんて」
と感激したものです
アイルランドではあまりポピュラーではないデザートだったんですね
去年バリマルーにいたのですが
学校で作ったのは食パンではなくスポンジケーキを使った
それは贅沢で美味しいサマープティングでした

ゆみ子さんのブログや本の大ファンです
これからも楽しみにしています
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