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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「レイタウンの海岸競馬」

2006-08-28 01:01:42 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 このレースのためだけに、アイルランドに行ってもいいくらい。レイタウンの海岸競馬は、それほど魅力があります。1年に一度だけの開催なので、地元のアイリッシュもなかなか行けない幻のレースです。

この日のためだけにアイルランドに行ってもいい!と思えるほどステキ。
 すごく印象に残っているのは、6年ほど前に行ったときのこと。今はイングランドで活躍している若手ジョッキー、エディ・アハーンが、当時私の大のお気に入り。彼はレイタウンでの成績が特によくて、でもそのことはまだ、あまり知られてなくて、ファンだった私はひそかにほくそ笑んでおりました。その日、彼の騎乗は3回。そのすべてに賭けようと決めていたのです。

 しかし、彼の乗る1頭は「え~勝ち目はほとんどなさそう」という感じで、オッズも16対1と出走馬のなかでは最低です。予想屋兼馬券屋のブックメーカーの前に立って、オッズの書かれているボードをじっと見ていると、これでどうだ! というように、ブックメーカーが16対1を20対1に書き換えました。これは「まあ、勝つことはないね。勝ったりしたら、この金額をお支払いしようじゃありませんか」と、賭ける人たちに挑んできているわけです。

 すかさず賭けました。5ポンド(当時はユーロではなくアイルランドポンド)。日本円で1000円くらいでしたけど、いつも小銭しか賭けない私にしては大勝負だったのよ。ブックメーカー氏は、気の毒そうに私を見下ろします。「これは、こちらがいただくことになるでしょうけど、悪く思わないでね」っていうように。

 そして…。勝ちました。楽勝で。100ポンド。と、いいたいのですが、同レース前に1頭逃げ出したので、出走馬が減り、オッズは16対1になりまして。それでも嬉しかったよ、80ポンド。それもお気に入りのジョッキーで。私だけが彼を信じたっていう状況で。

 その夜、一緒に行った友人たちと祝杯をあげたことはいうまでもありません。
 めったに買わないシャンペンまで買っちゃって。あぶく銭だ、飲もうぜーとか言って。大事にとっておいた、おせんべいをつまみにしたのが災いの始まりでした。きれい好きな日本人のかなしい性で、服にこぼした、おせんべいの粉を払うため、勝手口から真夜中の庭に出た瞬間に、こけて足をくじきまして。

 アイルランドの台所では、氷の用意があまりないことに初めて気づきました。
 マークがとっさに出してくれたのは、冷凍グリーンピースの袋。痛さにうめきながらも「食べ物を足に当てるのは抵抗があるよー」と騒ぐと、袋に入ってるんだから問題ないっていうの。そういえばテレビでも、殴られた頬を冷凍グリーンピースの袋で冷やす場面を見たなー。

 結局、その処置が正しかったようで、病院に行かずにすみました。以来、冷凍グリーンピースの買い置きは、きらしたことがありません。

※2006年のレイタウンのレースは9月5日に開催されます。アイルランドに行く予定のある方はぜひチェック!

■Laytown Racecourse
Laytown Strand,County Louth,Ireland


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