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松井ゆみ子のアイルランド日記「Vol.6/アイルランドのチョコレート」

2005-11-07 06:19:31 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
アイルランドのチョコレート
「リリー・オブライエン」
 この国のチョコレートの質の高さが、まだあまり知られていないのは、もったいないことだ。日本に高級チョコの大ブームが来ているときだからこそ。日本のチョコレート文化は、アメリカの板チョコが長いこと主流になっていたが、ヨーロッパに旅行する人が増えたせいもあってか、手をかけてつくられた小さな芸術品チョコを大事にいただく文化が、ようやくやって来た。

 でもね、個人的には、あんなに競って豪華系にしなくても…と、日本のチョコブームはピンとこない感じ。チョコ好きとしては、丁寧につくられた上質のおいしい1品を手ごろな値段で買えればありがたい。アイルランドのチョコレートは、その条件をすべて満たしてくれるのだ。

 EU圏で、アイルランドは「最も」と最上級を使ってもいいくらい、質の高い乳製品を誇る酪農国家だ。甘みのある牛乳からとれる、しつこすぎないバターとクリームは、この国を代表する特産物。当然、チーズとアイスクリームもおいしいが、忘れてならないのがチョコレートなのである。

 いくつか有名なメーカーはあるが、私の一押しは「リリー・オブライエン」だ。

 初めてこのメーカーのチョコを食べたのは、数年前、確かダブリンからロンドンに向かうフライトでのこと。機内食についてきた一粒で、クリーミーでおいしかったのはもちろんだが、あまり見かけないパッケージに興味をひかれ、クレジットを読んだらキルデアの住所で、あ、近所なんだと、さらに親近感を覚えたのだ。

 創業者のマリー・アン・オブライエン女史は、世界的に有名な競走馬ニジンスキーを育てた調教師として知られるヴィンセント・オブライエンの姪である。彼女のご主人も競走馬の種馬産業に深く関わり、日本で仕事していたこともあると聞いた。アイリッシュ・ホースレーシング・ファンの私としては、チョコの味ももちろんんだが、メーカーの女主にも大きな敬意を持ったわけだ。彼女のバックグラウンドだけでなく彼女自身、とても魅力的な女性である。70年代のロック・シンガーか女優のようなルックスで、知性と女らしさを兼ね揃えていて、かっこいいの。

 工場は、レース界のメッカであるカラのすぐ近くにある。ショップもあり、ディスカウントをしているので、クリスマスや特にイースターの前などは、たいへんな賑わいになる。ギフト用のセレクションがメインなので、旅のおみやげに、たくさん買う方にもお勧めだ。もちろん、ここまで足を伸ばせない方は、アイルランド各地の大手スーパーなどで(確か空港でも?)買えるので、探してね。

 近所のワイン・ショップで、リリー・オブライエンのギフト用パッケージを売っていて、なかなか気のきいた組み合わせで、いいなと思っている。誰かへのおみやげに活用することも少なくないが、ついつい自分のために(多くは、相棒のマークのために)買っちゃうことの方が多いかな。

 フルボディのしっかりした赤ワインとチョコは、寒い夜を豊かな気持ちですごさせてくれる。


Lily O'Briens
Green Rd, Newbridge,Co.Kildare
URL:http://www.lilyobriens.ie/


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