「ウナギの料理を何か知らない?」と聞かれたのは、何年か前。ウイックロウの山あいに住む、相棒マークの義兄からでした。彼のワイルドな庭の中には川が流れていて、そこにたくさんのウナギがいるというのです。えー、こんな寒いとこで生息できるの? と、かなりびっくりしました。しかし、デンマークあたりにもウナギと卵を使った伝統料理がありますし、アイルランドにウナギがいても不思議はないのですが、この国でウナギ料理を出す店には行ったことがありません。例外は、かつてダブリンにあった日本料理屋さん。うな丼を見つけて思わず注文したのですが、いかにも外洋育ちという感じで、皮がタフだったのを覚えています。
あらためて調べてみると、意外にもウナギは昔からいたそうな。伝統的な食べ方は、塩にしてから薫製にしていたそうです。このウナギのスモークは、最近オーガニック・マーケットなどで見かけることが多くなってきました。魚のスモークを専門につくっている職人は、南西部に工房を構えていることが多く、内陸部に住んでいると、あまりお目にかかる機会がなかったのですが、職人自ら売り歩ける場が増え、ぐっと知名度が上がってきています。
スモークした魚は、代表的なサーモンを始め、マス、サバ、キッパーとよばれるニシンの薫製などが主だったところ。あとは、ムール貝。
ウナギのスモークは、食べる人と、そうでない人に、ぱっくり二分されている感じです。私も最初は、スモークねぇ・・・と少々疑ってかかっていました。皮つきのまま、ぶつ切りという見た目も、蒲焼き好きにはつらいものがありますし。
「だまされたと思って、食べてごらん」と、スモーク屋の主にすすめられ、ひとくち食べてみたら、これが意外やおいしいの!かなり脂がのって濃厚な味なので、スモークされた風味がほどよい助けになっています。食べごたえもあるし、これは新鮮な驚きで、さっそく買ってみました。
どうやって食べるのがいいかな、と思案するのがまた楽しい。サラダを付け合わせていただくのが妥当なところですが、冒険してみたくなる食材です。北欧流に、卵と合わせるのも無難そう。きざんでオムレツにするとかが、いいんだろうな。この日はシンプルに、ニューポテトを添えて、このままの味で食べました。
マークの義兄の庭にいるウナギ、いつか調理してみたいと思いながら数年がたってしまいました。調理といっても、さばくのはかなり勇気がいりますから、まず誰かにウナギの割き方教えないと。アイルランドもそうですが、ヨーロッパではどうもこの割くという発想がないようなので。
それでもウィックロウの山奥で、ウナギの蒲焼きをふるまうガーデン・パーティの図を思い描くと、ちょっとわくわくしてしまいます。
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初めて食べたウナギのくん製。 |
スモークした魚は、代表的なサーモンを始め、マス、サバ、キッパーとよばれるニシンの薫製などが主だったところ。あとは、ムール貝。
ウナギのスモークは、食べる人と、そうでない人に、ぱっくり二分されている感じです。私も最初は、スモークねぇ・・・と少々疑ってかかっていました。皮つきのまま、ぶつ切りという見た目も、蒲焼き好きにはつらいものがありますし。
「だまされたと思って、食べてごらん」と、スモーク屋の主にすすめられ、ひとくち食べてみたら、これが意外やおいしいの!かなり脂がのって濃厚な味なので、スモークされた風味がほどよい助けになっています。食べごたえもあるし、これは新鮮な驚きで、さっそく買ってみました。
どうやって食べるのがいいかな、と思案するのがまた楽しい。サラダを付け合わせていただくのが妥当なところですが、冒険してみたくなる食材です。北欧流に、卵と合わせるのも無難そう。きざんでオムレツにするとかが、いいんだろうな。この日はシンプルに、ニューポテトを添えて、このままの味で食べました。
マークの義兄の庭にいるウナギ、いつか調理してみたいと思いながら数年がたってしまいました。調理といっても、さばくのはかなり勇気がいりますから、まず誰かにウナギの割き方教えないと。アイルランドもそうですが、ヨーロッパではどうもこの割くという発想がないようなので。
それでもウィックロウの山奥で、ウナギの蒲焼きをふるまうガーデン・パーティの図を思い描くと、ちょっとわくわくしてしまいます。
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アイルランドのうなぎの燻製も気になります。