一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・松尾香織女流初段⑤

2009-10-30 00:46:17 | LPSA金曜サロン
10月2日のLPSA金曜サロン、夜は松尾香織女流初段の担当だった。
前回9月11日の指導対局では、中盤でこちらが圧倒的優勢だったのに、私がスットコドッコイな手を連発して、好局を棒に振ってしまった。扇子サイン獲得のためには、もう負けられぬところである。
席にすわり、駒に手を触れずに待っていると、回ってきた松尾女流初段がそれを見て、
「一公さんて、意外と礼儀正しいんですね」
と言いながら、王をピシッと5一に置く。
このブログを開設してから、私を変態だと捉えるLPSA女流棋士が多くなった気がするが、これは重大な誤りで、私は女流棋士の前では、いたって紳士である。
対局開始。☗7六歩☖3四歩☗6八玉。ここでゴキゲン中飛車志向の☖5四歩なら、角交換から☗5三角で早くも有利(☖3三角には☗7七桂がある)。そこで松尾女流初段は☖4四歩と角道を止めてきたが、ここから飛車を振ってくれれば、こちらも振り飛車対策がラクになる。ところが松尾女流初段は8手目に☖6二銀と上がった。矢倉を目指した手だ。
LPSAの女流棋士で矢倉を指すのは中井広恵天河、石橋幸緒女流王位ぐらいしか思い浮かばないが、松尾女流初段の矢倉も、「松尾矢倉」として、ごく一部で恐れられているらしい。だがこちらも望むところである。
私は早囲いを目指したが、上手が☖7五歩と歩を交換してきたので、☗6五歩と指し、数手後、☗7八飛と回った。その飛車が7五→6五→6一と動き竜になったのだが、☖6二飛とぶつけられ、飛車交換となった。せっかく作った竜だったので敵の飛車と交換はしたくなかったのだが、☗8一竜だと☖6五歩がうるさい。局後松尾女流初段は、「じゃあ本音を言いましょうか。それ(☗6二同竜)が正着です。(私はそれがイヤでした)」と言った。
以後一進一退の攻防が続いたが、☖5六歩と突き出した手に、☗4六角と上がった手がどうだったか。以下☖5五銀に、4五の銀で☗4四銀と上手の角を1手早く取ったものの、☖4四同銀に☗7九角と後手を引くことになっては忙しくなった。以下は☖7七歩から怒濤の寄せを喰らい、悔しい敗戦となった。
☗4六角では、むずかしいが、☗5六同銀と、じっと歩を払っておくところだったかもしれない。
本局では珍しく感想戦を長めにやったのだが(といっても短いが)、松尾女流初段と私との大局観の違いが如実にでた。中盤、私は遊んでいる3七の銀を☗3六銀と活用したのだが、松尾女流初段は、☗2五桂と、駒をはがしにこられるのがイヤだったという。先の竜飛交換でのやりとりでも、お互いの形勢判断に微妙な温度差があった。
ではどちらが正しかったかといえば、これは勝った松尾女流初段のほう、ということになってしまう。つまり自分の大局観の正しさを証明するには、勝たなければならないということだ。
いずれにしても、これで松尾女流初段との扇子サイン勝負は2連敗となった。最後は、
「ワタシが(サイン勝負の)ストッパーになります」
とまで宣言されてしまった。実力者・松尾女流初段に本気を出されると厄介だ。やはり前局でしっかりと勝っておくべきだった。マズイ人を目覚めさせてしまったと思った。
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2 コメント

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紳士 (洋志)
2009-10-30 13:08:37
 イッコーさんは、紳士ですから。
但し「おっかけ」。
ストーカーという意味ではありません。ブログの記事で追っかける、という意味です。
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追っかけ (一公)
2009-10-31 01:09:00
たとえ記事でも、私のやってることはストーカーみたいなもんです。
だからせめて、指導対局のときぐらいは紳士でないといけません。
返信する

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