一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第82期名人戦第3局1日目

2024-05-09 10:33:53 | 男性棋戦
テレビ東京で6日に「ミッションインポッシブル・フォールアウト」の放送があった。放送3時間の大作で、私は録画予約をしておいたのだが、8日に見ようとしたら、なぜか1時間半しか録れておらず、愕然とした。
録れなかった理由は分からない。ただ私に運がないだけだ。
半分だけ見てもしょうがないので、泣く泣く削除した。くそっ!!

   ◇

ゴールデン・ウィークが終わり、世間は平常運転に戻る。8日からは第82期名人戦第3局である(主催:毎日新聞社、朝日新聞社、日本将棋連盟)。ここまで藤井聡太名人の2勝。挑戦者の豊島将之九段は、いまさらながら前局の逆転負けが痛かった。勝ってイーブンと、負けて2ゲーム差では天と地の差で、私が豊島九段の立場だったら、戦意を喪失している。しかし指さねばしょうがない。
第3局の対局場は羽田空港第1ターミナルで、空港での対局は史上初。どういう経緯でここが選ばれたのか分からぬが、将棋を指そうと思えばどこでも指せるのだと感心した。
空港へのメインルートは浜松町から出ている東京モノレールで、この路線は他路線と独立しているため、ダイヤの遅れがまったくない。よって浜松町駅の場合、モノレールの出発は「00秒」キッカリである。数秒は遊びがあるだろうとのんびりしていると乗り遅れる。
空港といえば飛行機だが、飛行機好きには第3ターミナルをオススメする。モノレールを降り、構内を5分も歩けば、展望デッキに出られる。世界の航空機が見られ、時間の経つのを忘れる。
第1、 第2ターミナルへは1階0番乗り場から無料シャトルバスが4分ごとに出ているので、利用したい。
さて、将棋である。本局は藤井名人の先手。立会人・佐藤康光九段の合図でスタートした。藤井名人は初手・お茶である。たまたまABEMAを生中継で見たのだが、本当にお茶をすするのだなと思った。
本当の初手は飛車先の歩を突いた。豊島九段は角道を開ける。これがちょっと意表で、ふつう?は飛車先の歩を突く。これだと角換わりルートだが、豊島九段はそれを避けたわけだ。
藤井名人、角道を開ける。すると豊島九段は角道を止める。これは振り飛車の出だしで、ABEMA解説の山川泰熙四段は、「まさか?」とうれしそうだ。
しかし豊島九段は10手目、飛車先の歩を突いた。やはり。最近は試験的に振り飛車も指す豊島九段だが、この大舞台で指すには実戦が足りない。相居飛車は当然の選択であった。
以下、豊島九段は雁木に構える。数年前は爆発的ブームになったが、最近は下火に思える。というか、定着して落ち着いてきたということか。
藤井名人は右銀を素早く繰り出し、棒銀の構え。そこから豊島九段は角を換わったが2筋の薄さに変わりはなく、長考が続く。
窓外には飛行機の発着が見えるらしい。飛行機は繊細な乗り物で、風の向きで飛び立つ方向が違う。
豊島九段は3筋に歩を謝ったが、こんなところに歩を打って、後手がいいわけがない。
そこで素人考えでは先手が3筋を押さえ、ふつうに銀を進出させて十分に思った。
果たして藤井名人もそう手を進めた。藤井名人、2筋を凹ませて、45手目を封じた。私だったら2筋を強引にこじあけるが、ABEMA AIは端に角を打つ手を推奨している。形勢は微差で先手よし。
藤井名人、ここは考えやすい局面だろう。豊島九段は正念場である。
(つづく)
コメント
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