一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋ペン倶楽部」2020年春・会報73号

2020-03-18 00:13:08 | 将棋ペンクラブ
「将棋ペン倶楽部」2020年春号(会報73号)が送られてきた。今号は私の原稿が載っているので、より楽しみにしていた。早速読んでみる。
恒例の「新春対談」のゲストは、杉本昌隆八段。聞き手はもちろん、木村晋介・将棋ペンクラブ会長である。杉本八段が、自身の振り飛車、著作、藤井聡太七段のことなど、大いに語っている。木村会長の聞き手もよい。
ほかは、美馬和夫氏ら11名による寄稿である。湯川博士氏の随筆もあり、タイの将棋で、銀の動きをする駒について考察している。
美馬氏のそれは、「柏研究会」。石田和雄九段門下の棋士・奨励会員、アマ強豪らで行っていた研究会の模様を記している。
今回美馬氏は、親しくしている奨励会員から退会の連絡を受け、そのショックで話を差し替えたという。だがこれが抜群に面白かった。私もブログで覚えがあるが、何日も構想を立てて書いた文章より、当日にサッと書いた文章のほうが面白いケースがある。今号は美馬氏の文章が一押しである。
ほかは、F氏の提言もよかった。私は「その通り!」とヒザを打った。
拙稿は以前記した通り、1月下旬に和光市で行われた「新春CI寄席」である。博士氏からの電話では、多少手直しをしたとのことだったが、一読した限り、その跡は分からなかった。
実は読む前まで、多少の危惧があった。私はあくまでも「落語が少し好きな将棋ファン」で、落語の世界には不案内である。そこに、落語に長けた博士氏が手直しをしたら、私の身の丈を越えた文章になってしまうのでは、と思ったのだ。
だが幸い?それはなく、安堵した。
ただ今回、記述に迷ったところがあった。石畑梅々の講談「男の花道」だが、出だしを改めて記すと――徳川十一代将軍家斉の時代、東海道の宿場町・金谷宿に、歌舞伎役者の三世・中村歌右衛門が投宿していた。歌右衛門は目を病んでいたが、同じ宿に、眼科医・半井源太郎が投宿していることを知る……。
となって話は進んでいくのだが、いろいろ資料を見ると、まず半井が登場し、そこに目を病んでいる歌右衛門が出てくるのだ。つまり、視点が逆なのである。
だが梅々の講談は、歌右衛門→半井の順番で登場した記憶があった。話の正解は逆なのだろうが、私はおのが記憶を信じ、あくまでも梅々の話を是として、書き進めた。
また、梅々の締めの言葉がいまひとつ思い出せず、ここもうろ覚えのセリフを書いた。こうして活字になって、もう訂正はできない。ここが印刷物の怖いところである。
本文は合計70ページで、まずまずの量。ただ、後半の随筆陣のレイアウトがややきつめだったので、もう少し余裕を持たせる手はあったかもしれない。雑誌は4ページの倍数が理想だが、今号はあと2ページの余りがあったからだ。ただまあ、余白がないほうが、締まりは出る。

冒頭に、交流会のお知らせも載っていた。
まず4月19日(日)は浜松積志協働センターで、浜松交流会。将棋大会も兼ねているようだ。指導対局は神谷広志八段である。
5月3日(日)は大阪市福島区民センターで、関西交流会。森信雄七段が参加予定だ。
5月24日(日)は、御徒町将棋センターにて関東交流会。指導棋士は佐藤紳哉七段、宮宗紫野女流二段、堀彩乃女流1級である。
今年は新型コロナウィルスの影響で各種イベントが中止になっているが、さすがに4月中旬になれば大丈夫だろう。
逆にいえば、そのころになっても、まだ政府が活動の自粛を求めているようなら、世界はもう終わりである。私はとっくに終わっているが。
コメント
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