遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

んで、日本は大丈夫なの?

2012-01-11 22:01:59 | たわごと
この年末年始でユーロが100円をさりげなく切ってしまって98円くらいで推移して、ドルに対しても77円近傍でうろうろしているという状況ですね。10年前ならこの状況で日本経済は破滅していることになってるんですが、今日も微妙に東京の株式市場はプラスで終わっちまいました。ほんとに日本国債はバブルでそのうちにはじけとんでしまい、いつの日か円は大暴落でハイパーインフレにとつにうしちまうのですかね?
今日は日本国債について、両極端の論がネットで展開されていました。

【識者に聞く】イタリアの次は日本、ファンドが狙う国債売り崩し=中原圭介氏

Wall Street Journalのインタビュー記事です。90%が国内で消化されている日本国債の売り崩し方をきっちり論じられていらっさいます。どれくらい正しいかは、CDSの売買なんてわけわからない僕にはどうしようもないです。まあ、難攻不落の日本国債でも頑張れば崩せるのかなというくらいの感想でございます。もちろん、それでどれくらい儲かるのか、それに失敗した時にどれだけ損するのか、そういう損得で決まるのだろうと思っています。カモの素人がたくさんいる市場ではないでしょうから、プレーヤーはあくまでプロである以上、コストと利益のバランスで動くでしょう。

日本国債が暴落しない理由

AERAのコラムで有名なグッチーさんのブログです。
論拠のメインは・・・

世界最大の債権国にして、経常利益も世界最大で、外貨準備こそ2位になったもののそれでもバブル期の倍以上の1兆ドルを持っていて、それでいい気になって国民中がワイン飲んで暮らしている訳でもなく、それどころか今なお、満員電車に乗って通勤し、毎日定時に出社し、世界に必要な技術を作り出し、新たな価値を創造しつつある日本人の総体である日本政府という主体を相手に、お前ら潰れるぜ、と勝負を仕掛けられる人が本当にいるのか?

というところでして、僕のような素人がついでに言わせてもらうと日本経済が吹っ飛びそうになったら、日本政府は溜め込んだドルを放出しかねないわけで、それは世界中が吹っ飛ぶことになりかねません。そういう勝負を仕掛けてくる金融機関が本当にあるのか、怪しいと思います。これはブログですのでコメント欄にはいろんな意見が書かれてまして、それらはおおむねGDPの倍以上に膨らんだ債務の大きさの問題であります。これにもグッチーさんはコメント欄で答えています。

もし、それで潰れてしまうというのであれば、(以下
対GDP比で財政債務が増えていけば行くほど、右上がりに破綻する国が増えると言う関係が無ければいけません。つまり、GDP比20%の債務比率の国は破綻しないが、180%の国は破綻するのだ、という、最低でも状況証拠は必要です。しかし・・・・・・今まで破綻した国を見てみると韓国やタイはせいぜいGDP比20%程度の政府債務比率で破綻してしまいました。アルゼンチンもせいぜい80%です。逆にイギリスに至っては戦時中なのでデータが不十分ですが、GDP比で見れば240%以上債務比率が上がっても倒産していません。つまり、皆様の感覚ではGDP比の債務比率というのは極めてわかりやすい数字だと思いますが、これは「熱が高ければ必ず、100%風邪で死ぬ。」と言っているのに等しい、極めて非科学的な論理なのです。

ということだそうです。ま、経済に関しては前例から未来を推測することは出来ないと思ってます。だって、攻める側も受ける側も過去がどうだったかは承知の上でプレーしているからね。お互いに織込み済みでやってるわけです。

円高で過去3位の高水準=海外企業買収額、66%増―11年(時事通信) - goo ニュース
結局、今は幸か不幸か世界最強通貨をもってるんですから、買いまくるしかないわけですな。この冬海外旅行にいく人は、もうそれだけで『勝ち組』です。うらやましい~。

ユーロ安、新車価格に反映=日本市場で検討―独アウディ(時事通信) - goo ニュース
いや、もう早く安くしてよ。2011年の小売業界は空前の利益を上げたって言うじゃないですか。もうけた業界は静かにしてるんだよなぁ。もう!

私なりの結論ですが、債務は返すのが常識でありまして、昭和の時代から積み重ねた分は昭和の時代に活躍した人たちが返済しようとするのが筋です。逃げ切ろうなんて考えちゃいけません。国の財政が危機であるかどうかは別です。借りたのなら返せということです。消費税増税が嫌だというのはわかりますが、この国の国民の金融資産の3分の2を高齢者がもってるわけですし・・・。

『BUSINESS MEDIA 誠』で掲載されていた有名ブロガーちきりんと中田前横浜市長の対談「日本は破たんするのか? そうはさせない人間の思考回路」に出てた意見に僕も同意です。

中田:なんだかんだいっても、自分たちは豊かな日本社会に生きている。なんだかんだいっても、安全な社会で生きている。なんだかんだいっても、楽しい社会に生きている。こうした社会に生きていることについて、「自分で作ってきたの?」ということに疑問を持つ必要があるのではないでしょうか。今の社会、自分だけで作ってきたわけではありません。私たちの父や母、祖父、祖母……その前の世代も含めて、今の社会を築き上げてくれました。

ちきりん:確かに、今までの人は私たちにすばらしいものを残してくれていますよね。

中田:そこを学び、そこに感謝できさえすれば「自分の代でつぶしちゃいけない」という考えになる。「この豊かさは、オレがつくったんじゃない。だからオレの代で食いつぶしてはいけない」という思考回路。このコンセンサスをまず得て、その上で各論を優先順位をつけて世に問う、ということが必要なのではないでしょうか。

本日のお酒:KIRIN LAGER + CARMEN GRAN RESERVA CABERNET SAUVIGNON 2009 + KANONKOP KADETTE 2008
コメント
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