感染症診療の原則

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エボラのNewsが渦巻く米国ですが・・

2014-10-15 | 青木語録

無事にPhiladelphiaのID week 2014に参加しました
編集長は辛くも台風の隙間を縫って成田を離陸、無事にPhiladelphiaのID week 2014に参加しました。年齢のためか多くのSessionを離脱、「後でWebで見よう・・」になりましたが、それでも旧友と会ったり・・Productiveな日程を終えアトランタに向かいました。
しかしアトランタで待って居たものは・・

そうです、テキサスのナースがエボラに罹患した事。とくにCNNを賑やかにしたのは以下のようなDiscussion、Questionでした。

最初は・・:
・宇宙服を着ていた筈のナースがどうしてエボラに感染するのか? ミステリー・・
・空気感染するエボラに変異したのか? ミステリー・・
・感染したのは、ナースが適切にProtocol通りに作業しなかったからではないか?(不注意ナースのやつ、お陰で周囲のCommunityまで危険にさらした・・的雰囲気)。更に・・
・カウンターとして看護師連盟のようなところは「我々に十分な情報も防護も教育も与えずに我々の仲間をBlameするとは酷い・・」
・CNNは、「CDC方式では皮膚が完全にカバーされない。これは不完全なProtectionではないか?国境なき医師団を見よ、彼らは宇宙服だぜ・・」(グプタ先生)

しかし・・:
・本日、10月15日(水)の感染ナースの同僚からの内部告発。結局、病院の体制として適切なIsolationもProtectionも出来なかった。ナースの感染理由は不十分な防護衣服でケアをせざるを得なかったからだ・・。しかも血液などの検体は特別なカバーもされず、いつものようにトンネルでシューっと検査室に飛んでいった・・。ケアしたナースは他の患者のケアもした・・?

結論:
・草むらにテント・・といった過酷な状況で年余にわたってエボラと戦った国境なき医師団は感染事故を起こしてないのに、優れた機材が揃う近代的なアメリカの病院で感染事故が起きた理由は極めて簡単な理由であったのです。
・内部告発は病院管理者、保健衛生担当者には爆弾情報であったかも知れませんが、編集長的には「謎が解けて安心・・」的な心境です。

編集長の願い:
・煽るのが仕事・・といった仕事もあるでしょう。しかし台風が来れば洪水が、地震が来れば津波が、エボラの一定規模の発生があれば自らの医療機関を受診する可能性をゼロにする事は不可能です。
・だから非現実的なゼロリスク願望で、エボラ問題以前に既にパンク状態に近い日本の医療機関を疲弊させるのではなく、現実的で実行可能な事を各医療機関にさせて欲しい、周囲は静かにサポートして頂きたい・・と願う編集長@アトランタです。

(タイトル写真:前線で奮闘する仲間達 S先生&Y先生@K病院)
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