ホメオパシーは予防接種以外の感染症についてもいろいろと解釈や理屈がありまして、感染症関係者としては「なになに?」です。
連休の合間にお時間のある人は脱力しながら読んでみてください(脱力しすぎて椅子から落ちたりしないように)。
まず、「マヤズム」。これは一人ひとりが先祖から受け継いできた“負(病気)の土壌”であり、他の医療体系にはない考え方、となっています(ホメオパシーは並列される医療であるという前提か?)
疥癬マヤズム、梅毒マヤズム、淋病マヤズム、結核マヤズム、ガンマヤズムの5つだそうです。
解説があります
まあ!感染症屋的には日常的な病気のお名前がずらり。
NATROMの日記 マヤズムについて簡単に調べてみた
それはさておき。
編集長&編集部ともに日常的に関わるHIV感染症の患者さんたちが代替医療好きな人が多く、いろいろなことをおしえてくれます。(教えてねと伝えておく)
かなり怖いパターンもあるので、最初に患者さんにはHIV医療での代替医療のリスクを伝えます。
はまりすぎる人は「抗HIV療法をやめます!」と言い残して消えてしまったり(PCP等を発症して再度お目にかかることになりますが)、「西洋医学半分&代替医療半分にします!」とご自分でアレンジして薬を減量し、耐性ウイルス(治療困難)になってしまったり。
西洋オトギリソウ(セントジョンズワート)のように抗HIV薬の濃度を下げてしまうものもあったり。なので、何か試したいときは薬剤師か医師に先に言ってくださいねといいます。
患者さんの理屈として、もともとサプリ好きな人もいれば、「抗HIV薬の説明書に並ぶ副作用情報があまりにどぎつくたくさんあるから、少しでもカラダによいように、解毒できたらいいなとおもっていろいろ試す」というひともいます。
「解毒」という言葉はかなりヒットしちゃうそうです。「だって薬の色が毒々しいし」(たしかに)。
がんやエイズのように治らないといわれる病気には恐怖ビジネスが近寄ってきます。
HIVの患者さんでホメオパシーに関わった人は、病気を打ち明けた友人が100%親切心で勧めてくれたそうです。
そのほかに、よくあるキノコ類。なんとかストーン(名前忘れました)。
かわったところでは免疫ミルクや「免疫せんべい」という商品がありました。
「免疫せんべい」は実際に「患者さんにぜひたべてもらってください!」と試食用を手渡されてしまいました(わたさんよ)。
このように、患者さんと代替医療の話をするためには、ある程度の理屈を知っておく必要があると思っています。
いずれにしても、本来アクセスできるはずの医療を否定したり遠ざけるということで感染症領域では困った話が今後も出てくることまちがいなし。
知るだけでなく怒って活動をする人たちもいます。
2009年、若い医療関係者・研究者がWHOに対して、感染症の治療としてホメオパシーを宣伝することを問題視するように要請。
「ホメオパシーによってHIVや結核、マラリア、インフルエンザ、乳児の下痢の適切な治療が妨げられている」
WHOはこれに反応し、上記のような感染症の治療としてこれを推奨しないという声明を発表。
WHO warns against using homoeopathy to treat serious diseases(BMJ 2009)
日本でも提案・行動している人たちがいます。
ホメオパシーに対する宣伝規制案
厚生労働省に確認中。てんかんとホメオパシー
今年の3月ホメオパシー団体は厚生労働省の担当者に説明をしにいったそうです。
政府統合医療プロジェクトで対象の代替医療に取り上げられている「ホメオパシー」。このプロジェクトで政府は公的資格化や保険適用を検討するみたいですが・・・。これって鳩山さんの置き土産?
連休の合間にお時間のある人は脱力しながら読んでみてください(脱力しすぎて椅子から落ちたりしないように)。
まず、「マヤズム」。これは一人ひとりが先祖から受け継いできた“負(病気)の土壌”であり、他の医療体系にはない考え方、となっています(ホメオパシーは並列される医療であるという前提か?)
疥癬マヤズム、梅毒マヤズム、淋病マヤズム、結核マヤズム、ガンマヤズムの5つだそうです。
解説があります
まあ!感染症屋的には日常的な病気のお名前がずらり。
NATROMの日記 マヤズムについて簡単に調べてみた
それはさておき。
編集長&編集部ともに日常的に関わるHIV感染症の患者さんたちが代替医療好きな人が多く、いろいろなことをおしえてくれます。(教えてねと伝えておく)
かなり怖いパターンもあるので、最初に患者さんにはHIV医療での代替医療のリスクを伝えます。
はまりすぎる人は「抗HIV療法をやめます!」と言い残して消えてしまったり(PCP等を発症して再度お目にかかることになりますが)、「西洋医学半分&代替医療半分にします!」とご自分でアレンジして薬を減量し、耐性ウイルス(治療困難)になってしまったり。
西洋オトギリソウ(セントジョンズワート)のように抗HIV薬の濃度を下げてしまうものもあったり。なので、何か試したいときは薬剤師か医師に先に言ってくださいねといいます。
患者さんの理屈として、もともとサプリ好きな人もいれば、「抗HIV薬の説明書に並ぶ副作用情報があまりにどぎつくたくさんあるから、少しでもカラダによいように、解毒できたらいいなとおもっていろいろ試す」というひともいます。
「解毒」という言葉はかなりヒットしちゃうそうです。「だって薬の色が毒々しいし」(たしかに)。
がんやエイズのように治らないといわれる病気には恐怖ビジネスが近寄ってきます。
HIVの患者さんでホメオパシーに関わった人は、病気を打ち明けた友人が100%親切心で勧めてくれたそうです。
そのほかに、よくあるキノコ類。なんとかストーン(名前忘れました)。
かわったところでは免疫ミルクや「免疫せんべい」という商品がありました。
「免疫せんべい」は実際に「患者さんにぜひたべてもらってください!」と試食用を手渡されてしまいました(わたさんよ)。
このように、患者さんと代替医療の話をするためには、ある程度の理屈を知っておく必要があると思っています。
いずれにしても、本来アクセスできるはずの医療を否定したり遠ざけるということで感染症領域では困った話が今後も出てくることまちがいなし。
知るだけでなく怒って活動をする人たちもいます。
2009年、若い医療関係者・研究者がWHOに対して、感染症の治療としてホメオパシーを宣伝することを問題視するように要請。
「ホメオパシーによってHIVや結核、マラリア、インフルエンザ、乳児の下痢の適切な治療が妨げられている」
WHOはこれに反応し、上記のような感染症の治療としてこれを推奨しないという声明を発表。
WHO warns against using homoeopathy to treat serious diseases(BMJ 2009)
日本でも提案・行動している人たちがいます。
ホメオパシーに対する宣伝規制案
厚生労働省に確認中。てんかんとホメオパシー
今年の3月ホメオパシー団体は厚生労働省の担当者に説明をしにいったそうです。
政府統合医療プロジェクトで対象の代替医療に取り上げられている「ホメオパシー」。このプロジェクトで政府は公的資格化や保険適用を検討するみたいですが・・・。これって鳩山さんの置き土産?
いわゆる社会的地位のある人が、ふとした気持ちでホメオパシーに好意的なブログを書いたことがあります。直接ご本人とお話したことがあるのですが、ものすごい反響で正直面食らったということです。
ホメオパシーに対する意識は「いいと聞いた」程度から、下にある「ぼくらは特別」まで様々です。
http://www.j15.org/Picturebook-SpecialPeople/
ホメオパシーに正攻法で立ち向かうのも大切ですが、そこまで行かない人たちに丁寧な説明をしたほうが効率がいいのではと思うことがあります。