感染症診療の原則

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コンドームをはずす、その前に

2013-04-08 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
正確には、使うのをやめる、その前に、ですが。

いろいろな人が語るポリフォニー効果(いわけん先生から学びました)。

女性の健康の大御所、北村邦夫先生のヨミドクターの記事「「緊急提言」先天性風疹症候群の発生防止のために」。

北村先生といえば、日本の「避妊の父」であります(パパかもしれない)。

次々とたちはだかる妨害者をうっちゃりながら、もとい説得しながら、日本での低用量ピル承認にこぎつけた先生です。
その後、念願であった緊急避妊の専用薬であるノルレボの承認も北村先生をはじめとする避妊の重要性を伝えてきた先生方のご尽力で達成しました。

避妊の神様である北村先生にもお願いをしました。
「コンドームをはずす(避妊を中断する)前に、風疹ワクチン」の啓発を、と。
(日本人は8割以上が避妊の手段として、コンドームと回答するのだそうです。by北村先生)

各地の婚姻届を出すカウンターの皆様、ぜひ啓発チラシをお渡し下さい。




でも。でもですね。婚姻届けを出す時点ですでに妊娠していますというカップルが一定数います。
(編集部周囲にも、妊娠でもしなければ結婚のタイミングがつかめなかったという人多し)

えーと、内閣府が語るできちゃった婚。

「補論1 結婚行動における新しい流れ -」 内閣府

"(20代前半までの結婚は「できちゃった婚」が主流)
最近の出生動向を見ると、20代での出生が低下している一方で、10代での出生件数はごくわ ずかずつではあるが増加し、出生している人全体に占める割合が微増している。 これまで見たように全体として晩産化が進んでいる中でこうしたことが起きているのは、妊娠 が結婚に先行する、いわゆる「できちゃった婚」が増えていることによる。「できちゃった婚」 で生まれた子ども1が嫡出第一子に占める割合の推移を見ると、1980年の12.6%から2000年に は26.3%と、20年間でほぼ2倍となっており、特に、15~19歳では嫡出第一子のうちの8割以 上、20~24歳では約6割が「できちゃった婚」により生まれている"

集団接種をしていた時期もあまり接種率は高くなく、個別接種になってから接種率は激減。
つまり、、、女子だけ接種していた時代でも未接種の感受性者がたくさんいるということです。
ですから、産婦人科などで抗体のない/不十分な妊婦が3割近くいます!という報告は、まあ、現実を反映しているのだろうと思います(免疫が下がっている人もいますが)



ということは、婚姻届カウンターでは遅いのかもしれません。

結婚式場雑誌でもだめかも?だめもとでチャレンジすべきですが。
ゼクシィの「おめでた婚」特集ページ

トップページにはエステ特集はありますが、ブライダル健診情報もみかけませんね。
ゼクシィにはぜひ風疹や予防接種の話題を載せてもらいたいですね。

たまごくらぶ、ひよこくらぶ じゃtoo late(うん。最後だけ青木節)。

突然妊娠する若年層にはどんな媒体やインフルエンサーがよいのでしょうね・・・。


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