感染症診療の原則

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米国で依然としてハンセン氏病が発生(非輸入症例も)

2014-10-31 | 青木語録
編集長は、以前、宮古島でハンセン氏病の療養所に居た事あります。写真Above
270名からの高齢者withハンセン氏病の家庭医として働いたのです。

当然、色々と学びました。例えばハンセン氏病は熱帯地方の病気ではなく、昔はヨーロッパにもあった。しかし治癩薬が出現する前に衛生状態、栄養状態の改善と共に消失した・・などという事。(同じ抗酸菌の結核に似てるな・・)

先ほど来たMMWR (October 31, 2014)にハンセン氏病が依然として米国でも発生しているということを知りました。
しかも、全員が輸入感染症とは限らず、国内感染もある。
(ちなみに1980年代、編集長がケンタッキーでインターンをしていた時に、ハワイ出身のハンセン氏病の症例がありました。ケンタッキー大学に経験を持つ医師が編集長しか居なかったのを記憶しています)

現在はキノロン系やリファマイシンなど根治させる事のできる薬があるので、早期発見、早期治療で皮疹、末梢神経障害が不可逆的な機能障害を起こす前に治せます。

ちなみに皆様、ハンセン氏病の拡散はどのように起きるかご存じですか?
経皮感染・・と聞かされていた時期もありましたが、本日のMMWRによるNasal secretion経由との事でした。
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