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HPV vaccine for Boysの話題(ACIP)

2011-10-25 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
次のACIPはオブザーバーで参加してみよう!と思っている10月の終わりです。

10月はACIPの定例会議があり、いくつかの継続検討事項のひとつにHPVワクチンの男子への推奨問題がありました。

今日流れている英語のニュースによると、ACIPは推奨の方向なのかな、です。
現地時間の25日(火)(日本は26日水曜日)に投票が行われます。

(IDSAなどでも話題になっているでしょう)

CDC could soon recommend boys receive HPV vaccine
CNN 10月25日

米国では4価ガーダシルが2006年に、2価のサーバリックスが2009年に認可され、主流はガーダシルとなっています。

ガーダシルは9-26歳の男女に接種が認められていますが、現在、国のワクチンプログラムとして推奨されているのは「11-12歳の女子」です。

しかし、2011年のはじめに、米国小児科学会American Academy of Pediatricsが男子にも接種を推奨するワクチンと位置付けました。

今回の会議でPanelがどのような判断をくだすのか、です。

CDC Panel May Push HPV Vaccine for Boys
ABCニュース 10月25日

日本では子宮頸がんの円錐切除術は半日の日帰りが可能だそうで、負担する費用も6万円(ワクチンの値段と同じくらい)。
しかし、米国では手術と病院滞在で150万円前後だそうです。

医療保険会社も公的な医療保険も、ワクチン代を負担するほうがうんと安上がりです。

医療のグラウンドデザインが異なるのでなんともいえませんが、ずっと男性への公費接種拡大を検討しているオーストラリアでは、1回あたりが30ドルにならないと費用対効果としてみあわないと男性への拡大はきまりません。

英国NHSはどうでるのか。 今年5月のニュース
「男性も感染しているからねえ」そりゃそうです。女性は男性から感染するのですし。

そういえば、米国は大統領選がらみでもHPVワクチンは話題になっています。
関連情報に注目していきたいと考えています。

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