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インフルエンザ症状があるのに出勤したら解雇、という話(アリゾナ州)

2009-10-16 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
インフルエンザの話題アレコレをCIDRAPニュースから紹介します。
http://www.cidrap.umn.edu/

■インフルエンザ様症状のある人は出勤不可。従わない場合は解雇もやむなし、のアリゾナ州Pima County。
http://www.azstarnet.com/metro/313204

ニュースバリューありますね。数日のことなんですからどうどうと休みましょう、です。「家でゆっくりしてね(来ないでね)」という声かけだけではうまくいかないということでしょうか。

日本の学校も「欠席は推薦や内申に響きます」というような脅しや、有症状登校を誘導するような「皆勤賞」制度はやめましょう。

■米国であふれる患者に対応するトリアージテント。
http://www.bakersfield.com/news/local/x1675932698/Swine-flu-claims-sixth-life-hospital-sets-up-triage-tents#

ほーら、発熱外来テントはよかったんだよ!とか言う人がいるかもしれません。


■米国ケンタッキーでは、地域の疫学者(regional epidemiologist)らの検討を元に、影響を大きく受けている大学生を優先ターゲットにした新型インフルワクチン接種を計画。
http://www.wbko.com/home/headlines/64346837.html

ニュースに必ず出てくるEpidemiologist。
地域の疫学情報を読み、戦略を立てる人が米国には各州にいます。CDCのEISトレーニングを終えて着任する人が多いです。
日本のFETP生を育てているジョンコバ先生はワシントン州シアトルで同様の仕事を長年されています。


■米国マサチューセッツのワクチン接種優先議論では、AIDS患者など免疫に問題があるグループ以外に、刑務所で集団生活をしている受刑者の話もあがっています。
http://www.masslive.com/newsflash/index.ssf?/base/national-71/1255605988305140.xml&storylist=massnews

刑務所は結核のアウトブレイクなどもとても多い施設です。なるほど、です。


■中国では、イスラム教の巡礼(メッカ)にでかけるムスリムの人たちに新型インフルワクチン接種を計画
http://www.alarabiya.net/articles/2009/10/15/88128.html

親切ですね。特定の宗教行事に公的な予算でここまでしてくれるとは!
研究者にとっては興味深いデータもとれますので反対の人はいないかもしれません。

(写真:Dt.かてつからいただきました)
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