感染症診療の原則

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コクーン戦略(Cocoon Strategy)

2010-05-04 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
3月のワクチンセミナーで、神谷元先生から教えていただいたのが「Cocoon Strategy」。
集団免疫の考え方の例です。

日本でワクチン制度の見直しをしていく際に、いくつか概念として定着させていかないといけないものがあります。
それらを抜きに予算や優先順位の話はできないので。
Doctors Wrap Babies In Protective Vaccine "Cocoons"(2010年4月10日 Medical News Today)


繭玉をイメージ。子ども達をまもっていくために集団免疫を、です。

日本にないワクチン。
思春期・成人用のブースターワクチン(米国)

山元先生が折に触れ解説してくださる「戦略なくして戦術なし」。
これはワクチンの制度にもあてはまります。

特定のワクチンのプロモーションだけかけてもだめ。
製薬会社からお金の出ているひとたちだけでいってもだめ。

もう少し大きな動きにするために、純粋に子どもの健康を重視して意見を言ってくださるようなひとたちをまきこまねば・・・です。
日本は子どもに関わるひとたちにさえ、ワクチンのことはあまり浸透していませんので。

今までどうして改善できなかったのか。おそらく小児科の先生たちだけでは不足があり、実際のところをかえていくためには少なくとも感染症を専門とする医療関係者がイニシアチブをとる必要があります。

Adult Vaccination Strategies for the Control of Pertussis in the United States: An Economic Evaluation Including the Dynamic Population Effects

2010年4月22日のEurosuveillanceにも、ドイツのワクチン戦略(Cocoon Strategyについて紹介があります。
Changes to the varicella and pertussis immunisation schedule in Germany 2009: Background, rationale and implementation
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2 コメント

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Unknown (omizo)
2010-05-04 15:43:43
VZVに関しては。

Zostavaxの様なワクチンは、今後どうなりますか?。
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近日中に (編集部)
2010-05-08 22:21:29
記事のテーマにしたいとおもいます・・・
返信する

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