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感染症診療の原則

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小学生と感染症 やりすぎプロモーション

2010-08-24 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
信州の「きくけこ先生」がほそぼそと(?)再開したブログの記事に紹介のあった信濃毎日新聞の社説は、同じテーマの他の新聞社説が製薬会社のプロパガンダのようなものであるのと比べると、「社会の問題」という切り口が明確で、「新聞の記事っぽいなあ」という印象です。
(そんな当たり前のことにしみじみしないといけない状況が続くこの頃)

社説にはこどもの任意ワクチン助成が遅れている問題、性について話し合うこと、等もふれられています。

もうひとつ関連ニュース。
津島市:HPVワクチンに1回1000円を補助というニュースもありました。
少額でも、予防の手段としてワクチンがあることを知って欲しい、という切実な思いが伝わります。他の予防手段とあわせて説明をしていっていただきたいですね。
市のHPをみましたが、Hibや肺炎球菌はまだ助成ができていないみたいです。

さらにもうひとつ関連ニュース。
HPVワクチンのプロモーションとしてハローキティが登場。
アポネットR研究会の記事で知りました。

低年齢女子をターゲットに「ブログパーツをあなたのブログ張って、お友達に教えようとも呼びかけています。」ってのは・・・(--;)。

“特別な人だけが感染するのではなく、性交渉を経験した人はだれでも感染します。”
誰でも???

“予防ワクチンと定期健診で予防できる”  コンドームは?

知識チェックテストのところでは正誤問題があり、

「子宮けいがんの原因であるヒトパピローマウイルスには全ての女性の約80%が一生に一度は感染する可能性がある。」
という記載があります。ここはたいへんミスリーディングです。

漢字と平仮名の使い分け文章を読むとわかりますが、小学生ターゲットですね。

諸外国では、思春期に情報提供し、一緒に考え、決定を支えようという形での啓発はありますが、キャラクターを使って関心をひき、こどもどうしでお知らせしようなんてことはしていません。
研究には倫理委員会があり、研究対象・情報訴求対象の判断力ふくめ検討されます。販売促進情報には倫理や保護の観念はないんでしょうかね・・・。

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