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風疹対策 2013年9月末

2013-09-20 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
風疹の流行が、専門家の予測通りダラダラ期になりました。
予測は簡単です。
抜本的な対策はやってないんですから。自然経過をみてるだけ。

感受性者もたくさん残っているので、また再度ブレイクしないか、そこに何かできないかが課題。

9月末を念頭に専門家や行政が地域で話し合ってもいないなら対策もへったくれもありませんが。


10月になると大学の後期がはじまるところが多いです。

MR4期未接種者に、大学の保健管理センターはメールなどで注意喚起をしたでしょうか?

9月末に妊婦の夫への補助がおわる自治体もありますが、このことに問題意識のある現場や議員、首長のいるところは既に対策を講じてもいます。

川崎市は対象を抑制していた期間があったので延長を早々に発表しましたし、墨田区も妊婦の夫への補助を延長することになりました。

思考停止な言われるだけのことしかしない人と、地域診断をして施策につなげていく努力をする人と、現場にどんな人がいるかで住民の健康リスクがかわるんだなあ、と実感する話ですね。



風疹だけでなく、人間の反応の自然経過もいつも通り。盛り上がったあとの「過ぎた祭」的な空気は、風疹を診断した医師の発生届けを減らし、抗体検査やワクチンなんていまから必要あるの?という気分をよび、被害者の声への感受性を下げる。

感覚麻痺や、飽きるという現象がおきる中で、店じまいの人と、最後まで困っている人にケアの視線を向けている人と。
2004年の提言と今回のアウトブレイクを学べば、どちらに立つべきかは明白。
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