感染症診療の原則

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空飛ぶ感染症 と その周辺(麻疹)

2013-05-23 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
現在、イギリスの一部で麻疹が再流行しており、さながら日本の風疹のような騒ぎになっています。

感染拡大力で考えると、麻疹は風疹の2倍ちかいので(インフルエンザの10倍!)、免疫のない「感受性者」がばたばたと発症、、、です。

政府は緊急に無料ワクチンキャンペーンを街頭で日曜日にやっています。
長蛇の列ができて、トイレ問題がおきたり、ランチを差し入れたりとたいへんそうです。

その麻疹がロンドンからニューヨークに「輸入」され、ワクチン拒否コミュニティでブレイク、というニュース。

5月13日 Health Dept: Measles outbreak hits Brooklyn

イギリスでなぜ再流行しているかというと、ワクチンを接種していない人(ぼんやり、うっかり)あるいは拒否している人(refuser)がいて感受性者がプールされているからですね。

25 April 2013 Cases of measles in London up on 2012 figures

'Avoidable problem'なのに!という怒りとか

Measles vaccination plan in England targets 1m children

100万人規模に接種する計画が必要とか(在庫確保とかどうするのでしょうね)

MMRワクチンをうってないひとたちがいるから、今後日本みたいに風疹もはやるんじゃね?という警告がでているとか、

Rubella warning after Swansea measles outbreak
Wales measles epidemic prompts rubella outbreak warning


日本人もちこみ風疹とか、イギリス帰りの麻疹症例報告なども日本で把握されるのかもしれません。

地域流行情報にご注意ください。また、地域の情報は臨床医の報告がその大元となっています。
ご面倒でしょうが、保健所に発生届出をファックスしていただけますようお願いたします。

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