感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

抗菌薬適正使用@ライデン大学医療センター

2009-09-23 | Aoki Office
ライデン大学の抗菌薬使用の責任者である感染症の教授のお話を聞く機会がありました。

ライデン大学のメディカルセンターで、チェック無しで使用できる抗菌薬は以下のとおり。
(他の抗菌薬はなぜ使用するかの申し開きが必要)

amoxicillline
benzathine benzylpenicilline
benzylpenicilline
cefazoline
cefuroxim
chloroquine
clarithromycine
clindamycine
doxycycline
erythromycine
ethambutol
feneticilline
flucloxacilline
isoniazide
linine
mebendazol
metronidazol
nitrofurantoine
nystatine
penicilline G
penidural
pyrazinamide
rifampicine
sulfadiazine
tetracycline
trimethoprim

すべての抗菌薬使用データはモニタリングされており、半年に一度、各診療科の抗菌薬使用状況は科の責任者にフィードバックされます。部署内でこの結果を研修医から指導医まで含めて見直し、専門委員会のアドバイスを検討しなくてはなりません。
不適切な使用についての責任は科のトップにあります。

適正な使用だったかどうかを審査する専門委員は5名おり、1年間に約2回、1か月
の審査業務を順番にします。

かわった処方をするのは他の病院で研修をしてきた(へんな癖のついた)インターン、など一定の特徴があるそうです。

各医療機関にはこのようなオリジナルの抗菌薬使用ガイドラインがあります。

開業医も専門家を入れてのガイドラインを作成しており、遵守率もよいそうです。

オランダの人たちは基本的に薬が嫌い。処方をしてくれというモチベーションが
ない、、、ということなどが複合的に作用をしており、適正使用に繋がっているのではないかと関係者は考えているそうです。

ひとつの病院の努力だけではMRSAを1%前後に維持するのは難しいですよね。

(写真:抗菌薬適正使用の責任者、ライデン大学van den Broek教授と)
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 近況 | トップ | オランダのワクチン接種率 »
最新の画像もっと見る

Aoki Office」カテゴリの最新記事