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同じ事が東京で起きたら・・ボストンの不幸中の幸い

2013-05-01 | Aoki Office

NEJMの最新号からのコメント。「ボストンの不幸中の幸い」

•爆発が起きた時に、既に多数の救急隊員や警備員・警察官がマラソンの為に待機していた。

•マラソンの日≒マサチューセッツ州の休日だった。このため病院が混雑してなかった。

爆発が午後3時という病院の勤務交代の直前の時間に起こったので帰るチームとこれから働くチームの両者が病院に居た。

ボストンという街自身が7ヶもの外傷治療センター、多数の世界のトップクラスの病院を持ち、更に救急隊員が賢明な布陣・分布体制をとっていたので必要なマンパワーがすぐに得られた。

爆弾の性能が悪かった & 建物の外で起きたので爆発の圧力が拡散された。(戸内であったらもっと惨状に・・)更に周辺の建物が崩壊せず救出しやすかった。

•外傷治療専門家の世界では、イラクやアフガニスタンで経験を積んだ軍の外科医や救急医が次第に全米各地に知識を広めていた。
・またボストンの医療従事者は爆弾の爆発による災害の対処法を既にまなんでいた

・事件の4年も前にボストンの救急の責任者で現在は連邦緊急事態管理庁(federal management emergency agency:FEMA)の副責任者のRich Serinoは既にテロ経験豊かなインド、パキスタン、スペイン、イギリスの専門家を集めて勉強会を開いていた。
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