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免疫低下症例でのPandemic H1N1ワクチン

2011-10-11 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
免疫が正常でない患者さんでのワクチン接種効果はどうなのか?

高齢者の肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチン。接種しても期待するほどの効果が得られないことはよく知られています(だから無駄ということではないですが)。

国立感染症研究所 インフルエンザワクチンについて




HIV感染症はウイルスで免疫が下がる病気ですが、それゆえ他の感染症の管理をすることが必要ですので、ワクチンも重要です。

土曜日にViiVの東京HIV治療フォーラム(とうふ)で駒込病院の菅沼先生が担当されたワクチンのお話はぜひききたかったのですが、別件で参加できず残念でした(--;)。

菅沼先生は、青木編集長のレジデントマニュアル「予防接種」コーナーをご指導くださった先生です。
いつも患者さんの入院から電子カルテの操作までいろいろなことでお世話になっております。


菅沼先生と一緒にワクチン外来を担当されている柳澤先生による今年の8月5日の論文。

Reduced immune response to influenza A (H1N1) 2009 monovalent vaccine in HIV-infected Japanese subjects
Vaccine Volume 29, Issue 34, 5 August 2011, Pages 5694-5698

HIV陽性症例182例、陰性症例42例での検討です。

10月4日からオンラインでよめるようになっている東京大学の畠山先生の論文。

Unadjuvanted pandemic H1N1 influenza vaccine in HIV-1-infected adults
Vaccine 2011.10.04 On line

104例のHIV症例での検討です。

患者さんから質問を受けることもありますので、HIV陽性の患者さんのケアを担当されている施設の方はぜひご一読を~。

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