感染症診療の原則

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Neisseria meningitidis その3

2013-05-16 | 青木語録

髄膜炎菌の話し、続きます。
ちなみに、この研究者、英国で30年間、髄膜炎菌の微生物学的、臨床的、疫学的検討を地道に続けているのです。
髄膜炎菌感染症は、そんなに多い感染症ではないので30年という期間で初めて、一定のDataが集まり、真実が見えてくるのですね・・
髄膜炎菌はアシネトバクターなどと違って、そう頻繁に遭遇しませんから(したくないし・・)、このような地道な努力が大事。

#1:臨床像の分類
・これ分類出来る事すら編集長知りませんでした・・

①髄膜炎+Shock無し    全体の37-49% 死亡率0-1%
②髄膜炎+Shock有り    全体の13-20% 死亡率7-12%
③Shock有り+髄膜炎無し  全体の10-18% 死亡率16-52%
④Shockも髄膜炎も無し   全体の18-33% 死亡率0-5% 

・最後の④にも皮疹はあるのです。髄膜炎菌は抗菌薬開始後、20分で死滅する・・と誰かに聞いたのですが、実は、最後の④の皮疹中には細菌が抗菌薬開始後12時間でも菌が見つかる・・という話しでした。

#2:出血・壊死で失う部位
・皮膚、四肢:この辺は経験しますな・・
・眼球(網膜)、脳:ココココ、これは・・




(写真:湘南藤沢のStaff & PGY1 と辻堂にてラーメンを食する)
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