感染症診療の原則

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サッカー観戦 と 感染症

2013-06-16 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
昨日はブラジルに0-3で負けてしまったザックジャパン。

どんなに遠い試合会場でも、日本人サポーターが観客席にいます。
すごいです。

ブラジルでのワールドカップ(そのあとはオリンピックもブラジル!)ではさらにたくさんの日本人がブラジルや周辺国におでかけだとおもいます。

ということで、南米の感染症を勉強するチャンスです。

日本と比べるととてつもなく広い国ですが、サッカーの会場はすでにほぼ決まっており、その中には黄熱リスクゾーンの中にあるスタジアムもあります。

黄熱ワクチンを接種するかしないかは、滞在日数や訪問先など含めて医師と相談することになりますが、問題は、黄熱ワクチンは特定のところでしか接種できないということであります。

黄熱だけ別のところでうってきてね~と言われてしまうわけです。

(黄熱もあわせて他のものをすべて検討できるような医療機関は限定的。しかも予約が曜日や時間指定で、今後どうやってたくさんの人を受け入れるのか疑問)

余談ですが、アベノミクスで、アフリカ経済開発!!!という大横断幕が掲げられておりますので、日本の企業や人がこれからたくさん(時に家族連れで)黄熱リスクゾーンにでかけていったりしますから、早めにこの問題の勉強をしておく必要があります。

東京にいるとこのような会議にも参加できたりしますが、出かけていく日本人の安全というような話はなかったですねえ・・・・。
大手の企業担当者くらいでしょうか。危機感があるのは。
(一攫千金的に出かけている日本人で危ない目に合っている人は数知れずですが)

来週末のトラベルワクチン講習会(DCC)はすでに満席で締め切られていますので、7月20日21日の渡航医学会で最新のネタを仕入れにでかけるのも一案かもしれません。


いずれにしても楽しい話題を通じて感染症の勉強!というのは周囲への啓発としてもいいかもしれません。
がんばりましょう。


もうひとつサッカーネタです。
悲劇を思い出すのでその地名を口にしたくないという方もいるそうですが(^^;)、


中東といえば、感染症関係者にとってはコロナウイルスが気になるところです。「濃厚接触」でのヒトヒト感染がわかっていますし、(今のところ分母が小さいので)致死率も高そうだ、、ということになっています。

そんななか、6月3日 エミレーツ航空 羽田就航!であります。(関空は2002年、成田は2010年から)

感染症系のみなさんは、どこぞの病院に就職したら、その最寄空港に富んでいるエアライン、直行便の元地などはしっておいたほうがいいですよ。
(港におおきな客船が定期的に来るような場合はそちらもチェック)

H7N9のときは、GW前くらいに横浜に「上海から」大きな客船がくる、、ということがわかっていたので、横浜市民や港周辺の病院で対応できないときは受け入れするのかなーくらいの心の準備はありましたが。


アラブ首長国連邦の略称はUAE。サッカー情報でよくみかけますね。
UAEはUnited Arab Emiratesです。そのエミレーツ。

大きな中東のハブ空港と日本の人口の多い都市はすでにつながっているのであります・・・。
昨日、かの地で問題になった感染症は、翌日日本でも話題になるかもしれない。
それくらいのプチ緊張感はもっておきたいですね。。
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