感染症診療の原則

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感染防御グッズの使用期限 と その周辺

2013-02-15 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
年度末です。
職場が変わるひとは引き継ぎをしたり、引越しの準備をしたりとお忙しいシーズンですね。

あちこちから届いている書類も、絶対保存版から、どうしようかな系、即シュレッダー系と分類することだってかなり手間です。
食べ物のように、期限がプリントされていて、これはぽいっと捨てることができればシンプルなのでありますが。

組織で感染症対策や感染管理の責任者になっている人には、頭の痛い課題がひとつあります。
それは、使用期限が切れている(切れそうな)感染防御グッズです。
具体的にいいますと、手袋、マスク、ディスポのガウンやフェイスシールドなど。

「え?腐らないからとっておけばいいんじゃないですか?」

という声が聞こえそうですが、数年経つとそれなりに劣化するのであります。
ゴムはボロボロ・・・と崩れ、紐もぷちっときれます。

はてさて、この未使用美品、いえ、備品はどうしたものでしょう。
数箱なら目をつぶって捨てますが、大きな部屋いっぱいに積んであったりする医療機関があるのです。
医療機関が捨てるとなると処分する費用などもバカになりません。


なんでまたそんなに大量の個人防御グッズ、買っちゃったんですか?と言われそうですが、買ったというよりは「配られた」ブツなのであります。

ヒントです。

2003年、何がおきましたでしょうか?
2009年、何がおきましたでしょうか?


その時に、行政が備蓄用にばら・・・いえ、配ってくださったのです。
2003年に配られたものがほとんど手をつけられないまま、2009年に新たに配られたわけです。

皆さんならこれをどうしますか?

古いガウンは、大掃除用にはけっこういけてます。古い手袋は穴があいていたり、ぴーっと裂けたりしてあまり機能しません。

また別の感染症が問題になったら、新しく配られるのではないかと思います。
商社等からすごい値段で購入させられた経緯を知っているのでなんとなく、箱の山を見てしみじみ・・・・。

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