念願かなって茗荷谷の銅御殿の見学が出来た。
5月に雑誌「東京人」の募集に応募したもののあえなく落選
そこで友人の伝手を頼ってお願いすると
「建築関係者なら」と特別に見学OKの連絡をもらい
NPO法人家づくりの会の仲間と友人を誘い、本日決行となった。
この銅御殿は大正元年竣工、夷隅(千葉県)の山林王磯野氏が
21才の若い棟梁北見米造に設計から工事までを任せた豪胆さのたまもの
「今の施主にはこんな人いますか?」今の所有者大谷氏は言われるが一同声もなし・・
施主磯野氏の注文は「寺院風」「耐震性」「耐火性」の三点
工期七年(設計・材料調達込み)
費用を聞けなかったのが残念だが、材木のために一山丸ごと買い
日本中のみならず世界中から材料を買い集めたから
当時としては天文学的な数字になったことだろう。
銅御殿の由来は、屋根・外壁が銅盤葺きで建築当時はピッカピカだった。
(棟梁は一流の職人を集めたが唯一板金やだけは気に入らなかった
数年前に全面葺替えで問題はなくなった筈/大谷氏談)
「屋内撮影禁止」は少々残念ながら、大谷氏自らが説明をして下さり
所有する大谷美術館の学芸員とオーナーの一家三人でを案内して下さる豪華さ、感謝です。
門回りは誰にでも見られ、私がいる間もしげしげと見つめる人がいた。
建物が竣工したのちの一年を門の建築に当たったとか
優雅にカーブを描く唐破風(破風なしだが)の垂木は一点支持の不思議さ
時代色が付いた門扉は一枚板の楠木の珍しさ、さぞや巨木だったことだろう。
見どころはなんといっても玄関寄り付きまわり
軒が扇垂木ながら、均等な間隔で並べられ
木の外壁の縦押し縁(?)や隅角部を出した納まりには全員驚嘆・・
四方柾の独立柱のエンタシス風が自然に見えるバランス感覚
内部は「寺院風」な骨太、
建具の桟は色々なパターンで楽しませてくれる。
三階まで感心しきりで見物させて頂いたが
この家で何年も暮らした大谷さんご一家、
大切に住まわれた後は大切に維持管理をされている。
問題になっている隣の14階建てのマンション建設は是非ともどうにかして欲しい。
広縁に座って眺めると、建築後の悲惨さは一目瞭然
風や日陰が大きな影響を及ぼしそうだ。
「話し合いで規模を縮小する案に落ちついて欲しい」と大谷氏
「重要文化財」や古い価値あるもに配慮をする文化国家になりたいものだ。
大谷氏のお話で19日に行ったお茶会の会場「茶道会館」は北見氏の創設と知った。
お茶仲間が「北見さんが管理をしているようです」と言っていたっけ・・
大谷氏は茶道家会館の北見氏のお宅まで話を聞きに行ったとか・・
とんだところでつながりが見えてきて、不思議な気になった。
同一人物だったとは・・
北見棟梁は銅御殿で建築をやりきって茶の道に進んだのだろうか?
見学・お話のみならず思いがけないケーキの歓待まで受け
感謝感激で至福の見学会でした。
「銅御殿」
5月に雑誌「東京人」の募集に応募したもののあえなく落選
そこで友人の伝手を頼ってお願いすると
「建築関係者なら」と特別に見学OKの連絡をもらい
NPO法人家づくりの会の仲間と友人を誘い、本日決行となった。
この銅御殿は大正元年竣工、夷隅(千葉県)の山林王磯野氏が
21才の若い棟梁北見米造に設計から工事までを任せた豪胆さのたまもの
「今の施主にはこんな人いますか?」今の所有者大谷氏は言われるが一同声もなし・・
施主磯野氏の注文は「寺院風」「耐震性」「耐火性」の三点
工期七年(設計・材料調達込み)
費用を聞けなかったのが残念だが、材木のために一山丸ごと買い
日本中のみならず世界中から材料を買い集めたから
当時としては天文学的な数字になったことだろう。
銅御殿の由来は、屋根・外壁が銅盤葺きで建築当時はピッカピカだった。
(棟梁は一流の職人を集めたが唯一板金やだけは気に入らなかった
数年前に全面葺替えで問題はなくなった筈/大谷氏談)
「屋内撮影禁止」は少々残念ながら、大谷氏自らが説明をして下さり
所有する大谷美術館の学芸員とオーナーの一家三人でを案内して下さる豪華さ、感謝です。
門回りは誰にでも見られ、私がいる間もしげしげと見つめる人がいた。
建物が竣工したのちの一年を門の建築に当たったとか
優雅にカーブを描く唐破風(破風なしだが)の垂木は一点支持の不思議さ
時代色が付いた門扉は一枚板の楠木の珍しさ、さぞや巨木だったことだろう。
見どころはなんといっても玄関寄り付きまわり
軒が扇垂木ながら、均等な間隔で並べられ
木の外壁の縦押し縁(?)や隅角部を出した納まりには全員驚嘆・・
四方柾の独立柱のエンタシス風が自然に見えるバランス感覚
内部は「寺院風」な骨太、
建具の桟は色々なパターンで楽しませてくれる。
三階まで感心しきりで見物させて頂いたが
この家で何年も暮らした大谷さんご一家、
大切に住まわれた後は大切に維持管理をされている。
問題になっている隣の14階建てのマンション建設は是非ともどうにかして欲しい。
広縁に座って眺めると、建築後の悲惨さは一目瞭然
風や日陰が大きな影響を及ぼしそうだ。
「話し合いで規模を縮小する案に落ちついて欲しい」と大谷氏
「重要文化財」や古い価値あるもに配慮をする文化国家になりたいものだ。
大谷氏のお話で19日に行ったお茶会の会場「茶道会館」は北見氏の創設と知った。
お茶仲間が「北見さんが管理をしているようです」と言っていたっけ・・
大谷氏は茶道家会館の北見氏のお宅まで話を聞きに行ったとか・・
とんだところでつながりが見えてきて、不思議な気になった。
同一人物だったとは・・
北見棟梁は銅御殿で建築をやりきって茶の道に進んだのだろうか?
見学・お話のみならず思いがけないケーキの歓待まで受け
感謝感激で至福の見学会でした。
「銅御殿」
銅御殿の見学会に参加できて良かったです。
内部のディテールも写真に撮りたかったですね。
大変感謝しております。
あんなものを作り上げる技術と知恵。
日本いう国の底力。
でも、現代の日本ではみつからない。
夏目漱石が「夢十夜」で
「ついに明治の木にはとうてい仁王は埋っていないものだと悟った。」と書いていたのを思い出しました。
(アラキタケシ)さま:内部も写真にしたかったですよね。
(欒樹)さま:新宿にも銅御殿がありましたか・・
今どき銅は高く売れるので今ごろ何処かで再利用されているのでしょうね。土地の競売とは色々な事情があったのですか。
(fuRu)さま:明治にはまだ仁王は埋まっていましたね。平成には寒風びゅーびゅー土も吹き飛ぶ勢い。
以前に銅御殿におじゃましました者です。
重要文化財の建物を守る市民の一人として
皆様にに写真をご覧いただきたいと思い、誠に勝手ながら私のデジブックにこちらの記事へのリンクを貼らせていただきました。
もし不都合があるようでしたら、ご連絡くださいませ。s.kimiko@gmail.com
以上、宜しくお願い致します。
デジブックのアドレスを教えていただければ拝見に伺います。