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インターネットに初めてアクセスした年齢が「就学前が34・4%」というデータは結構驚きの数字で、0歳から2歳までが7・5%というのもエッと思ってしまうのは、私が40歳をすぎてからインターネットにアクセスしたからだろう。すでに、1998年生まれは、小学校4・5年生になっている。生まれた時からインターネットがあった世代がこれからどんどん成長することになる。「子どもたちが危ない」というのは、すでに私が子ども時代が言われてきたことで、東京オリンピックで白黒テレビが普及すると故大宅壮一氏は「一億総白痴化」と評したし、『少年マンガ週刊誌』が相次いで創刊されブームを呼ぶと「低劣なマンガから子どもを守れ」という声が高まった。この頃から、子どもはいつだって大人の文化圏が立ち入ったことのない領域に一歩も二歩も先んじて分け入ってしまうのであった。

私は「ゲーム脳」などまったくナンセンスなキワモノだと思っているが、国会議員でもマトモに信じている人がいるから驚いてしまう。長時間のゲーム漬けや昼夜逆転が問題となり、子どもとコンピューターゲームとのつきあい方は、なかなか難しい。子どもの「ゲームをやり続けたい」という欲望に親が負けそうになる時、「ゲーム脳」という神話は頼りがいがあったのだ。そして、子どもの成長過程から「インターネット有害情報」へのアクセスを遮断することで実現しようという動きが急になってきている。これがフィルタリングサービスだ。

しかし、このフィルタリングサービスが「有害」として排除してしまうものの中には、私の発信している政治活動・意見や主張なども含まれてしまい、あまりにも網の目が荒いためにインターネットから必要な情報を取得することを妨げることもあり、問題も多い。また、「有害」として締め出されたサイト運営者たちは、営利を追求するために「無害」サイトに引っ越しをして、寄生虫のように言葉の海の中に潜りこんでいく可能性がある。

実は、子ども(実は子どもだけの問題ではない)にとって、もっとも注意を払わなければならないのは、サイトの閲覧ではなくて書き込みであるということを強調しておきたい。大人だってブログを開設して、突然ある「言葉」「発言」が大量の人々に一挙に出回って困惑し、「炎上」のために閉鎖をしてしまった例も数多いし、70代のおばあさん同士が携帯メールを面白がってやっているうちに、大喧嘩になって修復不能になった例なども日常的にある。ウェブ上に公開される掲示板は無論のこと、閉鎖系のコミュニケーションや、1体1のメールであっても「書き込む」という行為はリスクを伴うのだ。

手紙と違って、メールや書き込みは、よく考えて推敲してというプロセスをへないで、まるでオーラルコミュニケーションのように指先が記号をリズミカルに叩いて表現されるだけに、「つい言ってしまった」「言いすぎてしまった」「感情にとらわれて罵詈雑言をぶつけてしまった」という結果になるリスクが大きい。顔をつきあわせて話しているのであれば、つい勢いにのって「バッカじゃないの」と言って相手がこわばったら、「冗談だってーの」と笑って修復することが出来るが、メールや書き込みはそれが難しい。

小・中学生から「携帯電話を取り上げよう」という規制を自民党では冗談抜きで検討しているらしい。これも、子どもを制御することの出来ない親たちが喜びそうな規制だが、つい数年前に子どもが被害者になった事件が続発した時には、「GPS機能を持った携帯電話を持たせた方がいい」という文脈で語られたことは、もう忘れられている。各学校でPCが常備されたのも、森内閣から始まって「IT革命」の成果じゃなかったのか。むしろ、「言いすぎた時」「書きすぎた時」「相手に暴言をぶつけられた時」どうしたらいいのか。また「侮辱された時」「ネットいじめにあった時」「悲しくて生きていけないと感じた時」にどうたらいいのか、そこを私たち大人は子どもと一緒に考え、危機回避の技法と悪意と正面衝突をしないコツを学んでいくべきなのだ。

ネットリテラシーの力は「禁止」「規制」ではなく、ダイヤモンドも毒蛇もいる情報の沼を読み取り、妖怪が化けている花か本物の花かを見分ける力、目の前に突き出されたものを鵜呑みにしない向き合い方を身につけることで発揮されていく。
小学生や中学生に、子どもたち専用のサイト(生徒会掲示板でもいい)の運営を行わせて、危険回避とトラブル解決の技術を体験的に学んでいくことも大事だろう。いじめや事件の兆候をとらえることも出来るだろう。

私が気になるのは、メールを数分以内に返さないと「仲間から浮く」と感じている女の子たちの文化だ。佐世保事件を取材した時(2004年)に感じていたが、24時間メールを打ちつづける友達関係というのは、実に不自由で神経をすり減らすものだ。食事をしている時も、お風呂に入っている時も、歩いている時も、こんな時にメールするなよという時にも、原則即答のメール習慣は、成長期の子どもにとって有害だと思う。「数分以内にメールの返事を出さないと仲間外れになる」ような仲間なら、それは互いに拘束しあう困ったつきあいだと思う。どうしたら、メールに対して「時には返事しないよ」「忘れちゃった」と平気で言えるようなゆるい関係に組みかえられるのか、いい智恵があったら教えてほしい。インターネットと規制社会について考えてみた。どうも規制しようというターゲットと本質的に取り組まなければならない問題は、かけ離れているように感じる。


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