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とんでも法案が超特急で国会を通過していく。先程は著作権法改正の話を書いたが、外資からの政治献金規制を解除する米国政府の『年次改革要望書』通りの翼賛政治が始まっている。あきれた話だが、社民党又市征治幹事長の談話を今日は掲載しておく。

2006年12月5日

外資からの献金規制を緩和する政治資金規正法改正案の衆議院通過に当たって
(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

上場企業からの寄附については、主たる構成員が外国人または外国法人である団体等からの寄附の受領を禁止している現行の規制を撤廃する等の政治資金規正法等一部「改正」案が、本日の衆議院本会議で、与党及び民主党などの賛成多数で可決された。政治とカネにまつわる不祥事が続出している中での今回の外資規制の緩和は、国民の求めているカネのかからない清潔な政治の実現に背を向けることになる。まさに自民党などの政官業癒着・金権依存体質を象徴するものであり、企業献金の受け手の勝手な理屈で政治資金規正法を緩和しようとすることは世論への逆行であり、断じて認められない。


そもそも企業献金を増やしたいがために、外国の影響を強く受けた会社からの政治献金も自由化しよう、「外資系」が増えると自民党の資金源が先細りしてしまうというのは、まさに自分勝手であり、よこしまなものである。「上場会社の株主構成は常に変動する流動的なものであることから、発行済み株式の過半数を基準に判断する現行の制度では、寄附の受領者を常に不安定な地位に置く結果となって」いるという改正理由に至っては、まさに献金の受け手の身勝手な発想を如実に示している。


本案は、与党案を委員会で修正議決されたが、このような「改悪」法案を会期末間近になって、しかも原案に対する質疑は2時間たらずしか行わず、本来提出された法案を取り下げて再提出すべきなのに、原案に対する質疑を行った後、修正案に対する少数党の質疑の保障がないまま、即採決された。このことは手続き上の瑕疵があるだけでなく、多数の数の暴力によって少数意見を排除するということであり、民主主義の否定につながる大問題である。


外資規制の規定自体は残されているとはいえ、特にアメリカの「年次改革要望書」の小泉改革への反映が取りざたされている中、今回の「改正」によって、外資による政策決定への影響、すなわち外資の献金を受けた政党が、政治姿勢や政策面で外資の影響を受け、国益を損ねかねない面が心配される。さらにこの間進められてきた放送の外資規制強化のための法改正にも矛盾する。


外資規制の緩和以上に、官報に収支報告書の要旨が公表されるまでは、情報公開法の開示請求があっても、開示決定を行わないようにさせる内容が盛り込まれているが、各都道府県選挙監理委員会の自主性を損なうとともに、情報公開法に全く逆行する。社民党は、政治とカネの透明化、国民の政治への信頼回復のために最後まで全力をあげる。
以上



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