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予算委員会で20分間の質問が終わった。89年から92年にかけて、旧住宅・都市整備公団(現在は都市再生機構)が分譲した東京郊外のマンションで集中的な欠陥が46棟から発見され、大規模な改修や立替えを行っている件で、都市再生機構小野邦久理事長を参考人として招いて問いただした。「理事長の最終官職は?」と問うと「中央省庁再編で発足した国土交通省の初代事務次官です」との答弁。この問題は、2000年に発覚しているから01年の省庁再編で事務方のトップについた小野氏には行政官としての過去の責任もある。

ちなみに都市再生機構の理事長以下13人の理事のうち、過半数の7人までが国土交通省の天下り組で、副理事長は小川忠男(建築確認の民間機関への開放を進めた98年当時の住宅局長)である。国土交通省の幹部で構成されている機構を同省が監督すると言っても、先輩には頭があがらないのではないか。「これまでいったいどのぐらい投下したのか」「平成17年度末で300億円です」「これで終わりじゃないですよね。おおよそ、いくらかかりますか」「まだ確定していませんが、おおよそ500億円です」「誰に払わせるのか」「施工業者に求償中ですが機構で建て替えています」「いくら回収したのか」「詳細については控えさせていただきたい」

とんでもない。3年半前に調査し報告しますと言っておきながら、回収した金額も言えないのかと再度問うと「現在回収したのは1割以内」と答弁。実際には3~4億円の範囲内だと思うが、はかばかしくないことを認めた。10月28日に理事長を決めた北側大臣に対して、国会に対する説明責任を果たすべきではと問うた。「この件は大臣就任時に説明を受けている。私としても国会に報告できるようにしたい」(このあたりの表現は私の記憶で後日議事録で確認する)という趣旨のことを答えた。

さらに、構造計算書を公団が紛失して住民側の管理組合から求められて「再計算」をして提出した計算書に誤った数値を発見されると、「再再計算」を試みて住民側に提出された計算書にも疑問が生じる。住民側は、入力データ全ての開示を求め再入力を構造設計事務所に依頼した。すると、数ヶ所で技術的にはありえない箇所で数値の「低減」(本来の数値より低く記入してあること)が確認された。住民側は改ざんと指摘、公団側は「入力ミス、改ざんではない」と言っていると(『日経アーキテクチャー9月5日号』「再計算書の誤りが招いた不信感」に詳細が紹介されている)

「私どもが構造計算書を偽造したのは」と小野理事長が答弁し始めた。「エッ、そんなに素直に認めるの」と驚いたが、話を聞いていると「紛失」と同義の言葉と言い間違えだろうと思った。後で、機構の関係者が気づいて「さきほどの答弁に間違いありまして偽造と言ったのは違いました」と修正したが、言い間違いにしてはすごい間違いだ。「私どもは偽造などしていません。単なるミスはありました」ときう機構の言い分をにわかに信じるわけにはいかない。ただちに、関係資料を提出するように求めた。

非姉歯物件が次々と出てくる中で、国土交通省住宅局が建築・設計業界の指導者としてたちふるまっているが、2000年に発覚したこの問題を漫然と放置してきた責任は思い。関係者は「文書厳重注意」という紙キレ一枚の処分だけで、誰も責任をとっていない。「今後も追及していく」としめくくった。

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