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総力をあげて追及してきた70歳以上の人たちの年金記録=旧台帳の行方について、重大な事実が判明した。私たち野党議員が「門前払い」されたワンビシ・アーカイブスに預け入れたはずの旧台帳の年金記録「紙台帳」の総数は確認しようがないということがわかった。社会保険庁はワンビシ・アーカイブと契約を締結した時に、「80坪で施錠出来る部屋」としただけで数量について相互に取り交わした文書はないということだ。さらに、1カ月以上かけて社会保険庁に請求し続けた「策出記録」の詳細も判明した。昨年4月から今年の9月までの1年半の間に、旧台帳記録の「紙台帳」をワンビシ・アーカイブスに照会(社会保険庁では策出と呼ぶ)した数は2746件で、そのうち存在したもの(策出1373件)、不存在(策出不能1373件)でヒット率はわずか50%という具合だ。つまりは、あるはずの旧台帳記録1375万件の紙台帳を検索してみると半分はなかったという衝撃的な話だ。

衆議院厚生労働委員会で短時間ながら、質疑(4時00分~4時10分)に立った。この間、社民党年金問題対策プロジェクトチーム事務局長として、社会保険庁から10数回の聞き取りをして、判明したことを舛添厚生労働大臣、社会保険庁長官に答弁を求めた。

厚生年金保険の「旧台帳」で磁気テープ化された1365万件のデータの元となった「紙台帳」があります。今、埼玉県のワンビシ・アーカイブスセキュリティには何件の紙台帳を保管していますか。

(社保庁長官) 1365万件は基本的に保管しているものと考えていますが、本当にすべてそろっているのか改めて確認中です。

この民間倉庫会社と契約したのは、2000年だと聞いています。私は社会保険業務センターとこの会社の契約締結時の「契約書」「仕様書」の提出を求めました。ところが、保存年限が経過したので廃棄処分となったということです。「委託書」「受領書」などの形で、1365万件相当の「紙台帳」を預けた数量を明示する文書の提出を求めましたが、これも該当書類がないということです。預け入れ時に、この紙台帳の数量を確認した文書は存在しない。したがって、正確な数量は確認出来ないということですね。

(社保庁長官) およそ80坪を借りるという形で契約していて、特に数量を示した文書は取り交わしていない。

磁気テープ化され、その後に社会保険オンラインシステムに入力された年金記録を呼び出しても、「事業所名」は入力されていません。そこで、年金記録の再調査のためには、この1365万件の旧台帳の紙台帳を照会することになります。業務センターからセキュリティ倉庫に保管されている紙台帳を策出依頼をするシステムで、年金手帳番号を手がかりに、倉庫側でピックアップして業務センターに提出することになっていますが、この1年半の実績を社会保険庁はようやく明らかにしました。

平成18年度 旧台帳策出依頼  996件→ 策出449  策出不能 547
平成19年度 旧台帳策出依頼 1750件→ 策出924  策出不能 826
               総計 2746件  策出1373 策出不能 1373
(4~9月上半期) (検出率50%)

なんと約半数が存在しない。舛添大臣、これまでの政府の答弁は崩れますよ。
この倉庫にの中の旧台帳の保管状況がどうなっているのか。この資料を提出してもらうのに9月、10月と2カ月以上かかりました。その間、何度電話をしたか数えきれません。そろそろ、旧台帳の保管状況を把握するためにこの倉庫の扉を開けませんか。舛添大臣 一緒に倉庫を視察しようじゃありませんか。

舛添大臣 個人情報やセキリティの問題があります。私は行政の長なので、立場が違います。

私の10分間の質問後、福島党首の定例記者会見で社民党年金対策プロジェクトとして、より具体的な資料と共に記者説明をした。安倍内閣以来「5000万件の浮いた年金記録と1430万件のマイクロフィルム」を調査対象にするとしてきたが、ここで、さらに「1365万件の旧台帳(紙台帳)」の保存状況もずさんで、その数量すら把握されていないことが明らかになった。
  


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