先日ジオガイドの会定例会で、グローバル臨時スタッフ嶋田が紹介した「大島風俗絵巻」
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/e/f4e2a0251d40aa4dac231b62a0aeb49c
気になったので、現物のある藤井工房さんに見に行ってきました。
場所は元町、町役場のすぐ隣。
緑のドーム状の屋根が目印です。
中を入るとこんな空間が広がっています。
そして大島の主にあんこさんの写真・絵画・資料・民芸品・アート作品が展示されています。
木村五郎さんという方の広めた木彫り民芸あんこさん(の一部)
あんこさんと当時の風景
エサシトモコさんというアーティストとのコラボ作品
おいしいコーヒーとケーキのあるカフェでもあります。
ケーキはおいしそうすぎてうっかり写真前に食べてしまったので、写真なし。
藤井公房さんについては、とにかく素敵でネタは尽きないのですが、紹介しきれないので、今度また。
大島にいらしたらぜひ足を運んでみてください。
そもそも「あんこ」さんとは、今は大島の民族衣装のコスプレ(笑)をした女の人を指しますが、
元は年上の女性を親しみを込めて「姉っこ(あねっこ)」と呼んだ風習から来ています。
そして今はみんな一様に市松模様の着物に同じ前だれ(前掛けの事)同じ椿柄の手ぬぐいをしていますが、時代によって変遷がみられます。
元々は藍の紺染めの着物に紺染めの手ぬぐい(ソーメン絞り)で、
このようなスタイルだったそうです。
アンコ文化保存会
気品があってステキです!
あんこさんの格好・日常は、一言でいうと、労働!!
服にも労働のための工夫が凝らされています。
そして象徴的なのがこの頭に水桶をのせた姿。
民芸品にもたくさん使われているモチーフ。
昭和初期は、元町から三原山へ続く今の御神火スカイラインの場所にあった旧登山道にお茶屋さんが並び、三原山への観光客が殺到した時代。
そのころは今のスタイルと、自由な柄の着物に様々な手ぬぐいスタイルが混じっていたようです。
昔の労働スタイルを観光に生かして、頭に桶をのせて踊り始めたのもこのころのようです。
今でも伝わっていて、ガイドの会でも、メンバーが踊ってくれたことがありました。
私も踊れるようになりたい!
という事で話は尽きないのですが、とにかく絵巻の話。
絵巻は2部に分かれていて、前半は椿の実を収穫してから絞るまでの紹介、後半は水や薪などの運び方など労働スタイルの違いの紹介
となっています。
前半
落ちる前に実をもいで
乾かし、砕き
蒸して。
この真ん中下の人は何をやっているのか?
ガイドの会でも誰もわからなかったのですが、今日もマスターとお客さん3人がかりで頭をひねりましたがわかりませんでした。
絞り方にも村や人によってこんなに違いがある、という話。
この方法は前にも紹介した高田製油所さんがやっていたもので、当時使っていたこのきりん締め用の棒が頭上に飾って?あるのをみせてもらいました。
けっこう複雑なつくりに見えます
右のは一番簡単そう!でもたぶん出る量が少ないのでしょうね
後半
とにかく何でも頭に乗せて運ぶようです
頭に乗せられない長いものはこんな風にも運ぶのね。
そして波浮は水場から遠く道中長いので、このように蓋のある桶だったとのことです。
あと、、、あれ!ガイドの会でもひときわ盛り上がった、「だら桶」の絵がない!
だら桶とは…下肥の入った桶、つまりう〇ち(゚д゚)!
天秤状になっていて、天秤棒を肩ではなく頭にのせて担いでいました。
これは…もう一回特集しろ、という事かしら(;^ω^)
絵巻というスタイル自体もまた新鮮でした。
昔の女の人は頭に色々なものをのせるので、姿勢が良かったといいます。
そして体幹もしっっかりしていたに違いない!
見習いたいです。
アンコさん、これからも紹介していきたいです。(あい)