兼任監督とは切ないものです。
3月30日の勝負、広島県代表の新庄高校は再試合で桐生に敗れ8強はなりませんでした。連勝後のカープはドラゴンズに惨敗しました。そのドラゴンズ谷繁監督、勝つには勝ちましたが、何とも喜ばしくも悲しい不思議な感情でしょう。
中日の谷繁監督が連敗を断ち切るため、考え抜いた選択は、捕手谷繁を使わないという“非情のタクト”。
これが的中しての監督初白星に「今までに経験したことのない感情ですね。たぶん、僕にしか分からないです」。3試合目は捕手谷繁ではなく、26歳の5年目松井雅の起用を決めた。
その“代役”が七回に中押しの適時二塁打。守っても四回に二盗を刺し、完封継投を演出して「申し分ない。文句のつけるところがある?」と絶賛。松井雅から、ウイニングボールを受け取って「家に飾ります」。
ただ、監督として喜ばしい若き力の台頭は、43歳の超ベテラン捕手の居場所を奪うことにも。6点差がついた八回1死一、二塁で代打谷繁を起用も二ゴロ併殺。「そりゃ勝ったことは、単純にうれしいですよ。でも、喜びが爆発するほどでもないというか、しみじみとした勝利です」。不調の自分に断を下し、勝利をつかむ。兼任監督というのは、実に“酷な仕事”だ。
一方のカープ、先発のバリントンは1点の失点を取り返して貰うことが出来なくてさらに2点献上、初黒星でした。でも先に2勝しているのですから 「まあいいじゃないの」 ではないでしょうか。
「辛口」は根っからのカープファンで、ドラゴンズの肩を持つ訳ではありませんが、3連戦で主催チームが3連敗というのは余りにも惨めで、球団や選手はともかく、応援のために球場を訪れたファンのためにも最低1つは勝たなくてはいけません。マツダスタジアムでも同じ事が言えます。
谷繁監督は空気を変えるために自ら選手交代を決意したのでしょうが、調子の良くない選手はベンチに下げるというセオリーからは当たり前のことで、それが見事に的中した采配でした。野村監督の場合は自分を引っ込めるわけにはいかないし、どうするのでしょうか。
しかし、
しかし谷繁元信の場合は、勝った監督としては喜んでも、出場出来なかった選手としては・・・・・。
選手兼任監督の谷繁にはつらいところです。