A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

アーバンギャルド vs でんぱ組.inc@渋谷 O-Crest 2012.7.11 (wed)

2012年07月13日 00時36分03秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


アーバンギャルドの病めるアイドル五番勝負!!!!!
第二話:キュンキュンキュン!でんぱ少女と水玉少女☆  
アーバンギャルド VS でんぱ組.inc

ニュー・シングル「病めるアイドル」で現在のアイドル・ブームの裏側を鋭く描いたアーバンギャルドが人気アイドル・グループ5組に果たし状を送り実現した異色対バン企画。音楽情報サイト、ナタリーのロング・インタビューでアイドル戦国時代への思い、それに対するバンドとしてのアーバンギャルドのスタンスを松永天馬氏とよこたんがじっくり語っているのでぜひお読みいただきたいが、インタビューの中で「(ライヴハウスに出入りするようになった)ヲタの人たちのノリが昔のパンクスのライブみたいになってきてる。ロックバンドのライブに来る人のほうがよっぽどおとなしい」と天馬氏が語るアイドルの現場にとても興味があった。以前ジェイソンマスクを被ったアイドル・グループ「アリス十番」の紹介をしたことがあるが、ステージ上のアイドルと客席のファンが一体となって作り上げる独特の世界を実際に経験してみたかった。

この日の対バンは秋葉原ディアステージ(ディアステ)を中心に「萌えキュンソングで世界に元気を発信♪」を合言葉に活躍する6人組でんぱ組.inc。チケットは早々にSold Out。会場を埋め尽くすファンはヲタ系男子とアーバンギャルが半々。それぞれ常連客ばかりでが開演を待つ間あちこちで会話に花が咲き賑やかだ。先がでんぱ組.incなので男子連中が中央に、アーバンギャルが左右に住み分けされている。私が石野真子ちゃんを追っかけていた1970年代はアイドルのコンサートには必ず揃いの制服に鉢巻きの親衛隊がいて、彼らが率先して掛け声や応援をして、一般のファンに一目置かれられてたものだが、今はライヴハウスなのでファン全員が親衛隊状態である。揃いの衣装こそ無いが物販のロゴTシャツをまといロゴタオルを首に巻いている。全員が手にしているのが蛍光ライト。

会場が暗転してSEが流れると一斉に手拍子が鳴り響く。でんぱ組.incの6人が登場。男子諸君はリズムに合わせて「Oi! Oi! Oi!」の大合唱。曲はビートを強調したエレクトロ・テクノだ。歌に乗せて両手を振りあげて合いの手を入れる。シンガロングではなく、サビや間奏に合わせて掛け声が決まっているようだ。仰天したのは6人がステージ前方に出てくるのに合わせファンが全員ステージ前に波のように押し寄せる様子だ。圧死するのではないかと心配になるような勢い。その時だけ客席後ろがガラ空きになる。しかし乱闘もモッシュもなくメンバーが踊り戻ると波は一斉に引く。曲によってはステージを観ずに円陣を組み手を重ねて気合いを入れている。とにかく連中は声がデカイ。そして宙を舞う色とりどりの蛍光ライトが眩しいほど。メンバーもファンの反応を熟知していて掛け声にハイトーンの挨拶や身振りで応える。この目茶苦茶な盛り上がりは正に80年代のハードコア・パンクのノリそのままだ。しかも他人に迷惑をかけたり危険な行為は一切ないのでアーバンギャル達も安心して楽しめる。秋葉原の劇場ではこれが毎晩繰り返されているのだろう。そう思うと自分の中のアイドルヲタの要素が刺激される。でんぱ組.incの新衣装がセーラー服をアレンジしたものだったから、アーバンギャルと妙にシンクロしていて面白い。1時間ででんぱ組.incのライヴは終了。ファンの男子が帰ってしまわないかと思ったが、上気した顔でアーバンギャルドを楽しみに待っている。

でんぱ組.inc「でんぱれーどJAPAN」Music Clip Short ver.


アーバンギャルドのステージ。今度はステージ前をセーラー服や水玉の女子が占め、でんぱファンは後ろに壁を作る。可愛らしい女の子のでんぱ組.incに比べアーバンのメンバーは一回り身体がデカイのに笑ってしまう。激しいビートの「堕天使ポップ」でスタート。いつも通り打ち振られる水玉フラッグ。打ち込みビートの後の生演奏がやけにリアルに聴こえる。恒例のコール&レスポンスにでんぱファンも大声で「大好きで~す!」と叫ぶ。ステージが進むにつれでんぱファンがタイミングを合わせた掛け声で盛り上げる。「よっこた~ん!」という野太い声が響き渡るアーバンのライヴでは今までに経験したことのない光景。キーボードの谷地村啓氏の誕生日だったので会場全体がお祭りムードに。天馬氏を始めアーバンのメンバーもいつになくハイテンションの激烈演奏を展開。こちらも1時間のステージだった。鳴りやまぬアンコールの歓声。でんぱファンの異常にデカイ声が目立つ。アンコールは打ち込みトラックに乗せて「病めるアイドル」を振り付きダンス・パフォーマンス。メンバー紹介にいちいちでんぱファンから掛け声が掛かる。そして待望のでんぱ組.incとの共演。よこたんも背が高いので巨人の群れに子猫たちが囲まれた状態。「秋葉原はオレの庭!」が決め台詞のギターの瀬々信氏はディアステ近くのドンキに出入りしているとのことで会話が盛り上がる。でんぱ組.incのメンバーの声は2オクターブ位高い。アキバ系のでんぱ組.incは実は渋谷系好き、とのことで共演曲はフリッパーズ・ギターの「恋とマシンガン」。両者の音楽性とはまた違ったオサレな選曲が面白い。

アーバンギャルド - 「病めるアイドル」本人だけど踊ってみた


ライヴ終了後はアイドルの基本の握手会。第一回はよこたんのビンタ大会だったとのことだが、この日はアイドルといえばコレ、ハイタッチ大会。ステージ上でアーバンギャルドのハイタッチ、客席後ろではでんぱ組.incの握手&プリクラ・プレゼント会。ほとんどのファンがどちらかに参加、中には両方に参加するしっかり者のファンも。ここまで最初から最後までファン・サービスに徹する姿勢が現在アイドル・ブームの秘密なのだと納得した。昔のように手の届かない存在ではなく実際に触れ合うことのできるアイドル。あと30歳若ければ自分も一緒に蛍光ライトを振ったのにな~。

▼アーバンギャルド浜崎容子さん×きゃりーぱみゅぱみゅ×ぱすぽ☆出演のフランスのテレビ番組!


でんぱ組
アーバンギャルドは
毒でんぱ組

でんぱ組.incのニュー・シングル「キラキラチューン」は来週7/18にリリース。9/16には恵比寿LIQUID ROOMでワンマン・ライヴが決定。

「アーバンギャルドの病めるアイドル五番勝負!!!!!」
7/16 第三話:長ねぎに死す~アーバンギャルド VS Negicco @渋谷CHELSEA HOTEL
7/17 第四話:北欧の風、心の風邪~アーバンギャルド VS バニラビーンズ @渋谷TAKE OFF 7
7/23 最終話:病めるアイドルは僕を好きになる~アーバンギャルド VS ぱすぽ☆ @恵比寿LIQUID ROOM
LIQUID ROOMのチケットはまだあるそうだから、この画期的なイベントを是非体験していただきたい。


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