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つい最近までハリウッドやヨーロッパ各国においてもナチス・ドイツをテーマにした映画が多かった。ロマン・ポランスキー監督の戦場のピアニストがその先陣を切ったかのように僕は思うのだが、たしかにそのような映画から傑作も生まれたのは確かだが、逆にそのような同じようなテーマに飽き飽きしてきた
それにナチス・ドイツを描いた作品となると凄い残虐的な描写がされる
実は僕はグロかったり、怖かったりのような映画が苦手だ。
ナチス・ドイツをテーマにした映画は2000年代以前の第二次世界大戦中からあった。例えばチャールズ・チャップリンの独裁者はその代表的作品で、ヒットラーを茶化しまくり、独裁より民主主義を訴えた奇しくも今のアフリカ諸国に当てはまるような映画。ユーモアと言うのは単にお笑いを提供するだけでなく、時には痛烈な社会批判のツールとして用いることに有効だということがわかる。
他にもドイツ映画においてメトロポリス、Mのような名作を撮りながら、ナチスドイツから逃れてアメリカに渡ったフリッツ・ラング監督もナチスドイツを批判した映画を撮っている。
ナチスドイツのSS(親衛隊)と一般市民の対決をサスペンスフルに描いた死刑執行人もまた死すこの映画はサスペンスとしての面白さはもちろんの事だが、心理戦、駆け引き、そして人間の心の弱さにも迫った傑作。
しかし、ナチスドイツと言うのは戦時中いかにヨーロッパ諸国においていかに人々の心に大きな傷を背負わせたか未だにナチス・ドイツをテーマにした作品が多々作られていることからも明らかである。そして、ナチスドイツの残虐性をリアリティに描き出し、映画のタブー的表現に到達した最初の作品が今回紹介するシンドラーのリストだと思う
シンドラーのリストが公開されるまで、映画において兵士が一般人の頭に銃を突きつけてぶっ放すようなシーンは見られなかった。今や巨匠的存在で映画界に怖い者知らずのスティーブン・スピルバーグだが、これ以前の作品と言えば未知との遭遇やE.T. 、そしてインディ・ジョーンズのようなファンタジー色や娯楽路線の強い監督だった。
しかし、彼はやはりユダヤ人の血を引いている。社会派テーマから無縁のような彼が、社会派テーマに取り組み、それもナチスをテーマにした映画を撮ったことは、やはり彼のユダヤ人としてのアイデンティティをこのシンドラーのリストから感じるし、後に撮る事になるミュンヘンでも感じる。
スピルバーグ監督はヒットメーカーとしても偉大だが、映画監督としての作家性もやはり凄い。
しかし、改めて観ると残虐シーンが多く、露骨な描写が多い事に気付かされる。この映画を白黒で撮る理由が何となくわかるそして、実在の人物であるオスカー・シンドラーという人間は果たして何者か?1,200人のユダヤ人の命を救った英雄として言われているがその真相はそれではシンドラーのリストを紹介します
シンドラーのリスト スペシャル・エディション 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD] | |
レイフ・ファインズ,リーアム・ニーソン,ベン・キングズレー | |
UPJ/ジェネオン エンタテインメント |
ナチスの党員であり、ナチスの高官たちにも入り込んでいる実業家であるオスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)。とにかく彼は金、酒、女が好き。
ナチス・ドイツがポーランドに侵攻し、クラクフの都市もナチスドイツに占領される。クラクフでもナチスドイツの政策であるユダヤ人差別から多くのユダヤ人はユダヤゲットーに強制撤去させられていた
そんなクラクフにシンドラー(ニーソン)がやって来た。彼はクラクフにある工場を買い取り、安いユダヤ人の労働力を使ってビジネスを始めようとしていた。シンドラー(ニーソン)は会計士としてユダヤ人のイザック・シュターン(ベン・キングスレー)をパートナーに選ぶ。
ナチスの党員でもあるシンドラー(ニーソン)とユダヤ人のシュターン(キングズレー)の間は、当初は仲が良い物ではなかった。しかし、シンドラー(ニーソン)にとってシュターン(キングズレイ)は優秀であり、自分の仕事には不可欠の存在になる。
シンドラー(ニーソン)の事業は益々栄え、大儲けしかし、そこへナチス将校のアーモン・ゲート(レイフ・ファインズ)がクラクフ・ブワシュフ強制収容所にやって来る
ユダヤ人ゲットーが解体される時に、ゲート(ファインズ)の残虐性が明らかになる。ゲットーではユダヤ人の老人、病気の人間は真っ先に殺され、クラクフ・ブワシュフ強制収容所においても少しでも歯向かうユダヤ人には銃殺さらにゲート(ファインズ)はまるでゲームの如く、自分の寝室から強制収容所で働かせているユダヤ人の銃で狙い打つ
シンドラー(ニーソン)はゲート(ファインズ)たちナチスの将校たちがユダヤ人を次々に殺害していく姿に、微妙に心境の変化が起こる。
シンドラー(ニーソン)はゲート(ファインズ)と上手く折り合いをつけ、危機が迫るユダヤ人たちを自分の工場に雇い、命を助けようとする。しかしシンドラー(ニーソン)の工場でもユダヤ人たちが死の虐殺場所アウシュビッツに強制送還されることになり・・・オスカー・シンドラーの偉業は映画を観てください
オスカー・シンドラーという人間の描き方が単なるヒーロー像ではない。彼は奥さんが居ながら浮気はするし、金の亡者である。しかし、人の命が簡単に失っていく瞬間を見てからの本当の人間らしさを取り戻していく過程が素晴らしいあくまでここに描かれているのは人間としてのオスカー・シンドラーである
そしてシンドラーとシュターンの人種偏見の違いを乗り越えて、次第に友情を育んでいく姿は感動的であり、ナチスがテーマという事に関係なく、あらゆる民族が存在し、共生しなければならない世界にとって人間的意義を考えさせる映画だと言える。
オスカー・シンドラー役のリーアム・ニーソンと残虐な所長役のレイフ・ファインズがこの作品以降大スターになっていたのも今見ると非常に印象深いです
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