褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 スリー・キングス(1999) 湾岸戦争を皮肉った映画

2009年10月19日 | 映画(さ行)
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 イラク戦争があったのに、ちょっと湾岸戦争をテーマにしたスリー・キングスという映画を紹介しようとする、僕は時代錯誤な人間と言われても仕方ないね

 でも僕の人生の中で初めて戦争というのを実感したのは、湾岸戦争
 それまで、確かに紛争みたいなことは色々ニュースで見たと思うけれど、大規模な戦争というものが、本当に起こることだと意識したのは、この戦争だ

 当時、イラクフセイン大統領が、クウェートに侵攻したのが始まり
 そのイラクをアメリカを中心とする連合国が、見事にイラクをクウェートから撤退させたのが、湾岸戦争の終わり
 
 当時の湾岸戦争のイメージは、海からアメリカ軍の戦艦がピンポイントでイラクの軍事施設を目掛けてミサイルが発射される、ハイテク戦争のイメージが強かった
 僕のその頃の戦争のイメージは、クリント・イーストウッドが描いた硫黄島二部作のように、兵士が陸上に上がってきて、兵士同士の銃撃戦のイメージがあったからね
 そして不謹慎な言い方だけれど、イラク上空がまるで花火が打ち上げられているような、ミサイルが飛び交っているイメージが残っている
 しかし、あの湾岸戦争とは、一体何だったのか
 そして、湾岸戦争による成果とは何だったのかかつてのベトナム戦争の映画が大流行だったような、まさに悪夢を描いた映画ではない
 実は今回紹介するスリー・キングスは確かに反戦的メッセージはあるが、実は冒険アドベンチャーであり、コメディーでもある
 異色戦争映画であるスリー・キングスを紹介しよう

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 1991年3月、イラクのフセイン大統領がクウェートを撤退して戦争終結した時からストーリーが始まる
 しかし、砂漠の真ん中でトロイ(マーク・ウォルバーグ)がイラクの兵士が白旗を振っているのに、撃ってしまうところから映画が始まる

 そして、アメリカ軍が戦争に勝利してもうすぐアメリカへ帰れることに戦士たちが浮かれている
 そして、大量のイラク軍の捕虜達をチェックするアメリカ兵士たちそこに一人のイラク兵士が1枚の紙を肛門にはさんでいた
 トロイ(ウォルバーグ)と彼を尊敬するコンラッド(スパイク・ジョーンズ)と、その二人の上司であるチーフ(アイス・キューブ)が、その一枚の紙を見ているとそれは、イラク軍がクウェートから奪った金塊のある場所が描かれていた地図だった
 その時、特殊部隊に所属するゲイツ少佐(ジョージ・クルーニー)は、美人な女性記者を連れ込んでセックスしている女性記者もこの戦争のネタ探しのために、女の体も武器にしている
 しかし、ゲイツ少佐(クルーニー)は違う女性記者の案内役を任されてしまうその女性記者は自分の容姿に自信が無いが、野心満々で現在まで5回もピューリツア賞を逃している
 しかし、今回の女性記者はフセインがクウェートから金塊を奪って、イラク領内に隠している事をスクープしようと狙っている
 その事を聞いたゲイツ少佐(クルーニー)は・・・

 トロイ(ウォルバーグ)、コンラッド(ジョーンズ)、チーフ(キューブ)が地図を見ていて、これで一生暮らせる事を夢見ていた彼らもアメリカへ帰れば、就職探しに走らなければならない
 しかし、そこへゲイツ少佐(クルーニー)がやって来た彼自身も2週間後には退役することが決まっていたので、アメリカへ帰れば仕事を探さなければならない
 ゲイツ少佐(クルーニー)達は、フセイン大統領がクウェートから持ち帰った金塊を奪いに、明日の朝に出発して昼までにまた戻ってくる計算を立てていた
 ゲイツ少佐(クルーニー)は女性記者の案内役を他の人物に振って、ゲイツ少佐(クルーニー)とトロイ(ウォルバーグ)、コンラッド(ジョーンズ)、チーフ(キューブ)の4人は、早朝からイラク領内の金塊を見付けに出発する当然この行為は軍隊を離れてのものだ
 アメリカの旗を立てて軍用車に乗っていた4人は、ノリノリだこの4人は湾岸戦争で、戦争らしい事をしていない目的地まで銃の練習をしている

 イラク領内に入ると、アメリカの旗の効き目は充分だ道中で、イラク人達はアメリカ万歳と喜んでいる
 そして、最初の目的地の村に着いたゲイツ少佐(クルーニー)達4人は、イラク兵に迫害されているイラク人達を見ているこのイラク人達はアメリカ軍が自分たちを助けてくれるのだと感違いしていた
 そんな脅迫されているイラク人達を無視して、この場所に金塊が無いと思い、次の場所へ行こうとするが・・・ゲイツ少佐(クルーニー)の勘は鋭い井戸にイラク兵士が立っていた事を怪しいと思い再び村に戻る
 そしてコンラッド(ジョーンズ)をイラク兵達の見張りにして、ゲイツ少佐(クルーニー)とトロイ(ウォルバーグ)、そしてチーフ(キューブ)は金塊を探すと、見事に見つけ出したそして、ついでに捕虜になっていた、反フセインの行為によって捕まっていたイラク人たちも解放した
 しかし、それもたくさんの金塊がありトロイ(ウォルバーグ)が、トラックを見つけて金塊をそれで運ぼうとする

 アメリカ軍がこの場に居る事を迷惑だと思っている、イラク兵達は自ら金塊をトラックに運び込む作業を手伝ってきた
 しかし、金塊をトラックへ積み込み、捕虜となっていた反フセインのイラク人達を車に乗せようとした時、事件が起きる
 捕虜となっていた、反フセインのイラク人のリーダー的存在であったアミール(クリフ・カーティス)の妻が夫が助かった事に喜んでこの村に来たのだが、その妻がイラク兵に殺されるそして、イラク軍の戦車がやって来た
 慌てて逃げるゲイツ少佐(クルーニー)達4人のアメリカ兵と、イラク軍の捕虜になっていた人々は慌てて逃げるが、イラク軍のロケット攻撃によって、トロイ(ウォルバーグ)がイラク軍に捕まってしまった
 ゲイツ少佐(クルーニー)、コンラッド(ジョーンズ)、チーフ(キューブ)達3人はアミール(カーティス)達、反フセインのイラク人たちが隠れている場所に案内される
 ゲイツ少佐(クルーニー)はトロイ(ウォルバーグ)を助けるために、アミール(カーティス)に協力を求めるが、彼はゲイツ少佐(クルーニー)に条件を出してきた自分たちをイランの国境まで連れて行って欲しい
 アミール(カーティス)たち反フセインのイラク人にとって、もはやイラクに残って居たんでは死も同然だった
 そして、ゲイツ少佐(クルーニー)達はトロイ(ウォルバーグ)を助けに行くが・・・続きは映画を観てください

 監督のデヴィッド・O・ラッセルだが、彼の描きたかった湾岸戦争とは
 
 アメリカ軍はイラク領内の反フセインのゲリラを扇動してフセインと戦わしている
 しかしアメリカはイラクがクウェートから撤退した時にはもう戦争が終わったと思っているが、実はアメリカという国はイラクの中にフセイン政権の元で苦しんでいる人たちの事は何も考えていなかった
 フセイン政権で苦しんでいる民衆や反フセインを掲げてアメリカに扇動されてしまったイラク人たちゲリラは、アメリカは自分たちも助けてもらう事を期待していたのだアメリカに踊らされただけの反フセインのゲリラの人々にとっては、全く無責任なアメリカだ

 確かにこの湾岸戦争による効果は何があったのかというと、実はクウェートを助けただけそして、実はアメリカにとってクウェートからイラクを撤退させた裏には石油の存在があることを、この映画では見事に訴えている
 そして、ベトナム戦争において、絶対アメリカは世界で一番強いと思っていたのに負けてしまったベトナムシンドロームによるトラウマからアメリカ人を解放するのに、フセインを悪に見立てて、正義のアメリカを見せ付けるのに最高の舞台だったに違いない

 この映画は前半はハリウッド的なノリノリ映画戦争が終わったはずなのに、更に軽い気持ちで金塊を奪ってやろうという精神はまさにアメリカ人的な考え
 そして、後半のフセイン政権による苦しめられているイラク人の描写にこそ、この映画の本当の意図が見えるもう後半はコメディ映画として観ていることは出来ない
 イラク戦争も結局、何の成果があったのかよくわからないが(フセインを死刑にした事だけが、唯一の成果)、湾岸戦争も一体何の成果があったのか考えさせられるね
 しかし、この映画は娯楽映画としても良い作品忘れかけていた湾岸戦争とは何かを考える良い機会にもなるこの映画はお勧めの映画です
 ちなみに題名のスリー・キングスは映画の台詞の中で三人の賢者として、日本語で訳されているけれど、東方の三博士が由来になっているそうです

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