褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 エデンの東(1955) ジェームズ・ディーンと言えばコレ

2015年02月21日 | 映画(あ行)
 旧約聖書によると人類史上最初の人殺しはカインとアベルによる兄弟の間で起こった殺人事件。兄のカインが、神に愛された弟アベルに嫉妬したがために起こった出来事。そんなカインとアベルの兄弟の確執を題材にして書かれたジョン・スタインベックの同名小説の映画化作品が今回紹介するエデンの東。たった3本の出演作品で伝説と化したジェームズ・ディーン主演の名作だ。
 本作のジェームズ・ディーンは格好良いとは思えず、むしろ俺の方が格好良いぐらいだ。だいたい最初の登場シーンからして今で言う完全なストーカー。その後もウジウジしているし、目付きもヤバイし、チョット暗い。それでいてハタ迷惑な行いを繰り返すなど、正直なところ友達にはなりたくないタイプの人間。格好良いジェームズ・ディーンが見たいと思って、本作を観ると恐らく期待ハズレの結果に終わるだろう。
 しかしながら、本作のジェームズ・ディーンの魅力は格好良さではなくてナイーヴなところ。それが多くの女性の母性本能をくすぐった。俺なんかは決して弱いところを見せないことに男の美学を感じ、女の前では決して涙を見せないと心に誓っているのだが、本作のジェームズ・ディーンはとにかく泣きまくり。これからは俺も気に入った女の子の前では泣き落とし作戦を実行だ

 さて、何かと優秀な兄貴と比べられることに苦しみ、ひたすら愛を渇望し、何をやっても裏目に出てしまっているジェームズ・ディーンの哀感漂うストーリーとはいかなるものか。
 1917年、アメリカ合衆国カリフォルニア州サリナスにおいて。農場を経営するアダム(レイモンド・マッセイ)には真面目で優秀な兄アロン(リチャード・タヴァロス)と少々品行に問題のある弟キャル(ジェームズ・ディーン)の2人の息子がいた。
 キャル(ジェームズ・ディーン)は兄のアロン(リチャード・タヴァロス)のことは褒めてばかりいるのに、なぜか自分には冷たい父親のアダム(レイモンド・マッセイ)は自分を嫌っていると思っている。そのことについて悩んでいることを兄アロン(リチャード・タヴァロス)の恋人であるアブラ(ジュリー・ハリス)に相談をしていくうちに二人の仲は次第に親密になっていく。
 ある日のこと、アダム(レイモンド・マッセイ)は事業に失敗し、大損をしてしまう。キャル(ジェームズ・ディーン)は激しくなるヨーロッパでの戦争によって高騰する豆の先物取引で儲けて、損失した分のお金を父の誕生日にコッソリプレゼントをし、父からの愛情を得ようとするのだが・・・

 旧約聖書の創世記の『カインとアベル』の逸話を現代(1917年~)に置き換えたストーリーだが、それでもバリバリの宗教感が漂ってくる映画。とんでもないぐらい大きな罪を犯し、悲劇を呼び込んでしまったキャル(ジェームズ・ディーン)に対して訪れる運命はまさに宗教的。旧約聖書では、たびたび馬鹿な行いをしてしまう人間に対して寛大な心で接する神様が登場するシーンが出てくるが、本作のラストシーンがまさにソレ
 そして、名作らしく色々なテーマが内包されている。親子愛、恋愛、兄弟愛、戦争、赦し、贖罪、・・・。
 誰からも愛されないことほど辛いものは無い事を知り、今までの人生を罪の意識で悩まされている人には魂の救済を得られる気分になる映画エデンの東は最高の音楽を聞きながら大いに泣ける、お勧めの映画です

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 監督は名匠エリア・カザン。多くの名作を世に送り出しましたが、ハリウッドにも吹き荒れた赤狩りは彼の過去にも暗い影を残しています。アメリカ国内におけるユダヤ人偏見を描いたグレゴリー・ペック主演の紳士協定、マーロン・ブランド主演の優しいだけの男が信念を貫く波止場等がお勧めです。

 主演は永遠の大スタージェームズ・ディーン。彼の赤いジャケット、シーンズ姿の格好良さが堪能できるのが理由なき反抗、野心満々の成金を演じたジャイアンツは彼の老け役も観ることができますが、エリザベス・テイラーの美しさが印象的です。

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