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日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

軍艦島を日本の国家犯罪を伝える世界遺産に

2012-10-31 09:00:00 | (K)のブログ

 最近、小学生が書いた作文を大量に読む機会に恵まれた。みんなが学校や家庭での出来事をいきいきと書いていて楽しい。しかし、サッカー大会や修学旅行、運動会のことなど、書く内容が重なる場合が多くて、もっといろんなテーマに目を向けたらいいのになと思ったりする。
 このブログ「日刊イオ」の内容も、最近、編集会議のこと、特集で取り上げた結婚問題のことが続いて、ちょっとうんざりしているので、今日は他のことを書こうと思う。

  2年前、イオの取材で長崎の軍艦島(正式名称は端島)へ行ってきた。そのときのことは、月刊イオはもちろん、このブログでも報告した。2010年6月10日ブログ「軍艦島」 http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/a9edce75b3f9c721f011896c07921d96

  軍艦島は炭鉱の島で、朝鮮が日本の植民地だったときに、多くの朝鮮人が強制的に連れてこられ過酷な労働を強いられた。そして多くの朝鮮人が死んでいる。ブログでは、軍艦島ツアーでの説明で、朝鮮人の強制連行や犠牲についてひとことも触れられていないということを書き、最後に次のように締めくくっている。
 「長崎港に戻り船を降りるとき、「軍艦島上陸証明書」をもらいました。その裏に「今ここに新たな歴史の扉を開く」と書かれてました。まず、過去の歴史を清算してもらいたいものです。いま軍艦島を世界遺産に登録しようという動きがあります。過去に軍艦島に住んでいた人たちが中心になって活動しているようです。事前にその人たちが書いた「軍艦島の遺産」という本を読んだのですが、石炭生産のことや日本人の暮らしのことばかりで、朝鮮人のことは、たった5行しか書かれてありませんでした。それも「強制連行」「強制労働」という言葉は一言もありません。世界遺産にするのは良いですが、日本の過去の国家犯罪を後世に伝えるための世界遺産にすべきです。」

  現実に「NPO軍艦島を世界遺産にする会」というものもあり、日本は世界遺産登録へと向けて様々な動きを行っているようである。

 そのことに関し、最近、朝鮮民主主義人民共和国の朝鮮中央通信社が論評を発表した。タイトルは「犯罪の歴史を遺産とする国」(10月27日発)。論評のところどころの要旨を以下に紹介する。
 「最近、日本が九州の端島を「日本近代化の象徴」としてユネスコ世界文化遺産に登録しようとしている。問題は、同島が前世紀に朝鮮人民に対する日帝の野獣のような蛮行が公然と行われていた強制懲役場、殺人現場であったというところにある」
 「日帝の苛酷な蛮行によって同島で悲惨に死んだ朝鮮人の数は明らかになっただけでも120人を超える」
 「内外に悪名だけをとどろかしている端島、身震いするこの犯罪の現場を日本は「近代化に貢献した産業遺産」とし、2015年ユネスコ世界文化遺産に登録するというのである。言い換えれば、日帝の過去の犯罪史を示す血の痕跡を絹の風呂敷で覆い、自分らのいわゆる「文明」の宣伝に利用するつもりである」
 「これは、朝鮮人民に対するもうひとつの我慢できない特大の冒とく行為、歴史わい曲行為である」

  「NPO軍艦島を世界遺産にする会」のホームページを見てみると、会は2003年3月に設立されている。ホームページには理事長の書いた「軍艦島を世界遺産にする会とは」という文章や「世界遺産への提起書」が掲載されているのだが、朝鮮人強制労働について一言も触れられていない。そして、朝鮮中央通信の論評に対して、ホームページのトップページで次のような開き直ったひどい文章を載せている。

  「かつて軍艦島にいわゆる強制連行があり、暴虐の歴史を軍艦島に抱き合せた形で既成事実化しようとしているようです。歴史の捏造と歪曲で日本を貶めることに利用するにあたっては許容しかねるものです。他国にとっての怨念があるものだから価値を認めるなという、内政干渉に到っては言葉がありません。いかなる誹謗中傷がでてきたとして、世界遺産の構成資産からしぼるということはありません。「物議を醸しだすものをいれるな」とおっしゃる国内の学者もいます。しかし、隠し事をしたり、また逆に変に韓国や北朝鮮の厳しい怨念に対して、宥めすかすために、嘘の自白をしてその場逃れをしようという安易なこともしたくありません。要は歴史は歴史として淡々と受け止め、歴史を歪曲せず向き合っていきます。正々堂々と歴史的事実をつみかさねた公正な資料を基に準備をしていきたいと思っています。双方が理解をするためにはそれなりの理論と歴史の精査が必要であると思います。」
https://sites.google.com/a/hayabusa-studio.com/gj/

 この文章を発見し読んだとき、あまりの破廉恥さにこちらの顔が赤くなった。多くの人にさらすべきだと、今日のブログのテーマを軍艦島にしたのだ。しかし、このような考えは現在の日本社会の大勢を占めるものであろう。

  軍艦島の炭鉱は三菱のものだった。長崎市の産業における三菱の占める位置はいまも大きい。戦時中、三菱は軍艦などの兵器を作り、いまも日本の軍需企業のトップとして兵器を作り続けている。日本軍「慰安婦」制度犠牲者のハルモニたちを撮った安世鴻さんの写真展「重重~中国に残された朝鮮人元日本軍「慰安婦」の女性たち」を中止したニコンは三菱グループの会社だ。写真展中止に当たって、三菱の圧力があったことを多くの人たちが指摘している。
 軍艦島の世界遺産登録の動きにも三菱が関わっている。


長崎港から軍艦島に向かう途中にある三菱の巨大ドック。昔ここで軍艦が製造されていたと軍艦島クルーズで説明されていた

  前回のブログでも書いたが、世界遺産にするのなら、日本の過去の国家犯罪を後世に伝えるための世界遺産にすべきである。(k)


DVDがついてきた

2012-10-30 09:00:00 | (麗)のブログ

10月も残りあと2日となりました。
2012年も残りあと2ヶ月…。ついこの間まで「あけましておめでと~」「今年もよろしく~」と言っていたのに…。

さて、先日、とあるお店で商品を買った際に、レジを担当していた女性店員が「●●円分のお買い物をされたお客様にお好きなDVDをひとつお選びいただけるキャンペーンを行っていまして…」と話しかけてきました。

(DVDがタダで貰える…)

一瞬「ラッキー」と思ったのですが、そのDVDのラインナップが個人的にものすごく微妙で、ほとんどが似たような恋愛映画だったのでした…。

とりあえず、4本のDVDを一通り見ることにしました。
4本中2本は聞いたことがある程度のもので、ひとつは半年前に公開していた「白雪姫」を題材にしたアクションアドベンチャー。
もうひとつはイギリスの女流作家の小説が原作の恋愛映画で、確か当時大ヒットを記録したはず。残りの2本は聞いたこともない恋愛映画。

うーん…。

「どれも興味がないので特にいらないです」と一瞬言おうとしたのですが、店員さんを困らせることになるので、それは避けました。
結局、他のお客を待たせながらも考えに考え、4本の中で一番有名な恋愛映画に手を伸ばしたのでした。

ちなみに、まだそのDVDは封すら開けてないですが、いつかその映画を見る日が来るときは、恋愛に悩んでいるときなのでしょうか。(麗)


新連載準備と結婚アンケート

2012-10-29 09:27:57 | (愛)のブログ
2013年度の準備に向かってスタートを切ったイオ編集部。
さて、デザイナーは12月号と並行して、
1月号の新規連載デザインも作らなくてはいけないため
私の机の上はというと、私の頭の中のようにごちゃごちゃになっていってます。

来年度はイオもなんと創刊200号を迎えます。
いま創刊号を見てみると、デザインにもとても勢いがあるのがわかります。
当時のデザイナーさんの中には、イオのロゴも作ったといういまもイオと関わってくれている先輩もいて、
みていてとても勉強になります。
ロゴの作り方が完ぺきなデザインだったりして、自分との歴然とした差に打ちのめされたりもします。。。
それでもリニューアルの時期、
一目で今年のイオはいい意味で変わったねと言われるよう、
現在気合いを入れて頑張っています。

さて、先週いろんな方がブログでも告知しましたが、現在イオでは結婚にまつわるアンケート調査をしています。
私は三十代ですが、男女問わずこの歳になると結婚問題も架空の問題ではなく、
現実のものとして迫っている感を受けます。
私は30歳の誕生日を目前に結婚しましたが、同級生やいろんな人の話を聞いても
30歳を境に結婚第2次ブームとも呼ぶべき現象が起きています。
私の同級生は25歳で結婚した人も多く、結婚して子どもをどんどん出産している友をみると、
なんとなく寂しさを覚え、結婚できるのかなという不安があった時もありました。
それでも、結婚できたときは、あ~やっぱり人生はタイミングだな~と思い、
先日同じくらいに結婚した友と会った時もやっぱりタイミング重要だね~と意気投合したりしました。
結婚という問題をとってみたとき、
人それぞれ結婚についての考えがあったり、タイミングがあったり、
いろいろなその人なりの考え、人生が垣間見えます。

その結婚特集のアンケート募集も明後日までとなりました。
同胞の方限定ですが、どうかご協力のほどよろしくお願いいたします。(愛)

未婚者の方→http://www.io-web.net/anq_sp-mkon/
既婚者の方→http://www.io-web.net/anq_sp-kkon/

2013年イオ、始まってます

2012-10-27 09:00:00 | (淑)のブログ
 すでにほかのイオのスタッフが書いていますが、イオは2013年に向けてスタートをきりました。
 連日のように続いた編集会議も一区切り。準備過程もそうですが、出来上がった企画書を見るとワクワクします。今までよりも、より充実した内容のイオを読者の方々に届けられると思うからです。
 1年前も編集会議や製作過程に同じことを思っていましたが、実際に1年間雑誌をつくってみると、特集やそれぞれの連載の反省点や改善点、全体のバランスなども見えてきて、純粋におもしろいと思ったり、まだまだ勉強が足りないなと感じたりします。
 今、編集部では12月号の編集と並行して、2013年新年号の新連載の準備も進めています。筆者や取材対象の選定や原稿依頼、担当デザイナーとの打ち合わせ、など。
 それから今年度イオに文章を寄せてくれていた、連載筆者たちへのごあいさつも忘れずに。まだ10月ですが、もう年の瀬の足音が聞こえてくるようです。
 全貌は新年号のページを開くまでお楽しみですが、「新しいイオ」を自信をもってお披露目できるよう、がんばりたいと思います。
 
 さて、12月号。木曜金曜と(瑛)さん、(相)さんが続けて特集について書いていましたが、12月号の編集会議はなかなか興味深い議論でした。
 イオ編集部は現在既婚が3人、未婚が3人。ジェンダーバランスは男性2人に女性4人。年齢層も50、40、30、20代なので、割と幅のある議論ができます。そして「結婚」や「恋愛」という身近かつプライベートなテーマとなると、発せられる言葉に、いやが上にもそれぞれの立場や環境、個人の主観が入ってきます。編集部のみんなの価値観を垣間見るようで刺激的でした。
 私個人は「結婚」については今のところノーコメントですが(笑)、実施中のアンケート調査の回答を見ながら、同世代の意識が気になります。「なぜ結婚したいのか」「なぜしなくてもいいと思うのか」。気になるわけはやはり、自分自身と重ねるからでしょう。
 20代は、30代、40代ほどには、現実味やあるいは焦燥感のようなもの、いわゆる「結婚観」は確立されていないのかもしれません。ですがそれは年齢の差というより個人差であって、かれ・かのじょらなりの個人の経験があり、悩みがあり、考えがある。それを丁寧に探っていきたいと思います。(淑)

結婚~当事者としての思い

2012-10-26 09:00:00 | (相)のブログ
 秋も深まる今日この頃。最近は「結婚」の二文字が脳裏から離れない37歳、独身です。
 なぜ頭から離れないか、というと、昨日のブログで(瑛)さんも書いていましたが、イオの次号(12月号)特集で結婚問題を取り上げることになったからです。
 現在、私を含めて編集部の記者たちが取材にあたっています。結婚難が叫ばれる現代、在日コリアンの20代、30代の未婚男女の結婚に関する意識の変化を中心に、結婚を取り巻く環境的な問題にもアプローチする予定です。(瑛)さんが書いていたように、今は「朝鮮・韓国」籍を持つ同胞のうち、5人に4人が日本国籍者と結婚しています。恋愛とは違い、結婚とは社会性を色濃く帯びるものであり、とくに在日コリアンの場合は個人の価値観だけではなく、家族のあり方や同胞コミュニティの存続など、さまざまなテーマが絡んでくる複雑な問題なのだと、取材を通じてあらためて実感しています。

 自分にとって今回の取材は正直きつい。なぜか? それは、自らが問題の当事者だからでしょう。
 この間、在日コリアン男女による「出会いのパーティ」に参加したり、未婚の人たちに会うなどして、出会いや結婚に対する彼・彼女らの話を聞きました。バリバリ「婚活」中の人、焦燥感いっぱいの人、あきらめモードに入りつつある人、結婚にポジティブな人、ネガティブな人―。歳によって、仕事や生活の環境によって抱えている悩みや気持ちの強さの度合いもさまざま。そんな彼・彼女らの言葉の一つひとつが私の心にグサグサと突き刺さりました。そして問いかけられているような気がしました。「そういうお前はどうなのだ」、と。
 この問題に関しては、一歩引いた場所から見ることができない、否応なしに自分の今の状況と向き合うことを求められているのかもしれません。取材対象は自分自身なのではないか、目の前にいる人に質問しているようで、そのじつ、自らに問いかけているのではないか、という感覚。そして、これから書くであろう記事も自らの思いが過剰に込められた主観的な文章になってしまうのではないか、という危惧も心のどこかにあります。

 この特集企画は私ともう一人の編集部員が案を出したのですが、正直、安易に企画を出さなければよかったと後悔しています…。しかし、こんなネガティブなことばかり言っていても始まりません。これを機に、プライベートの問題でも成果を上げようというポジティブ思考が大事なのかも(もちろん、仕事にプライベートを持ち込むというわけではありません)。
 近々もう一度、出会いの場に参加することになりました。誘ってもらえるだけ、自分はまだ恵まれているのでしょう。せっかく参加できるのですから、「この機会に相手を見つける」、とまではいかないにしても、「現状を打開する糸口はつかもう」という心構えで臨みたいと思います。(相)

結婚特集を組みながら

2012-10-25 09:00:00 | (瑛)のブログ

 「結ばれた人は誰ですか?」

 こんなタイトルをつけた特集を組んだのは2005年4月のことです。国際結婚、とくに日本人と結ばれた同胞を本格的に取材したのは初めてことでした。

 今でも忘れないのは、ある同胞女性が日本人との結婚を打ち明けた時に父が激怒し、怒り狂ったという話。その怒りに、2世と3世の間にある「日本人観」の圧倒的な差を見せつけられた気がして、しばらくの間、放心状態でした。その女性は結婚後、試行錯誤をしながら、わが子を民族学校に通わせています。

  本来なら、一緒にいたいと思った人と結婚するのは自然なことで、そこに民族や国籍の問題を介在させることはナンセンスだという意見も聞こえます。人柄と国籍のどっちを取るんだと聞かれれば、私ももちろん人柄と答えます。しかし、取材したコリアンの結婚からは、個人の価値観だけではなく、家族のあり方、異文化理解、同胞や日本社会の成熟度など、さまざまなテーマが浮かび上がってきました。

 「1世が同胞と結婚することを強く望んだのは、朝鮮人が排斥され、無権利を強いられる中、権利獲得のために闘い、その過程で信じられるのは自分たちだけだということを、体験を通じて感じたからだった」という2世の言葉にも触れ、「結婚はコミュニティの存続のために必要という考えと、結婚はあくまでもプライベートな問題で両性の合意と平等によってのみ成立する、という考え方のギャップ」が世代間に存在することも痛感しました。

  各地を歩きながら強く感じたことは、一時、不幸な歴史を抱えた日本と朝鮮にルーツを持った人間同士が結ばれ、「家庭」というコミュニティを多く築いている現状の中、この無数の「家庭」こそが「和解」を導く空間になりえるのではないか、ということでした。

  決して、国際結婚を奨励しているのではありません。同胞が出身、所属、国籍、考え方など、さまざまな事情で断絶されている中、同胞との出会いを求める人たちに、出会いの場を提供する努力は引き続き必要だと感じます。その一方で、日本人と結婚したカップル、そのカップルの間に生まれた子どもたちをどう受け止めていくのかも、同胞社会の大きな宿題だと感じました。今も同じ気持ちです。

  今は「朝鮮・韓国」籍を持つ同胞のうち、5人に4人が日本国籍者と結婚しています。

  民族国籍を持つ同胞同士の結婚は、1960年代は70%台、84年からは日本国籍者との結婚が50%を上回るようになりました。89、90年には日本国籍者と結婚する同胞が1万人に達し、95年には全体の70%を超え、2000年代には80%を超えています。2010年の統計では民族国籍者同士で結婚している人は全体で17.04%です。すでに日本国籍を取得した同胞やその子どもたちがどういう人たちと結婚したのかは、この数字に含まれないので、もっと多くの家族の姿があるでしょう。

  同胞の皆さんが、どんな人とどこで出会い、縁をむすび、家庭を築いているのか。丹念に見ていきたいと思っています。(瑛)

 


2050年を予測できないが、今の世の中は変えなければいけない

2012-10-24 09:00:00 | (K)のブログ

 先週は個人的に気になる事件がいくつも起こった。
 一つは16日の沖縄での米軍兵士による女性への集団強姦致傷事件。二つ目はインターネット上でなりすましの犯行予告が書き込まれた事件。三つ目は週刊朝日の橋下市長に関する連載開始から連載中止までの出来事。

  一つ目の沖縄での事件は、米軍が沖縄にいるのは日本や日本人を守るためではなく、米国の軍事戦略上必要だからいるだけであることを改めて知らしめた。東日本大震災のときに米軍は「トモダチ作戦」というものをやったが、あれも自国の訓練のため以外のなにものでもない。米軍が自国の支配層を守るために世界各地で殺戮と破壊という犯罪を繰り返し、日本がそのシステムにそって米国に従属してきた中で起こったものである。米国にこれだけひどいことをやり続けてこられているのに、多くの日本人が米国を好きな理由がわからない。
 作家の目取真俊氏は、自身のブログで「米兵らの意識の根底にあるのは、沖縄を植民地扱いし、住民を軽々しく扱う占領者意識だ。沖縄県民がどれほど反対しようとオスプレイ配備を強行し、犠牲を強要する背景にもそれはある。米兵による犯罪は、たんに一部の悪質な兵士の行為として片づけることはできない。米兵たちは旅行者ではない。米軍の作戦行動の一環として沖縄に来ているのであり、世界各地で破壊と殺戮をくり返してきた米軍を、沖縄に集中配備している日米両政府の政治的責任が問われる」と書いているが、この指摘に尽きるだろう。 http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/fa33a19204bf31fee3186c0710d55c74

  二つ目の事件は、自分のパソコンが遠隔操作されるのだという恐怖とともに、誤認逮捕された4人のうち2人が「自白」しているということにまた怖さを感じる。昔からの警察による過酷で強引な取調べがいまも行われており、その過程で「自白」が強要されたということを示すものだ。
 警察もまた、米軍と同じように、「庶民の味方」でないことは、在日朝鮮人なら身にしみてわかっている。犯罪のないところに犯罪を作り出し、在日朝鮮人を逮捕したり、在日朝鮮人の家や事務所、総聯の各機関に強制捜索を繰り広げてきたことは、このブログでも何度か書いてきた。
 警察は、人々の人権擁護を行動の基本としているのではない。自分たちの都合によりその権力を振りかざすのであり、自分たちの面子だけを考え強引な捜査と取調べを行い、どれだけの冤罪を作り出してきたことか。

  三つ目の事件というか出来事については、今のところノーコメント。今回の出来事と関係なくただ一つ思ったのは、月刊イオでこれまで、朝鮮人が密集して住む地域、昔で言う「朝鮮人」を何度も特定できる地名を出して紹介してきたが、それが問題になるという認識は私自身にはなかったということだ。

 

  いまちょっと話題になっている「2050年の世界―英『エコノミスト』誌は予測する―」という本を読んだ。英『エコノミスト』編集部が「人間とその相互関係」「環境、信仰、政府」「経済とビジネス」「知識と科学」の各分野に分けて、2050年の世界がどのようになっているのかを予測し書いているのだが、英文を翻訳した日本語独特の文章で、読みづらくて仕方がない。本に書かれている多くの内容が、2050年がどうなっているかではなく今現在のことであるのは仕方のないことか。

  予測の内容も、2050年の世界の人口がどうなっているか、中国とインドの台頭の行方というのが基本となっている。朝鮮半島のこと、朝鮮民主主義人民共和国のこと、朝鮮の統一問題についてはまったくといって触れられていない。筆者たちがそのことについては何もわかっていないという感じだ。

  一番気になったのは、産業革命から始まる欧米世界による世界支配の流れの延長線の上に立ち、現在の世界の支配構造の枠組みが基本的に変わらないという前提に立って予測がなされていることである。根拠を示して変わらないとしているというより、多くの項目において、それを当然のこと、それ以外には眼中にないという感じで書かれている。そして全体として楽観的だ。

  現実に2050年の世界がどのようになっているのかはわからないが、今の世の中は根本的に変えなければいけないのではないかと、「2050年の世界」という本を読み、また先週に起こった事件を見て思うのであった。(k)

 


「同胞男女の出会い・結婚」のアンケート実施中

2012-10-23 09:00:00 | (麗)のブログ
先週から気持ちいい秋晴れが続き、季節はもうすっかり秋ですね^^
私もいよいよ部屋と衣服の衣替えに追われています。

さて、月刊イオでは、12月号で「同胞男女の出会いや結婚」をテーマに特集を組むことになりました。
そこで、25歳から35歳までの同胞未婚者の意識を探ろうという趣旨の下、
「同胞男女の出会いや結婚」についてのアンケートを実施することになりました。
また、既婚者の方々のご意見も参考にしたく、既婚者用のアンケートも実施しています。

私もちょうど、このアンケートの対象年齢ですが、
実際、「出会いや結婚」についてじっくり考えた事はないな~と思う次第であります…。

私の知り合いにも何人かアンケートに協力していただいてますが、答えてくれたものを読んでみると、やはり出会いや結婚観は人それぞれ。
知り合いだと尚更興味深いですね。
私の同級生も、すでに何人か結婚している子もいますが、どんなきっかけで結婚したのかな~?と個人的に気になるところです。
直接会って、2時間くらいお話を聞ければいいですが。笑

「ちょっと答えてみようかしら」と思った同胞のみなさん! 是非、アンケートのご協力をお願いいたします。

★「同胞男女の出会いや結婚」についてのアンケート
「未婚者の方はこちら」http://www.io-web.net/anq_sp-mkon/
「既婚者の方はこちら」http://www.io-web.net/anq_sp-kkon/

イオの編集会議

2012-10-22 09:00:00 | (愛)のブログ
あっという間に月日が流れ、今年度のイオの工程も12月号のみとなりました。
イオ編集部では、来年度の新規連載会議も終盤を迎えつつあり、
終わる連載や、新規にはじまる連載が決まっていきます。
今年度で連載がおわる企画には文章の最後に(おわり)と打ち込んだり、「最終回」といれたり。
打ち込みながら、この時期がやってきたな~と感慨深く1年を振り返っています。

私はデザイナーですが、イオ編集部では記者もデザイナーも一緒に企画案をだしあって話し合って、
それでひとつひとつ連載が決まっていきます。
記者のみが企画会議をするということも他の編集部では多いと聞きますが、
デザイナーも一緒に話し合えるということはすごくいいなと手前味噌ですが、思います。

デザイナーである自分がだした企画が採用されたとしても、デザイナーは誌面の全てのデザインを組むので、
取材対象の選定や記事は記者が書くことになります。
イオの誌面をみていると、はじめだした自分の拙い企画でも
記者たちが素晴らしい取材相手を見つけ出して、記事にして成長させてくれているのをみると、
うれしく、だせてよかったなと思うことがあります。

2年前、「三千里紀行」というグラビア頁が終わるということでそれに代わるグラビア頁をということで考えて出した企画が
「家族史写真館」という企画でした。
イオの読者の方たちがもっている良い写真を多く出したいなと思い、考えた企画でしたが、
採用されて、記者が取材した内容を見てみると、
写真とともに語られる家族の歴史がとても重厚で、読むのが楽しみな企画のひとつとなりました。
今年は頁の都合上、1ページ構成になってしまいましたが、2ページで構成された時の誌面をみると、
1世たちの歴史から始まり、移り変わる世代、その繋ぎかた、
それがわかる文と写真をみながら
家族の数だけ歴史があり、そのひとつひとつが積み重なって、
在日同胞の歴史を作っていってるのだなと改めて実感しました。
またいつか「家族」というものをテーマにした特集、特別企画もしたいなと思っています。

今年は頭がまわらず、良い企画だ!というものを個人的にはあまりだせなかったのですが、
来年度の企画は皆で考えて、また一味変わった味をだせるようにと思っています。
来年度のイオもぜひよろしくお願いいたします!(愛)

結局風邪なのか秋花粉なのか

2012-10-20 09:00:00 | (淑)のブログ
 空を仰げば雲は高く、金木犀のいいかおりがします。
 イオ最新号はもう皆さんの元へ届きましたか?
 11月号の特集は「ココロのトラブルQ&A」。
 「ストレス社会」ともいわれる現代社会。暮らしの中で、誰もが、小なりとも、何かしらの、ストレスを抱えながら毎日を過ごしていると思います。
 水曜日のブログで(k)さんが、「ほぼストレスは溜まらない」と書いていましたが、つい一昨日、友人から「一説では、O型の人はストレスを感じていることに気づかないケースが多いらしい」と聞いて、(k)さんはO型かしら、と思いました(笑)。ちなみに個人的に血液型性格関連説はまったく信じていません。科学的根拠がない上に、そもそも人間をたった4つのタイプに区分するなんて馬鹿げてる。
 脱線しましたが、11月号を編集しながら、さまざまなケースの「ココロのトラブル」を知るうちに、どんどん他人事とは思えなくなり、気づけば「心身ともに健やかに暮らせているだろうか?」「ストレスはないだろうか?」と自問自答していました。改めて最近の生活パターンを顧みると…我ながら単調な毎日を過ごしているなぁ、と。それで、よりストレスレスな生活を目指すべく、生活の中にある、不必要に緊張感や過度の負担などを感じるような要素を改善し、上手に息抜きすることを自分なりに心がけてみました。
 まずはスマートフォンですが、私にとってはこれがストレスの一因。所詮手の平から安直に得られる情報は、その程度のものではありますが、スマートフォン一つあれば、情報収集はもちろん仕事のメール処理、読書、SNSなどなど、いくらでも暇をつぶせてしまう。でも、絶えず入ってくるメッセージやアラートをすぐに確認して返信しなくちゃ、という負担。それでなくても仕事上パソコンと長時間向き合っているのに、オフの時間まで小さな画面に目を凝らしていたら、そりゃ神経も疲れる。それなのに使えば使うほど依存してしまい、ストレスの増大につながっているのでは、と思います。それで、家にいるときは「スマホ離れ」するようにしました。とくに就寝前は。
 読書も、ここ数ヵ月を振り返って読んだものといえば「眉間にシワを寄せて読むような本」ばかり(というほどの読書量ではありませんが。汗)、圧倒的に幅が狭い。頭の柔軟体操をしようと、最近はすーっと読める小説やお気に入りの映画監督のエッセイ、写真集なども見るようにしてます。ほかにはお留守になっていた映画鑑賞も再開したり、休日には写真展などにも足を運んだりしています。芸術の秋ですからね。
 以上はどれも特別ではなく、ありふれたことですが、ココロの健康を保つためには、些細なことでも日常に「ゆとり」をつくったり、自分なりのストレスの吐き出し口をしっかり確保しておくことが大事だと思います。そしてやはり良き理解者・相談者の存在が、疲れてしまったココロに安らぎを与えてくれる何よりの処方箋なんだろうな、という結論にたどり着きました。自分にとっては。
 さて、実践の結果ですが、もともと眠りが浅い方で、夢ばかり見たり早朝に目覚めてしまったりするのですが、最近は心なしか以前より良質の睡眠をとれている気がします。先週は久しぶりに朝寝坊もして、やったーとガッツポーズ。急いで身支度を整え、会社へ向かいました(笑)。
 だけどもここ数日の寒暖差にやられたのか、かれこれ1週間ほど鼻風邪が治りません。
 金木犀のいいかおり…
 花粉症なのかもしれません。(淑)

FC KOREAの活躍

2012-10-19 09:48:10 | (相)のブログ
 今月13日から東京都内で行われた第48回全国社会人サッカー選手権大会で、在日朝鮮人選手を中心に構成されているチームFC KOREA(関東社会人リーグ1部所属)が優勝しました。
 http://chosonsinbo.com/jp/2012/10/1017hj/
 決勝に進出したFC KOREAは17日、東北リーグ優勝の福島ユナイテッドFCと対戦。延長戦の末に1-0で勝利し、大会初優勝。このニュースは試合終了直後からツイッターやフェイスブックなどのSNSで広がり、自分も知ることとなりました。これでFC KOREAはJFL(日本フットボールリーグ)昇格がかかる「全国地域リーグ決勝大会」(11月16日~)への出場権を獲得しました。

 FC KOREAは在日コリアンによるチームですが、日本で朝鮮学校を卒業した選手のみならず、韓国出身の選手も所属しています。http://fckorea.org/
 かつて日本には「幻の日本一」とも呼ばれた在日本朝鮮蹴球団というチームがありました。在日サッカーの象徴のようなチームです。私も幼いころ何度も蹴球団の試合を観戦したことがあります。うまい表現が見つからないのですが、そのころ多くの同胞たちにとって蹴球団は「おらがチーム」だったように思います。
 Jリーグの発足を機に、在日朝鮮人フットボーラーたちにも活躍の場が広がりました。彼らがJリーグや海外のクラブチームで活躍するようになり、人々の注目も自然と個人に向かい。経済的な問題もあって昔の蹴球団のような「在日オールスターズ」の存在は難しくなったことは確かです。
 かつて在日朝鮮人はサッカーにさまざまな思いを託しましたが、今もサッカーは単なるスポーツにとどまらない意味を持ち続けています。蹴球団の精神を受け継いだFC KOREAというチームにも今の時代に即したさまざまな可能性が開かれているのではないでしょうか。

 JFL昇格をかけた「全国地域リーグ決勝大会」は12チームが参加し、11月16日から行われます。1次ラウンドは4チームずつ3組に分かれ、16~18日に各会場で総当たり、各組1位の3チームと、各組2位の中で成績最上位の1チームが決勝ラウンドに進出。この4チームが30日~12月2日、長崎で総当たりで対戦し、優勝と準優勝が自動昇格、3位がJFL最下位チームと入れ替え戦を行います。
 もちろん道のりは平坦ではありませんが、がんばってほしい。そして、一人でも多くの人たちがFC KOREAというチームに関心を持つきっかけになればいい、そう思います。(相)

インスピレーション

2012-10-18 09:00:00 | (瑛)のブログ
 ただ今、イオ編集部は2013年に向けた編集会議を重ねています。
 2つのチームに分かれて2013年の編集コンセプトや連載案を出し合い、来年のイオの中身を決めていくわけです。

 ところで、皆さんはどういう時に雑誌を「読みたい!買いたい」と思われますか?

 私が、最近手に入れた雑誌は「7歳までの育ち方」という特集が載ったもの。そこらへんの本屋においている育児書とは一線を画した独自性が売りの「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」の88号です。

また駅で「ビックイシュー」を売っているおじさんを見かけると、最新号や10冊ほど並べられたバックナンバーの見出しを見ながら、一冊買います。興味のあるスクープネタや、ノンフィクション系の人物ものも好きなので、その雑誌を立ち読みしたり、図書館で借りたり。。。

メディアと呼ばれるものが、これだけ増えたなか、「どこそこで何があった」という情報はネット上に飛び交っており、ブログも、ものによっては充実していますよね。ネットで事足りると、紙媒体を手に取る人も減っています。競争相手がどんどん増えるなか、イオにしかできないことって何だろうと考えます。

 取材に歩いていると、「なんで取材に来てくれなかったのか」「こういう特集を組むべき」「こういう人を取り上げてほしい」という提案を度々受けます。見出しひとつにしても、「この表現はないんじゃない?」という意見をいただくこともあります。一方、「知人にイオを勧めてみた」「コピーして配っているよ」という声も聞こえてきて励みになります。自分自身や編集部や届いた声をどう見極め、企画としてまとめあげていくかが、編集者の腕の見せ所。ただ、自分の知っている読者はほんの一部で、それこそ、この雑誌を誰がどこで読んで開いているのかわからない。自分を基準に置くと、時に独りよがりな企画が生まれてしまう。この「危険」をどう克服するかというのも、毎年私にとって課題です。

 最近、アメリカの大学院に籍を置く友人からイオの講読申し込みを受けたのですが、大学の図書館員にイオを見せたところ、興味を示してくれたそうです。海を越えて暮らすコリアンは世界中に散らばっているだけに、嬉しかったです。

 「地球滅亡するなら就活しなくていいんじゃね!」
 ある日の運転中に、大学の学園祭の看板が目に入ってきました。大学生の感性にも刺激されたしだい。来年のイオの進路を決めるこの時期、インスピレーションを研ぎ澄ますべく、街にも出回ろうと思っています。(瑛)

「心の病」について知ってもらいたい―月刊イオ11月号が完成しました

2012-10-17 09:00:00 | (K)のブログ



 月刊イオもそうですが、定期刊行物というのは、決められた日にちに必ず間に合わせて作り続けなければいけないというところがツラい。
 以前、新聞記者をやっていた人が、記者が引退した後、あまり長生きする人はいないという話をしていました。やはり、日々蓄積していくストレスが心や体を蝕んでいくのでしょうか。

 自分自身を観察してみると、客観的に見てストレスの溜まる環境の中にいるのは確かですが、ほぼストレスは溜まりません。なぜだかよくわかりませんが、たぶん、①ストレス発散方法をもっている、②悟りを開いた、③特異体質、④優秀なスタッフのおかげ…の中のどれかが理由なのだと思われます。

 しかし、日本では14年連続で年間の自殺者数が3万人を超えているそうです。自殺までにいたらないまでも、日々生きていくことにつらさを感じている人はものすごい数に上るはずです(比率でいうと韓国はもっと多いとのこと)。

 というわけで、今日完成した最新の月刊イオ11月号の特集は「ココロのトラブルQ&A」。月刊イオでは初めて取り上げるテーマです。
 心の病にはどういうものがあるのかということから、心の病に苦しむ同胞やその家族の姿や同胞専門家のアドバイスなど、また思春期の子どものことやドメスティック・バイオレンスの問題も取り上げました。

 私が取材をした同胞医師は、アイデンティティが揺らいでいる人々が心の病になりやすいとしながら、多くの同胞たちは成長する過程で朝鮮人としてのアイデンティティを確立するのは容易ではない、日本社会で生きていくうえで様々な圧力を受けていることから、同胞は心の病にかかりやすいのではないかと言っていました。十分にうなづける言葉でした。
 今回の特集の編集を通して一番感じたのは、いまの世の中で、誰しもが心の病を患う可能性があるということです。そして、同胞社会には心の病に対する知識不足から、様々な偏見や無理解が存在するのも現実で、今回の特集が少しでもその偏見や無理解をなくすことができればという願いも、このテーマで特集を組んだ動機になっています。

 特別企画は「現状打開に向け法廷闘争へ」。9月20日に大阪朝鮮学園が補助金を不支給としたことに対して大阪府と市を提訴した問題を取り上げました。提訴に至る経緯などを明らかにしながら、大阪府と市が朝鮮学校への補助金をストップしたことの違法性を明らかにしています。また、「高校無償化」問題の現状も伝えながら、東京と大阪の保護者の声も掲載しました。

 その他、平壌における日本語教育の現状についてや、福島朝鮮初中級学校での創立40周年行事なども掲載、11月号はいつにもまして豊富な内容となっているので、ご期待ください。(k)


振り返る

2012-10-16 09:00:00 | (麗)のブログ
以前、年間企画会議が始まったことをブログで書きましたが、
企画書や簡単に書いたメモなど、こうしたものは捨てずに大事に保管しています。(皆さんもやっていると思いますが)
大事に保管していれば時々気になることがあってもう一度見たい時や、なにか困った時にも役立ちます。
といっても、そんなきっちり完璧にファイリングしているわけではありませんが…。

今も、大学時代の夏期講習や秋期講習の時に書いたメモや、
詩の授業で作った詩集などもいまだにクローゼットの奥深くに眠っています。
たまに思い出して見てみると、こんなの書いてたっけ?というほど落書きが多かったり
くだらないことも書いていますが、そこには人が発言した言葉が書かれていて、
読んでいると当時の思い出が鮮明に蘇ってきます。
「あのときこんなこと言われたな」「この言葉は心に響いたな」
「このとき言われた事がすごく気に食わなかった」などなど…

何か行き詰まったときなどに見ると大学時代にギラギラしてた部分が
むき出しになっているのが読み取れるので、いい刺激にもなっています。
ふと、昔の物を懐かしみ、振り返ってみるのもいいかもしれません。(麗)

「ミッフィー」の作者、ディック・ブルーナの絵

2012-10-15 09:00:00 | (愛)のブログ
最近、「ミッフィー」の作者であるディック・ブルーナの絵にはまっている。
(写真はどこかの美術館で買ったミッフィーのクリアファイル)

私的な話だが、私はデザイナーになりたい!という強烈な欲求があって、
いまの職についたわけではない。
なので、学生時代はデザインの勉強というものをあまりしてこなかった。
デザインは自分には縁のないものとすら、思っていた。

そんな自分がデザイナーとして社会人になってから、
デザインの基礎をふたりの上司に叩き込んでもらった。
あとは独学でなんとかするしかない。
なので、イオの誌面を作るデザイナーとしてもっともっと、勉強しなくてはと日々思っている。
だから街中などでいいデザインに出会うととても刺激になるし、感激する。
いろいろマネしてみては、誌面のデザインに応用できないかと試行錯誤している。

その中でふと目にとまったのが、ディック・ブルーナの本だった。
子ども向けの絵本「ミッフィー」で有名なディック・ブルーナは絵本作家が本職ではなく、
グラフィックデザイナーだという。
グラフィックデザイナーである彼の作品は見るたびに発見があり、新鮮なのだ。
シンプルな形と線、そして色。
「シンプル」とは力強く、かっこよく、そしてなんて難しいのだろうと眺めるたびに思う。
彼の本を眺めるごとに、デザインの原点にいつも気づかせてくれる。

そんな彼の本が今後の自分のデザインのバイブルになる予感がしている。(愛)