透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

賢治の妹・トシさんの命日によせて

2023-11-27 19:55:02 | 日記

曇りのち晴れ。最低気温-2.8℃、最高気温3.4℃。

今日は宮沢賢治の最愛の妹、トシさんの命日。

大正11年(1922年)11月27日、午後8時30分、トシさんはこの世から旅立っていかれました。享年24歳という若さでの逝去です。

賢治はこの日の日付を持つ「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」の3編の作品を書き残しています。

その中の「永訣の朝」の冒頭では「けふのうちに/とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ/みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ」とあり、霙が降るほどに低い気温で、暗いというよりは「へんにあかるい」という外の様子が描かれています。

「けふのうちに/とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ」と哀しい結末を予測したかのような表記に賢治の諦めのような心情が吐露されているような気もします。

また、「みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ」という不気味ともいえる情景は、賢治の不安をそそっているように思われました。

さて、さきほど、表に出ると雲間から満月が顔をのぞかせていました。

あの満月にトシさんのご冥福をお祈りすることにします・・・。

 

それでは今日はこの辺で。

明日が皆様にとって良い一日となりますように・・・・。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 野幌森林公園と新北のうた暦... | トップ | 冬なのに暖かく »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ume-ringoneko)
2023-11-28 09:17:50
繰り返される
あまゆじゅとてきてけんじゃ

胸に刺さり
忘れられない哀しみです
umeさま (透明気圏)
2023-11-28 18:13:28
賢治さんの
トシさんを
喪う切なさが
何とも・・・・。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事