頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

嫌な女が殺された『悪女は自殺しない』ネレ・ノイハウス

2015-07-31 | books
「深い疵」は第3作、「白雪姫には死んでもらう」が第4作。ドイツの刑事オリヴァーとピアのシリーズ、第1作がこれ。先に書かれたものだから筆力がまだまだかと思うと…

検事が猟銃で自殺した。政界進出を狙っており、次の州法務大臣になると言われていた男なのになぜ… 女性の飛び降り自殺。しかし自殺に見せかけた他殺体だった。被害者の周辺を調べてみると、出てくる出てくる、彼女を憎悪した者たちが。そして捜査が進むと、裏側に隠れていた事件が…

うおー。こりゃたまらん。

オリヴァーが昔好きだった人が出てきたり、獣医や乗馬クラブでの人間関係、怪しい製薬会社、怪しい運送会社、死んでしまったので本人は登場しないが強烈な被害者イザベル、どんどん話が複雑になっていく。その複雑さ具合がいい。これ以上複雑になると分からなくなってしまうギリギリの寸止め。

何が読みどころなんだか分からなくなるくらい多い。従来英米のミステリーを中心に読んできたけれど、最近ドイツや北欧のミステリーの方が肌に合うような気がする今日この頃、いかがお過ごしですか。私は湿度の高さにやられています。

悪女は自殺しない (創元推理文庫)

今日の一曲

先日ラジオでかかっていた曲。Elton Johnで"Tiny Dancer"



では、また。
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