「もう、怒らない」小池龍之介 幻冬舎 2009年
「沈黙入門」が実に味わい深かった、僧侶小池龍之介 欲望が人を動かすモチベーションになるのではなく、むしろ自分にとってマイナスになる。怒りは自分のためにならない。迷いも自分のためにならない。というような事を何とも言えない癒し系(?)な文章で語ってくれる。
とは言っても、怒りを覚えることをやめようと思ってもやめられるわけではない。小池は「自分が怒りを感じる瞬間を意識するだけで違う」と言う。なるほどなるほど。緊張して話せなくなってしまうときには「ああ自分が緊張してるな。今自分の指はこんな動きをしてるなと意識するだけで違う」と言う。
ただ歩くのでなく、自分の足が地面に降りそして踏み出しているのを意識すると良いと言う。将来こうなりたいから今こうするとか、これが終わったら自分にご褒美をあげようなどと考えるのではなく、「今自分がただこれをしているだけと考える」ことがコツだとも言う。ふむふむ。他にもいい事をあちこちに書いてくれていたが、未読者の興を削がないようにしておこう。
なんだか仏教という東洋思想と精神分析学や心理学という西洋的なアプローチがミックスしたような方法論にように感じた。私にはとても説得力がある。私はどうしても好きになれない所謂自己啓発本とは一線を画していると思うのだが、どういう一線なのか自分ではうまく説明できない。
一線を越えるのなら得意なのに。
「自分」から自由になる沈黙入門 小池龍之介
「考えない練習」
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