頭の中は魑魅魍魎

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『ナイトホークス』マイクル・コナリー

2013-10-04 | books
「リンカーン弁護士」を読んだら、無性に読みたくなった同一作者によるハリー・ボッシュシリーズ。第一作がこれ。

ベトナム戦争から帰還したボッシュはLAPDハリウッド署の刑事。ドールメイカー事件の容疑者が丸腰だったにもかかわらず射殺してしまったので本署から飛ばされていたのだ。今回の事件、見つかった遺体はジャンキーが薬物過剰摂取したように見えた。しかし、彼はボッシュの知り合いだった。ベトナム戦争で一緒に戦った男メドーズだったのだ。殺人として事件にしようとすると、事故死とされそうになる。FBIから圧力がかかったからだ。メドーズはFBIの未解決の事件、銀行の地下から潜って貸金庫を破った事件の容疑者だったのだ。ボッシュは圧力に負けず捜査を進めようとする。加わる妨害。メドーズ殺害事件の真相とは。貸金庫事件の真相とは…

うーむ。面白かった。すごく好きになった。マイクル・コナリーという作家。ハリー・ボッシュというキャラクター。

二転三転するプロットと自分というものを決して見失わないボッシュがいい。アメリカが抱えている問題をうまくストーリーに絡めている、その手腕がいい。

このシリーズは10作以上翻訳されているが、翻訳の権利の高騰(=アメリカでは人気が高い)で最近の作品については翻訳の出版の見通しが立っていないそうだ。それでもほとんどの作品が翻訳されている。もちろん以後の作品も読んでいく所存である。

今日の一曲

ナイトホークスと言えば、みんな連想するのはナイトレンジャー。だよね?ソフトバンクホークスじゃないよね?
Don't Tell Me If You Love Me



では、また。

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