平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

エジソンの母 第6話

2008年02月16日 | その他ドラマ
★理想と現実

 規子(伊東美咲)の悩みはさらに続く。
 「わたしには子供たちを普通に育てるのが精一杯。好奇心を育てるなんてできません!」
 ついにキレる規子。
 決して天使ではない子供たち、うるさい親に先輩教師。
 次々と起こる問題・苦情を処理するだけで大変。
 落ちこぼれがないように必要最低限のことを教えるだけで大変。
 これが現実なのだろう。
 これらに加えて『好奇心を育てよう』なんて理想論。
 教員研修や大学で教えられたことなど絵に描いた餅。
 そう規子は考える。

 理想と現実。
 規子の悩みは教師のものだが、これは一般論にも置き換えられる。
 人は仕事の中で理想を目指す。
 しかし他人とのしがらみや自分の能力のなさから理想を少しずつ失っていく。
 現実の中に安住するようになる。

 さて規子は理想と現実の間でどの様な結論を出すか?
 今回は、まず「自分が教師であること」「自分が子供たちを好きであること」という結論を出した。
 ジャズの名曲より子供たちの声。
 子供たちの声を聞かないと落ち着かない。
 規子は「職業病」とも思うが、根っからの教師なのだ。うるさくても子供たちが好きなのだ。
 『好きであること』はすべての原点。
 そこからいろいろなことを学び考えるようになる。
 規子はまずその原点を取り戻した。
 自分を見失っていた規子が再び自分を見出した。

 このドラマは規子の成長物語でもある。

★記憶に残る授業

 確かに小学校1年の授業って覚えていない。先生の名前も。
 そんな中で「あの授業は面白かった」という生徒に覚えてもらえる授業を行えば、教師冥利に尽きるだろう。
 校長先生が行った『地球を救う方法』。
 これを規子は生徒たちの記憶に残る授業ではないかと言う。

 人の日常はおおむね均質な単調な時間。
 そんな中で『記憶に残る時間』を持てることは幸せである。
 我々がテレビドラマや映画を見るのも『記憶に残る時間』を持ちたいがため。

 教師にとって授業は子供たちと作り上げる作品だ。
 子供たちとのライブ。
 苦労は多いが、苦労が多ければ多いほど、きっとそれは『記憶に残る授業』。
 子供たちと格闘せず手抜きをしていては記憶に残る授業など出来ない。

 今後、規子先生がどんな授業をしてくれるか楽しみだ。


コメント
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