平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

どうする家康 第4回「清須でどうする!」~この世は力。欲しいものがあれば力で奪い取るのです!

2023年01月30日 | 大河ドラマ・時代劇
 市(北川景子)は元康(松本潤)のことが好きだった!
 祝言寸前まで話が進んでいた!

 新説が披露されましたね。
 まあ、史実の行間を読むのが歴史ドラマだからあり得ないことではないのだが、なかなか大胆!
 こんな新説も披露された。

 桶狭間の時、元康が丸根砦を通過して大高城に入城できたのは今川義元(野村萬斎)をおびき出すための罠だった!
 すべては信長(岡田准一)の策略で、元康や義元はその手のひらの上で踊らされていた!

 なるほど、これは戦術としてあり得るかもしれない。
 予告に拠ると、次回は服部半蔵に拠る瀬名(有村架純)救出作戦がおこなわれるようだ。
 以前、僕はこの作品をコミックやアニメのようだと評したが、そうなりそうである。
 いわば実写版『キングダム』みたいな感じ。

 こうなると、服部半蔵に拠る信玄暗殺とかも起こりそう。
 三河を踏みつぶして京に向かおうとする信玄を服部半蔵が暗殺するのだ。

 さて、この方向性が従来の大河ドラマファンに受け入れられるのか?
 特に『鎌倉殿の13人』を観た後だと、軽さは否めない。
 まあ、やるなら妥協せずに徹底的にやってほしいけど。
 それが作品の個性になる。

 史実とフィクション。
 リアリズムを保ちつつ、いかに面白いフィクションを作るかは作家の腕の見せ所。
 さて、今後、どんなフィクションを見せてくれるのか?
 ………………………………………………

 今回のフィクションは市のラブ・ストーリーだった。

 市は仮面をかぶって元康と槍の手合わせをして、
「お久しうございます、竹殿」
 結婚が決まって、自分でいいのか? と問う元康に、
「元康殿を強い大将にしてみせます!」
 市が元康を慕う理由は、子供の頃、溺れそうになった時、助けられたことにあった。
 元康の心の中に瀬名がいることがわかると、
「この世は力。欲しいものがあれば力で奪い取るのです」
 しかし、市にもプライドがあるので
「こんな弱い男、嫌いです」
 と言って自分から三下り半をつきつける。

 ベタだが、市の気持ちをしっかり描き切ったラブストーリーである。
 これを受けて元康も信長に決意表明。
「元康は今川の悉くを切り取ります! 今川を滅ぼしまする!
 そして、わが妻と子を取り戻しまする!」

 このような市のラブストーリーの裏にあるのが瀬名のラブストーリーだ。
 父や母、竹千代や娘を守るため、瀬名は今川氏真(溝端淳平)の「夜伽役」になる決心をする。
 夜伽の場では、元康が作った兎の木彫りの入った御守りを握りしめる。
 そして逃げる。
 怒り狂った氏真は瀬名の指を切り、血で『たすけて せな』と無理矢理、書かせる。
 こうやって元康を誘い出すつもりなのだ。

 これを音楽にたとえれば、
 主旋律が市のラブストーリーで、副旋律が瀬名のラブストーリーという感じ。
 …………………………………………

 僕が今回、一番心に残ったのは、市が元康に言ったこの言葉。

「乱世とはまことに愉快な世であることよ。
 力さえあれば何でも手に入れられる。愉快このうえない。
 男であればな」

『この世は地獄』と考える元康とは正反対の考え方である。
 これで市は魅力的な女性になった。
 同時に「男であればな」とつけ加えた所が哀しい。

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「工作~黒金星と呼ばれた男」~安倍政権の支持率が落ちると、なぜ北朝鮮はミサイルを撃って来たのか?

2023年01月28日 | 洋画
 安倍政権の時代。
 選挙が近くなったり、支持率が落ちた時、なぜ北朝鮮はミサイルを撃って来たのか?
 ネットでは、こんなウワサが流れていた。

 実は安倍政権は北朝鮮は通じていて、
 政権が危機に陥ると北朝鮮にミサイルを撃つよう要請していた。


 僕はいくらなんでもそんなことはないだろうと思っていたが、
 最近、見た韓国映画『工作~黒金星と呼ばれた男』でこんなことが描かれていた。
 1997年の韓国大統領選挙で左派の金大中が当選しそうになった時のことだ。

・北朝鮮は外貨が欲しい。
・韓国の国家安全企画部(KCIA)は左派の金大中を大統領にしたくない。
・国家安全企画部は北朝鮮に40万ドルを渡し、
 選挙の直前、軍事的挑発をおこなうように要請する。
 北朝鮮の脅威が高まれば、韓国国民は安心を求めて与党に投票するからだ。


 これは『北風工作』と呼ばれる現実の事件で、後に発覚して逮捕者も出たらしい。
 なるほど。
 国際政治というのはこんなふうに動いているのか。
 一見、敵対しているように見える北朝鮮と韓国。
 でも、利害が合えば裏で簡単に手を結ぶ。
 ここには右や左といったイデオロギーは関係ない。

 この『北風工作事件』を考えると、
 安倍政権と北朝鮮のミサイルの関係が想起される。
 たとえば──
・安倍官邸は「選挙が近いからミサイルを撃ってくれ」と北朝鮮に要請する。
・工作資金は官房機密費など。
・要請ルートは『安倍政権→統一教会→北朝鮮』
 まあ、これは想像でしかないのだけれど。
 でも岸田政権になってから北朝鮮はほとんどミサイルを撃って来なくなったよね。

 というわけで、世の中に出来事はすべて裏があると思って見た方がいい。
 あまり行き過ぎると『陰謀論』になってしまうのだけれど。
 今、話題になっている中国脅威論も誰かが演出しているのかもしれない。

コメント (7)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀河英雄伝説を読む7~「講和」か「主戦」か。イゼルローン攻略で巻き起こる議論。「主戦」を説く政治家のいかがわしさ

2023年01月26日 | 小説
 ヤンの智略で帝国のイゼルローン要塞を奪取した自由惑星同盟。
 その最高評議会の11人の評議員はこんな議論をおこなう。

「ヤン提督の智略で、吾々はイゼルローンを得た。
 帝国軍はわが同盟に対する侵略の拠点を失った。
 有利な条件で講和条約を締結する好機ではありませんか」


 この評議員レベロの主張はヤンの考えに合致する。
 これで人々は戦争に拠る経済的な疲弊から立ち直り、平和を享受することが出来るのだ。
 平和な期間はどれくらい続くかはわからないが。
 ヤンも軍人を辞めて、軍人の年金暮らしで、好きな歴史の研究が出来る。
 だが、こんなことを言う評議員もいる。

「しかしこれは絶対君主制に対する正義の戦争だ。
 彼らとは俱(とも)に天を戴くべきでない。
 不経済だからといってやめてよいものだろうか」


 これに対して講和派のレベロ。

「つまり民力休養の時期だということです。
 イゼルローン要塞を手中にしたことで、わが同盟は国内への帝国の侵入を阻止できるはずだ。
 それもかなりの長期間にわたって。
 とすれば、何も好んでこちらから攻撃に出る必然性はないのではないか」


「これ以上、市民に犠牲を強いるのは民主主義の原則にもはずれる。
 彼らは負担にたえかねているのだ


 これに対して主戦派の評議委員ウインザー夫人。

「大義を理解しようとしない市民の利己主義に迎合する必要はありませんわ。
 そもそも犠牲なくして大事業が達成された例があるでしょうか?」


 議論は白熱。

「その犠牲が大きすぎるのではないか、と市民は考え始めたのだ。ウィンザー夫人」

「どれほど犠牲が多くとも、たとえ全市民が死に至ってもなすべきことがあります」

「そ、それは政治の論理ではない」

「わたしたちには崇高な義務があります。
 銀河帝国を打倒し、その圧政と脅威から全人類を守る義務が。
 安っぽいヒューマニズムに陶酔して、その大義を忘れはてるのが、
 はたして大道を歩む態度と言えるのでしょうか」


 さて、皆さんはこの議論のどちらに共感するだろうか?
 ウィンザー夫人に共感するのは、僕的にはNGな気がする。
 政治家が「大義」とか「正義」とか言い出したら、気をつけた方がいい。
 政治家は言う。
 虐げられた人たちを解放するための戦争。それをおこなう国は「美しい国」。
 一見、正しいようにも見えるが、
 戦争は虐げられた人たちを助けるためだけにおこなわれるわけではない。
 そこには勝利して得た土地の利権が絡んだり、
 軍需産業と癒着した武器利権があったり、政治家の名誉欲や自己陶酔があったりする。
 戦争の勝利者が旧支配者に代って新しい支配者になったりもする。
 そして『銀英伝』のジェシカが語ったように、戦争を煽る政治家は戦場に行かない。
 まあ、平凡で退屈な生活を送っていて、人生に行き詰まっている人は、美しい国の戦争に参加して、人生を意義あるものにしたいと考えるかもしれないが……。

 さて、この評議会の議論はこんなオチで終わる。

「コンピューターに計測させたところ、ここ100日以内に帝国に対して画期的な軍事上の勝利を収めれば、支持率は最低でも15%上昇することがほぼ確実なのだ」
 
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

政府、国民に「決意」を要求!~国家としての力の発揮は国民の決意から始まる

2023年01月24日 | 事件・出来事
 通常国会が始まった。
 論点は「防衛予算UP」「敵基地攻撃能力の是非」「異次元の少子化対策」だろうか?
 大いに議論してほしい。
 財源に増税を入れるなよ。
 まあ、今はお茶を濁してるが、最終的には増税するんだろうが……。
 これが自民党および財務省の手口だ。

 そんな中、許せないのが、次の2点だ。
 防衛予算GDP2%をアメリカに約束!!
 まだ国会で議論もしていないのに、どうしてアメリカに約束するんだ?
 国会の議論を経てないってことは国民にも説明していないってことだ。
 あなたはどこの国の総理大臣なんだよ!?
 このままだと東アジアではアメリカの先兵となって戦うことになりそう。

 昨年閣議決定した安保戦略文書にはこんな表現。
「国家としての力の発揮は国民の決意から始まる」
 おおっ、中国と戦う「決意」をしろってか?
 防衛のために予算を拡大するから負担(増税)を「決意」しろってか?
 何という傲慢。
 こんなこと、昨年の参議院選挙でひと言も言っていなかったじゃないか?

「決意」
 言葉のセレクトがおかしい。
「理解」
 なら、まだわかるが。
 決意を求めるほどの脅威なら、どんなふうに脅威なのか、説明しろよ!

 岸田文雄、最低だな。
 最低だと思うのは、この人が強い信念で言っているように思えないから。
・自民党内の右派を抑えるため。
・アメリカにいい顔をするため。
・広島G7サミットを成功させるため。
 こんな所が理由だろう。
 これに巻き込まれるわれわれはいい迷惑!

 以下はネット掲示板の言葉。
 …………………………………………………………

・自分は検討
 国民には決意

・増税は国民の責任
 戦争は国民の決意
 岸田は言ってることはこれだから

・まず内閣の子弟が最前線に逝かんとな

・退陣すべき支持率で何言ってんのこの人

・解散して信を問えよバカが

・増税するから愚民どもは黙って従えや!
 ってこと?

・自民党のままだと統一教会の目論見通りに日本滅亡しそう

・お前らちゃんと決意するんだぞ
 俺は嫌だから代わりに頼む

・おれっちは他国が攻めてきたら
 間違いなく裏切るよ
 糞政府のために命張るわけねーだろ

・ネトウヨどうすんのこれ?
 戦争になっても自分には軍師ポジを用意してもらえると本気で思う?

・刺激の無い人生は退屈だから俺は行くよ
 これはパシリ国家として仕方がないし

・欲しがりません勝つまでは(2023)きたこれw

・中国がどれだけヤバいのか正式にアナウンスしろよ
 急に決意しろ金出せと言われたってw

・米はやりたくねえから日本にやらせようとしてるんだろ

・胆力のないボンクラ総理がアメリカに要求されるままに
 沖縄に中国を攻撃する国産ミサイルを配備することを決めちゃったので
 一気に中国との戦争が現実化しました

・コイツが沖縄に数兆円かけて中国本土を攻撃できるミサイルを配備するせいで
 一気に戦争の可能性が高まったからな
 台湾有事の処理をアメリカから押し付けられた
 とんでもないボンクラ総理だな
 ……………………………………………………

 最後のふたつの言葉が至言。
 アメリカと歩調を揃えることで、却って緊張が増すと思うんだよね。
 ウクライナはどうしてロシアに攻められたのか?
 歴史的な要因もあるが、ウクライナがNATOに入ろうとしたからだろう。
 ウクライナがNATOに入れば、ロシアにとって脅威になる。

 そして日本の外交はアメリカ一辺倒。
 アメリカについていけば大丈夫だと思っている。
 でも東南アジアの国々はアメリカと中国を天秤にかけて、したたかに生き残ろうとしているぞ。

コメント (11)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうする家康 第3回「三河平定戦」~今川か、織田か? 個人か、公共か? 重荷を背負う元康

2023年01月23日 | 大河ドラマ・時代劇
 この世はやはり地獄だった。

 今回の「どうする?」はこれ。
・今川か? 織田か?
・個人か? 公共か?

 織田の防波堤として今川のために戦う元康(松本潤)と三河衆。
 しかし連戦連敗。
 今川の援軍は来ず、吉良義昭(矢島健一)は共に戦うが力足らず。
 あと一回、敗北すれば松平はなくなる。
 そんな中、家康の母・於大の方(松嶋菜々子)、水野信元(寺島進)、久松長家(リリー・フランキー)は織田に帰順して今川と離反することを説く。
 織田は自分につけば、織田と松平は対等の関係で、三河を元康に任せる、と言っている。
 しかし今川には妻・瀬名(有村架純)と子、三河衆の家族がいる。
 織田に与することは瀬名たちを失うことを意味する。
 元康は当然、今川を裏切ることを拒むが、三河の民たちは今川からの独立を望んでいる。
 今川の搾取が激しすぎるからだ。
・今川か? 織田か?
・個人か? 公共か?
 どうする家康?

 元康が選んだのは織田につくことだった。
 元康は私心を捨て、民の願いに従った。
 信長への忠誠の証として、吉良義昭を攻めた。
 この裏切りに今川氏真(溝端淳平)は激怒、三河衆の妻たちを殺害した。
 瀬名の元康の子は、人質になると考えたのだろうか、生かしておいた。
 果たして瀬名は三河衆の妻たちを死に追いやった元康を許すのか?
 …………………………………

 やはりこの世は地獄である。
 元康はこの認識を新たにしたことだろう。
 自分が望まないのに、人を裏切り、死に追いやってしまう。
 この裏切りは愛する瀬名を失うことにもなる。
 しかし家臣や民の願いも聞き入れなくてはならない。

 家康の言葉(遺訓)にこんな言葉がある。
「人の一生は重荷を負(おう)て遠き道を行くが如し」

 今作・第1回で、元康は瀬名に「重荷を背負いたくない」と語ったが、
 松平の嫡男に生まれてしまった以上、否が応でも重荷を背負わなくてはならない。
 重荷とは三河の民たちであり、家臣であり、妻であり、子であり。
 きついなあ。
 元康は身軽に生きていきたかったんだけどなあ。

 ドッと重くなった第3回。
 作品のトーンはどこに行くのだろう?
 第1回、2回の『ダメダメ家康のコミカルな奮闘記』みたいな感じは好きだったんだけどな。
 重いテーマを描きつつも作品は軽やかであってほしいのだが。

 最後は信玄(阿部寛)。
 援軍要請で、元康が会いたいというのをはねつけた。
 現状、元康は今川の一家臣でしかなく格が違うからだ。
 会いたいのなら三河の国主になってから来い。
 これは元康にとって、ひとつの示唆。
 人には力が必要。
 力がなくては大きなものに翻弄される。
 今後、元康は他者に翻弄されないために力を得ようとするのだろう。
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

罠の戦争~「弱い者の痛み、想像してみろよ!」 主人公は議員秘書。永田町版の『半沢直樹』だ!

2023年01月21日 | 職業ドラマ
「弱いやつはどんなことでも飲み込めというのか!」
「考えたこともないだろう!? 他人の痛みや悔しさを!」
「弱い者の痛み、せめて想像してみろよ」

 月曜10時フジテレビのドラマ『罠の戦争』の主人公の言葉である。
 主人公は鷲津亨(草彅剛)。
 大臣の犬飼孝介(本田博太郎)の秘書だ。

 鷲津は有能な秘書だ。
 政治資金パーティでは客の顔と名前と近況をすべて把握していて、
 犬飼大臣があいさつする時、耳打ちする。
 犬飼は暴言癖があるので、その対応で、
 抗議団体に謝ったり、記者会見での謝罪文書を作成したりする。
 大臣の代わりに国会の委員会に出たりもする。

 この作品、永田町のリアルが描かれていて面白い。

 そんな鷲津の息子・泰生(たいき・白鳥晴都)が何者かに歩道橋から突き落されて
 瀕死の重傷を負う。
 泰生は目を覚まさない。
 鷲津は警察に犯人逮捕を求めるが、病院に犬飼がやって来て、
「この件は事故だったことにしてくれ」
 と土下座する。
 どうやら泰生を突き落した犯人は政界の大物の関係者らしい。
 完全な揉み消しだ。
 政治家にとって土下座は日常茶飯事なことでもある。
 おまけに犬飼は、
「もし命令に従わなければ犬飼の息子がやった収賄事件を鷲津がやったことにする」
 と脅す。

 この理不尽に鷲津は、いったん飲み込むフリをするが、心の中は怒りで震えている。
 犬飼を政界から追放し、息子を突き落した犯人を明らかにする決心をする。
 ………………………………………

 いいですね、このドラマ。
 日頃、僕たちが抱いている政治家への不満や憤りを解消して、スカッとさせてくれる。
 権力を持つ者は枕を高くして眠り、弱い者は虐げられて涙を流す。
 この現実を逆転させてくれる。

 主人公の鷲津は、永田町を知り尽くしているし、
 犬飼大臣のまずいネタを把握しているのでいくらでも闘える。
 今後、鷲津はどのような闘いをするのか?

 まさに永田町を舞台にした新しい『半沢直樹』だ。

 小野花梨さんがパワハラを受ける秘書・蛍原梨恵役で出ている。
 男性優位社会の永田町で梨恵は秘書を辞めることを考えるが、
 鷲津が手を差しのべ、いっしょに闘うことになる。
 小野花梨さん、上手い女優さんだな。
『親バカ青春白書』『カムカム・エヴリバディ』でもいい味を出していたが、
 草彅剛さんとの相乗効果で、どんな演技を見せるのか?
 
 正義を追及するる週刊誌記者・熊谷由貴役は宮澤エマさんが演っている。
『鎌倉殿の13人』の実衣役。78代総理大臣・宮澤喜一氏の孫。
 これまた、いい味を出している。
 宮澤エマさんにはこういう役が合っている気がする。

 永田町を舞台にしたドラマ。
 このドラマのように秘書が政治家の不正や揉み消しを許さず、闘ってくれたら、
 この国の政治はもっとよくなるのになぁ……。
 でも、これが出来るのはドラマの中だけ。
 現実の永田町は全然、変わらない。
 永田町の住人たちよ、頼むから闘ってくれ!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「警視庁アウトサイダー」~お笑い刑事ドラマ! 西島秀俊さんの極道刑事がプロレスのリングにあがり、血を見ると失神する!笑

2023年01月19日 | 推理・サスペンスドラマ
 冬ドラ『警視庁アウトサイダー』も面白い。
 三人の刑事が完全なお笑いトリオなのだ!

・架川英児(西島秀俊)
 組織犯罪対策部(暴力団)の刑事だったが、今は殺人事件の刑事に。
 サングラスをかけ、見た目は極道。でも血を見るとふらつく。笑
 捜査手法もコンプライアンス無視でムチャクチャだが、なぜかそれが解決に繋がる。笑
 新しい言葉(「パリピ」「バクタンサイ」)を知るとやたら使いたがる。笑

・水木直央(上白石萌歌)
 新人刑事。実父は警視庁の副総監。
 事務職が希望であったが、地域課から刑事課へ異動となる。
 すぐに「えっ?」と聞き返し、架川をイラつかせる。
 刑事言葉を知らない。
「地取りしろ」   →携帯で「自撮り」を始める。笑
「よし、かますぞ!」→魚のカマスを思い浮かべる。笑
 架川と蓮見が近距離でしゃべっていると、男同士でデキているのではないかと疑う。笑

・蓮見光輔(濱田岳)
 桜町中央署刑事課のエース。
 実は「蓮見光輔」ではない。蓮見になりすまして、ある事件を追っている。
 ボケ担当の架川と直央のツッコミ役。
 架川のヤクザ言葉を警察用語と勘違いして『警察用語集』で調べる。

 というわけで、この作品、お笑い満載の刑事ドラマなのだ。

 小ネタも満載。
 微糖の缶コーヒーの名は『イサオの微糖』笑←つまり尾藤イサオさん。
 ブラックの缶コーヒーの名は『しげるのブラック』笑←つまり松崎しげるさん。

 とはいえ、この作品、お笑いばかりでなくミステリー要素もしっかりしている。
 ネタバレになるので書かないが、先週の2話のトリックなど、なかなかよかった。

 元欅坂46の長濱ねるさんが若手婦人警官役で出ている。
 朝ドラ「舞いあがれ」といい、最近ねる、テレビに出まくってるな。
 昨日のお笑い芸人ニューヨークの番組にも出ていた。

 さて今夜は第3話。テレ朝系21時。
 肩の力を抜いて楽しむにはちょうどいいドラマだ。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうする家康 第2回「兎と狼」~厭離穢土欣求浄土。この世は地獄だが、抗い、あがき、立ち向かうのだ!

2023年01月16日 | 大河ドラマ・時代劇
「道を開け!」
 おおっ! 元康(松本潤)、言葉だけで松平昌久(角田晃広)を撃退してしまった!
 自分を殺せば、岡崎の松平の兵1000人と今川家が黙っていない、と恫喝したのだ。
 おそらく「窮鼠猫を噛む」、困った末に搾り出した言葉だろうが、
 元康にはやはり名将の才がある。
 追い詰められると、それは出て来る。
 それは瀬名(有村架純)をめぐって今川氏真(溝端淳平)と格闘した時もそうだった。
 見え隠れする元康の「虎」の片鱗。

 そんな元康の資質については、信長(岡田准一)も認めている様子。
 信玄(阿部寛)も元康について調べ始めた。
 上手い主人公の見せ方ですね。
 これで視聴者は、元康が信長も信玄も一目置く存在になりつつあることがわかる。

 元康のすごさに気づいたのは三河の家臣たちも。
 特に本多忠勝(山田裕貴)。
 今まで命を賭ける主君ではないと否定的だったのだが、昌久を恫喝した元康を見て、
「道を開け!」
 忠勝は少し元康のことを認めた様子。
 これも上手い見せ方だ。

 榊原小平太・康政(杉野遥亮)の登場のさせ方も上手かった。
『厭離穢土欣求浄土』
 元康はこの言葉を
「現世は穢れた地獄だから死んで安らかな浄土の世界に行こう」と解釈したが、
 康政はそれは間違った解釈で「この世を浄土にすることだ」と解釈した。
 そして、これで榊原康政の存在が大きくクローズアップされた。
 こうして揃っていく三河の家臣団。

『厭離穢土欣求浄土』
 調べると、正確には以下のような意味らしい。
「争いに満ちた穢れた世の中を嫌い、平和な浄土を求めるなら、仏の加護を得てそれが達成できる」
 これが家康の旗印になるわけだが、
 元康を変えた言葉にもなった。

 この世は地獄。
 それを嘆いて死んでいくのか?
 少しでも抗い、足掻き、格闘して生きていくのか?
 元康は後者の道を選んだようである。
 信長も元康にそれを求めていたようだ。
 信長は試していた。
 元康が、地獄を嘆いて死んでいくだけの器なのか、立ち向かう器なのか?
 もっとも信長にとって、元康は相変わらず楽しく遊べるおもちゃのようだが。

 どうする家康。
 今作は主人公が毎回さまざまな選択を迫られる作品のようだ。
 今回は駿府か? 岡崎か?
 嘆いて死ぬのか? 立ち向かうのか?

 最後は今川氏真。
 氏真は元康が生きていた事を喜んだ。
 岡崎城入りにも異を唱えなかった。
 偏狭ではなく、なかなか器の大きい人物であるようだ。
 元康も氏真に信頼を寄せているようだ。

コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リバーサルオーケストラ~天才ヴァイオリニスト×毒舌指揮者×ポンコツ楽団! これで面白くならないわけがない!

2023年01月12日 | 職業ドラマ
『天才ヴァイオリニスト』
『毒舌指揮者』
『ポンコツ楽団』の物語。

 ヴァイオリニストはある出来事がきっかけで表舞台から姿を消して、現在は市役所に勤めている。
 正体を隠すためのダテ眼鏡がかわいい!
 指揮者はドイツで活躍する凄腕の指揮者。
 だが、市長の父親にハメされてポンコツ楽団の立て直しをすることに。
 ポンコツ楽団は、個々の演奏者の「音」はいいが、「リズム」が酷くて演奏は「バラバラ」。
 こんな3つの要素が合わさって面白くならないわけがない。

『のだめ』もそうだが、オーケストラものは楽しいのだ。
 バラバラな楽団員がさまざまなドラマを経て、美しい調和の世界を作っていく。

 今回、面白かったのは主人公の初音(門脇麦)が楽団の練習でコンサートマスターを演るシーンだ。
 初音は毒説指揮者・朝陽(田中圭)にハメられて嫌々ながらコンサートマスターを演る。
 やがて時が経つと──
 揃わなかった楽団がコンサートマスター初音のリードとリズム感で一体になっていく♪
 音が弾み、曲がどんどん躍動していく♪
 楽団員の顔が輝き、イヤイヤだった初音も楽しくなっていく♪

 音楽の楽しさってこれなんですよね。
 音楽を通して、皆がひとつの世界を共有する幸せ!
 コンサートマスターの力量で、音楽がこんなに変わることも今作でわかった。
 ラスト、コンサートマスターを引き受けると言った初音に朝陽は言う。
「僕があなたにコンマスとして求めることはひとつです。楽しんで下さい」
 いい言葉だ!

 天才ヴァイオリニスト初音を演じるのは門脇麦さん。
 その妹・奏奈(かんな)を演じるのが恒松祐里さん。
 実にしぶい、いぶし銀のキャスティングだ。
 僕はこのキャスティングを見ただけで心が躍る。
 実際、ふたりの姉妹ゲンカのシーンは素晴らしかった!

『ハコヅメ』『白杖ガール』『悪女』『ユニコーンに乗って』『ファーストペンギン』
 日テレの水曜10時のドラマは外さないなあ。
 どれも皆、面白い。
 
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月9「女神の教室」が面白い!~学園ドラマ、青春ドラマ、リーガルドラマの3つを楽しめる!

2023年01月11日 | 学園・青春ドラマ
 月9『女神の教室』が面白い。
 舞台は司法試験合格を目指す学生が集まるロースクールの物語。

 対立軸はこうだ。
・司法試験を合格するために効率のいい勉強をすべきなのか?
・法律以外に人として学ぶべきことがあるのではないか?

 前者は司法試験に出る「法律」や「判例」を徹底的に学ぶことだ。予備校の授業に近い。
 後者は人と向き合うことだ。
 たとえば被告人は法律上は「被告人」でしかないが、
 実はさまざまな事情、心の葛藤を抱えた「人間」だ。
 主人公・柊木雫(北川景子)はその大切さを教える。
 仮に学生が司法試験に合格して、弁護士、検事、裁判官になっても
 相手を生身の人間として見なければ、あるいは人間洞察が未熟ならば、
 正しい弁護、求刑、判決などできない。
 学生たちはこのことを少しずつ学んでいく。
 しかし一方で、司法試験に合格しなければ意味がないので予備校的な授業も求めてしまう。
 主人公・雫の言っていることは正論なのだが、目の前には司法試験という現実がある。
 ここに生まれる学生達の葛藤。

 青春ドラマですね。
 教師と生徒の学園ドラマでもありますね。
 そして判例をもとに授業するのでリーガル・ドラマでもある。
 いわば、ひとつで3つのドラマが味わえる。
 朝ドラ『舞いあがれ!』でも航空学校が描かれたが、
 今後は職業学校が舞台のドラマが主流になるかもしれない。
 そう言えば『教場』は警察学校のドラマでしたね。

 僕がこの作品を見た動機は北川景子さんと南紗良さんだったが、収穫だった!
 南紗良さんは主人公の雫と対立する生徒・照井雪乃役だが、相変わらずかわいい!
 そして、どんどん演技が上手くなっている。

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする