平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第6回「女の道」

2008年02月11日 | 大河ドラマ・時代劇
 第6回「女の道」

★何故、どうして? という感性
 斉彬(高橋英樹)の申し出に戸惑う於一(宮崎あおい)。
 周囲は感激。於一を育ててきた菊本(佐々木すみ江)は「この上ない誉れ」。
 しかし於一は今ひとつしっくり来ない。
 家を出なければならない哀しみもあるが、何よりも「何故、気に入られたのか」がわからない。
 於一には「何故」「どうして」という思考・感性がある。
 納得できなければ前に進めない。
 「おのれの道を他人まかせにせず、納得いくまで突きつめる」態度。
 それを斉彬(高橋英樹)はそれを評価する。
 納得した於一は「自分の一存」で養女に行くことを表明する。

 「何故?」「どうして?」
 これは人が生きていく上で大事なことだ。
 例えば、親方からリンチまがいの行為を強要された時、「なぜ」「どうして」と自分に問い直し、納得が行かなければやらない。
 それが人生を自分の考えで生きるということ。
 道路の税金が25円。
 でもなぜ25円なのか?
 そう考えれば、決してこの問題を「他人まかせ」に出来ない。

 この作品はそんな大事なことを教えてくれる。
 そう言えば「エジソンの母」の賢人くんも「なぜ?」「どうして?」と問う。
 於一と賢人の目の輝きは同じだと書いたことがあったが、ふたりはまさに同じ思考・感性をしているからだろう。

 次回は菊本がなぜ自害したかが明らかになりそうだ。

★尚五郎(瑛太)の人生
 尚五郎(瑛太)は泣いた。
 ひとりの人間としての自分と社会の中の自分。
 社会の中の自分としては受け入れなければならない。

 尚五郎は頼りない男。
 でも、忠剛(長塚京三)には忘れられたけどしっかり結婚の意思を伝えたし、囲碁でもついに於一に勝った。
 彼は少しずつ進歩していく男。
 
 彼の物語も楽しみだ。
 小松帯刀になっていく尚五郎。
 彼には於一にふさわしい『日本一の男』になろうとする意思がある。
 歴史、運命の中で決して結ばれることのない恋だが、それが尚五郎を成長させていく原動力になる。
 そのひたむきな人生はきっと感動的だ。

★弱さを見せた斉彬
 薩摩は77万石の大大名。
 そのトップは計り知れないプレッシャーとストレス。
 於一を養女にした理由には、彼女に二心がなく心が安らかになれるから。母親に似ているから。
 名君が見せた弱さ。
 斉彬も於一に対しては自分自身を誠実に語る。
 ふたりの間にどんなドラマが生まれるか?

※追記
 於一の菊本に対する「そうじゃ」「よいではないか」は名セリフ。
 独特のイントネーション。耳に残る。


コメント
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